■Patch stage vol.6『SPECTER』、あす初日です■仕込み2日目の今日午後から、鬼のような場当たり稽古が始まっています。俳優が実際に舞台に立ち、立ち位置•出ハケの確認や音響・照明のきっかけ合わせを中心として、作品を最終的に固めていく稽古ですね。この後は本番とまったく同様に進行する「ゲネプロ」になるので、いわば作品作りの最終段階ということになります。もう数時間、作•演出の末満健一さんの、地獄の底から響くような厳しいダメ出しの声がホール中に響き渡っています。リハーサル中に演出家や舞台監督が進行用に持つマイクのことを『ガナリ』と呼びますが、実態をまことによく表したネーミングと云えましょう(笑)。結成からはや3年になろうとする劇団Patchの6回目の本公演『SPECTER』は、これまでずっとPatchを見守り育ててきた末満さんの自他共に認めるライフワーク『TRUMP』シリーズの最新作。Patchだけでなく、末満健一の現時点での真価を問われる公演でもあるわけで、自然とその声も・・・ああ怖い■さて、このTRUMPシリーズは、ジャンルとしてはおそらくゴシック・ファンタジーとでもいうべき種類の作品。吸血種(ヴァンパイア)が通常の人類と共存する世界のお話です。ヴァンプたちは、その歴史のある時点で、彼らが本来持っていた不老不死の力を喪っています。TRUMPとは、彼らが憧れ探し続けている、永遠の命を持つ伝説のヴァンプ。この連作劇は、欠落を抱えたヴァンプと、人間と、その混血種たちが織りなす、永遠の命をめぐる闘いと愛の物語なのです。これまでいくつかのカンパニーによって第1作の『TRUMP』が、ハロープロジェクトの美少女集団「演劇女子部」によって『LILIUM~リリウム 少女純潔歌劇』が上演されてきました。どちらも、無論独立した作品として成立する劇でありながら、末満さんが構想する長大なサーガの中の一章でもあり、残されたままの謎は数多い。はたして3作目となる本作で、どの謎が解かれるのか?はたまた新たな謎が生まれるのか?一説には数千年の時の流れを描くといわれる『TRUMP』シリーズにおいて、この『SPECTER』が、時間的にどの辺りに位置するエピソードなのか、実はそれすらまだ明かされてはいないのです。私はお役目上、ファンなら垂涎モノの上演台本を既に見せていただいていますが・・・内容に関しては・・・何も言えねえ!■と云うわけで、是非客席でご覧下さい。平日はまだ少し席がある回もあるようです。お早めに!
3月18日(水) 19:00
19日(木) 14:00 19:00
20日(金) 14:00 19:00
21日(土) 13:00 18:00
22日(日) 12:00 17:00
- 個別ページ
- |
- 2015年03月17日火曜日