日本が国として意識しはじめた地、 という視点でこの風景を眺めたとき、 人はついそのあちらこちらに残された史跡に目を向ける。 ところが、そこには綿々と行なわれてきた生活があり、 この生活そのものが不安定であれば文化の発展などありえない。 文化を支えてきた風景。 遠い昔からほとんど変わることがない風景。 人が大地とつきあってきたその姿の片鱗をさがしてみたい。