■ある東京のラジオ番組を例によってpodcastで聴いていたんです■日替わりゲストとのトークコーナーがこの番組の大きな柱です。映画のプロモーションでやってきたその日のゲストの俳優さんとメインパーソナリティの方は、かつてデビューしたての新人同士として出会い、以後もお互い数十年の芸能生活の中で幾度か接点があって、懐かしい思い出話に花が咲いたのです。時代の先端を走り続ける二人のエピソードがそれぞれその時の文化状況を映し出し、笑いと驚きに満ちて、それは素敵な二十数分のトークだったわけです・・・ゲストがその来訪の主目的である映画の紹介に入るまでは■いや別に、そういういわゆるプロモーション的な出演がどうこうと云ってるわけでは決してありません。映画や音楽や舞台や番組のパブリシティ活動の一環として、魅力的なタレントさんがテレビやラジオの番組にゲスト出演して中身を大いに盛り上げ、ちょこっと新曲や主演映画の紹介をして帰る・・・っていう形の出演は、(まあ余りに露骨過ぎると、なんだかな...ってこともないではないですが)昔からずっと行われてきた放送と他メディアの共生関係の一環、つまり『持ちつ持たれつ』で、今後も行われることでしょう。要はその出演部分全体が楽しければOKなわけです■でね、メインパーソナリティの方がコーナー終盤でいよいよ本題の質問に入り、ゲストが答えたのです・・・
『で、どんな映画なんですか?』
『余命半年の・・・』
■■■・・・僕の気分は一瞬にして奈落の底です。この先は覚えていません。また!?あなたまで!?・・・もういい加減そういうお話作りはやめましょうよ!■この方の名誉のために申し添えますが、彼はこの作品の監督でもプロデューサーでもなく一俳優としてオファーを受けられたわけで、僕からこんなこと言われる筋合いは皆無です。申し訳ありません。でも番組のここまでがあまりに楽しかったんでね、僕の気持ちの高低差がすごかったんですよ。
■ここはいちシロートとして云わせてください!主要登場人物に『難病で余命いくばくもない』という設定を作って、その人の死に向かって物語を作るっていうの、そろそろ禁止しません?いや、それは言い過ぎだとしても、僕は好きになれないなぁ。命を弄んでるような気がして仕方がない。(艦長)
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- 2009年11月11日水曜日