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■さて、村上春樹さんの久々の新作小説が発売即売り切れ状態、予約段階ですでに大ベストセラーとなることが確定していたそうです。すごいですね、これだけ本が読まれなくなっている時代に。僕も買い損ねてしまったので、落ち着いてから買って読むことにします■村上さんがベストセラー作家だというイメージはかつてあまりなかったのですが、「ノルウェイの森」がきっかけですよね、人気が爆発したのは。僕が初めて読んだのは「1973年のピンボール」だったでしょうか、その後デビュー作の「風の歌を聴け」に戻ってどちらにも衝撃を受け、以来どっぷり村上春樹の世界に漬かってしまいました。「羊をめぐる冒険」、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」みたいな初期の長編がやはり好き。古くからの春樹ファンは往々にして「ノルウェイ」以降の読者をちょっと軽んじたりする傾向があると思うのですが、でもすごいですよね、誰にも媚びず孤高の存在であり続けながら、大衆に愛され、海外での評価も非常に高い。この間のエルサレムでのスピーチもかっこよかったしなあ・・・■ま、村上さんでも何でもいいんですけど、とにかくみんなもっと本を読もうよ、と思うんです。本を読むというごく普通の行為が、いつの間にか、かなり敷居が高くて面倒で効率の悪い作業とみなされつつある。みんな、携帯、電子ゲーム、ネットばっかりじゃん■手に入れたい情報があったり、心の拠り所を見つけたかったり、大冒険譚にドキドキしたり恋物語に胸を熱くしたりしたいときに、自分で本屋に行き、棚の中の膨大な本の中から一冊を選び、ページをめくり活字を追う。そういう能動性が人間を人間たらしめている部分だと思うんですよね■目の前のディスプレイに現れる、誰かの手によって選別されコントロールされた情報だけで生活していれば、人間はいつか本当に、映画『WALL-E』に描かれた無気力な未来人みたいになってしまうような・・・。かつて評論家・大宅壮一さんが、テレビばかり観ている日本人を憂えて「一億みんなバカになっちゃうぞ」という意味の、ひょっとしたら今では「不適切な表現」とされかねない発言をされましたが、ここ10年ほどのケータイ、電子ゲームの進化による文明の急激な変化は、かつてテレビの出現がもたらした変化に匹敵するのではないでしょうか■僕自身は別に携帯電話やゲーム機を嫌っているわけではありません、もちろん電話は使いますし(電車の中で半数以上の人がうつむいて携帯をいじっている図にはゾっとしますが)、休日には、例の体を動かして遊ぶ大ヒット家庭用ゲーム機に登場するフィットネス・インストラクターのお姉さん(CGキャラ)に癒されたりもしています。(あれ時々、「今日は彼女の代わりに僕が!」って言って男性が教えに出てくるんですよね...余計な趣向!)■でもとにかく、なるべく本は読むようにしています。というか活字がないと生きていけない。乗り物に乗るときも、トイレの中でも本は必需品。うっかり本を持たずに一人で飲食店に入り、お店にも新聞・雑誌がない場合は、店の案内チラシやメニューを読んだり、ひどいときには財布の中から何かのレシートを探し出してそこに書いてある字を読んだりすることも■こんな活字依存症の人間って昔から結構いたと思いますが、どんどん減ってるんじゃないでしょうか?携帯依存症は間違いなくいっぱいいるし、そういえば先日雑誌で、「ネトゲ依存症」に関するかなり恐ろしい特集を目にしました。
■でね、日本に「格差社会」というものが到来しつつあるとすれば、その大きな原因のひとつに読書習慣の衰退があると思うんです。うまく説明できないんですが・・・(艦長)
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- 2009年06月06日土曜日