白、青、緑、そして黒い影。 夏は、全ての色が強い力を放っている。 燃えるような日差しの下を歩いていると、目の前のものが、極端に言えば光か影か、そのどちらかだけしか存在していないような気がしてくる。 これは、もしかすると、暑さのための幻覚かも。 この日、昼下がりの葦原で、下から見上げるようにしてシャッターを切っていると、思わず目眩がして、本当に倒れそうになってしまった。 犯人は灼熱の太陽か、それとも、この強力な夏のコントラストか?