淡い色とともに、今日という一日が終わろうとしている。
音もなく、風もない鏡のような宍道湖の湖面をひとり眺めながら、
今日一日の出来事を振り返る。
旅に出ると、さまざまな風景と出逢い、
いろんな想いが自分の中に生まれる。
日頃の喧噪の中では決して生まれてこない想い。
何故だか、この物語を聞いてほしい、
そんな熱い想いが込み上げて来る。
もし、これを声に出し、誰かに語ることをしたなら、
それはもう立派な物語だ。
ところが、聞き手がいなければ、物語にはならない。
当然な話かもしれないが、
これはとても大切なことのように思う。
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