■劇団ひまわり『スーホの白い馬』明日初日です。白馬と少年の、美しく悲しい物語です。元宝塚トップスターの日向薫さん、ABCホールでもお馴染みの田渕法明さんを始めとする大人の役者陣、そしてたくさんの子供たちが一緒になって、二幕の音楽劇を作り上げます。ご期待ください。■この『スーホの白い馬』、お話の内容はともかく、多くの日本人が題名くらいは聞き覚えがあるのではないでしょうか?もともとはモンゴルの民話です。1960年代に児童文学の翻訳家・大塚勇三さんの文、赤羽末吉さんの絵による絵本が出版され、大評判になりました。まもなく教科書にも載りました■我が家にも、子供たちのために買ったこの絵本、確かにありましたね。きっと読み聞かせなどもしたことがあるのだと思います。でもお話は全く覚えていませんでした。たいてい夜アルコールが入った状態で読んでやり、最後のページをパタリと閉じた後、その続きをアドリブで出鱈目に語ったりしていたからなあ・・・あれが良くなかったかもしれない■さて、この作品を日本で一躍有名にした大塚勇三さんという方、若い頃から世界中の無数の児童文学を翻訳してこられたのですが、その作品リストを眺めていたら、僕は、スウェーデンの作家・リンドグレーンの本で子どもの頃いっぱいお世話になっていることがわかりました。『長靴下のピッピ』、『やかまし村の子どもたち』などです。特に、豊かな自然の中で暮らす子どもたちの姿が生き生き描かれた『やかまし村』シリーズが、僕は小学校時代大好きでした。日本の下町とはあまりに違う、北欧の四季の移ろいや不思議な習俗。おかげで、こんな情操豊かな中年に育ちました■でですね、今ネット事典などでこの駄文作りの下調べをしていて、感じたことがあるのです。大塚勇三さんは1921年のお生まれで91歳。今でも元気でご活躍のようです。アストリッド・リンドグレーンは10年前、94歳で生涯の幕を閉じました。また日本の児童文学の第一人者・石井桃子さんは4年前、101歳の天寿を全うされています。そして、文学者ではありませんが、『アンパンマン』でお馴染みの漫画家・やなせたかしさんは現在93歳で現役バリバリです。つまりですね、サンプルがごくわずかで暴論であるのは承知の上ですが、『子どもたちの心を豊かに育む素敵な物語を紡ぎ出す人々は、神様からそのご褒美として長寿を与えられる』、のではないかと思うのです。まさかね。でもね、あってもいいと思いませんかそういうの(艦長)
脚本:笹部 博司 音楽:サキタ ハヂメ 演出:あしだ深雪
7月 10日(金) 15:00 19:00
11日(土) 13:00 17:00
12日(日) 13:00 17:00
13日(月) 12:00 16:00
※当日券は開演1時間前より発売
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- 2012年08月09日木曜日