中辺路をたどるこの旅も、いよいよ熊野のその深い懐へとやってきました。 道ゆく人たちの表情もみな明るいのは、この青い空のせいだけではないような気がします。 熊野の森は、密度が濃いというようなことばでよく表されますが、その森は、木漏れ日が眩しく、そして風がとても優しいのでした。