2010年8月15日放送
自転車に閉じ込められた家
■建坪がたった7坪と狭く、家の前の道幅も1m半と畳1畳分の幅も無い
■家族5人がそれぞれ自転車を所有しており、家の前の狭い通りや、隣家との間の路地を使って駐輪しているが、全てを停められるはずもなく、玄関にも無理矢理持ち込んでいる
■家族が集まる居間が1階の道路側に面しており、通りを行く人が、まるで食卓の横を歩いているようで落ち着かない
■家の狭さから、洗面台を外して洗濯機を置いているため、台所が洗面所代わりになっている
■2間しかない2階の、4畳半と6畳の和室で親子5人が寝ている。奥側で寝ている娘さんたちが1階のトイレに行くときは、寝ているお父さんの脇を通ることになり、誤ってお父さんの頭を蹴ってしまうことがある
■窓を開けると目の前を電柱が立ちふさがっており、視覚的な事はもちろん、防犯面でも非常に不安である
夢の館のパティシエ
池田勝彦
きつい言い方をするが、根本的な問題がある。家族5人で住む造りではない家に無理矢理住んでいるという現状。家族がもう少し程良くゆったり感を持って暮らせる部屋と、小さくてもよいからプライバシーが保てる場所を上手い具合に作ってあげたい。
「匠」のプロフィールを見る
赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます
デッドスペースを無くす
たった7坪という狭い建坪の中で、家族5人が余裕を持って生活できるよう、「匠」は余す所無くスペースを活用しました。
家族の自転車の収納スペースを作った「匠」は、その上に階段がくるようにレイアウト。
さらに、その自転車置き場と階段の間のスペースを両親の寝室の押入れとして利用。全く無駄がありません。
その階段にも一工夫。玄関横の靴箱とは別に、階段の下3段に大容量の収納を設けました。
靴の収納は、玄関土間の下にも…このように数多く用意された玄関周りの収納で、リフォーム前には靴箱から溢れ出していた家族5人分の靴が余裕で収まるようになりました。
そして、2階から屋上へと続く、もう一つの階段も、その下のデッドスペースを有効活用。高さと深さを活かして背の高い掃除道具などを入れるスペースと予備のトイレットペーパーを収める小さな棚が用意されていました。
空間を活かした子ども達の部屋
限られた空間の中でプライベートスペースを作るために「匠」は立体的な構成で部屋を用意しました。
姉妹の部屋と両親の部屋の間にある、長男が使うロフトへの階段。実はこの階段は箱階段で、部屋を仕切っている建具を開けると、棚として使えるのです。
ロフトの下は、姉妹の布団や洋服などが収納できる空間として活用。布団を引っ張りだせば、そのまま敷くこともできます。
天井を見上げると、そこにはぶら下げられた収納が。収納の下には洋服を吊り下げることができるハンガーバーが取り付けられています。
天井からの収納は高い位置に設置していますが、ロフトへとつながる階段側から楽に出し入れできます。
その階段の正面にはエアコンが設置されています。ちょうどエアコンと同じ高さに各部屋に設けられた欄間を開ければ、1台のエアコンで3部屋同時に適温を保つことができるのです。
5人が気兼ね無く暮らせる工夫を
1階の各部屋をつなぐ廊下にあるのは折りたたみ式の洗面台。普段は壁に収納できるので動線を邪魔することはありません。
2階の洗面台にも工夫を凝らしています。家族全員の身だしなみグッズがすっきりと収まる、洗面台の横の収納棚。その背面を開くと鏡になっています。
こうして1階の洗面台と合わせて同時に3人が身だしなみを整えることができるようになり、朝の渋滞は解消されました。
ダイニングには「匠」オリジナルの多目的テーブル。家族5人が余裕を持って同時に囲めるので食事も賑やかに。それぞれの席に引き出しが付いているので、自分が使いたい物をしまっておけます。
家族が多いと大変なのが洗濯です。今までも物干しに使っていた屋上に、雨の日でも大丈夫なよう屋根を付けました。
東京都江東区
株式会社 米村工務店
放送リストに戻る
前の物件を見る
次の物件を見る
このページの一番上に戻ります
©ABC TV All rights reserved.