■数日前に作った短いナレーション原稿をどこに保存したかわからなくなって、さっきパソコンの中を「ナレ原」というキーワードで検索したのです。すると、いくつかの番組関係のナレーションにまじって、すっかり忘れていたある原稿が出てきました。
■10年前、若くして病で亡くなった会社の先輩の「偲ぶ会」で流されたVTRのナレーション原稿です。ご家族の方に取材したのでしょうか、生い立ちから学生時代、就職後のエピソードなど、拙くはありますが、少しでもユーモアをまじえて故人の人となりを思い出してもらおうと僕なりに努力しています、読み進むうち、悲しみをこらえて一所懸命書いた当時の記憶がだんだん甦ってきました■クライマックスは奥さんとの馴れ初めの場面です。誰もが知る人気番組のディレクターと出演者という関係だったのですが、そのくだりにはひときわ気合が入っています。VTRをご覧になる奥さんを絶対笑わせてやろう!そんな思いでした■実は結婚して関西に来られた奥さんと僕は、やはり番組のアシスタントとディレクターという関係だった時期があるのです。今から20年以上前、ある深夜番組の立ち上げから約2年の間です。毎週超大物司会者にビシビシ鍛えられ時に落ち込む僕を、陰でフォローし励ましてくれた彼女は、同い年ということもあり、先輩の奥さんというよりまさに僕の戦友でした。
■その彼女の訃報が、昨日届いたのです。突然の病だったそうです。昨夜遠方でお別れの式が営まれ、もう今頃は荼毘に付されているはずです。ああ、何ということだろう。あまりに悲しすぎます■そして考えてみれば・・・後輩からもらった連絡メールに記されていた今朝の「出棺」の時刻、僕はあのナレーション原稿に10年ぶりに出会ったのです。勝手ですが、こんなお別れの形を彼女が作ってくれたのだと思うことにします。『もっと頑張らなきゃ駄目だよ。あなたがいちばん頑張ってた2年間、私は知ってるよ』・・・そう言ってくれたのだと思います。ご冥福をお祈りします■私的な内容ですみません(艦長)
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- 2009年07月28日火曜日