2014年5月4日放送
孫娘が泊まりたくない家
■寝室の床は強度が弱く、今にも抜けそうなうえ、子供が跳ねるだけで箪笥が倒れそうなほど揺れて危険
■収納不足のため、箪笥の上に荷物がつまれている
■部屋が狭く、孫が訪問した際の食事がかなり窮屈
■台所がせまく、3人での調理には窮屈で、料理の盛り付けにも困る状態
■増築により台所の窓を無くしてしまったため、風も光も入らない
■風呂場には脱衣所がなく、勝手口前の廊下を代わりにしており、台所との間仕切りがのれんだけ
■お風呂の扉がすりガラスのため、人影が見えてしまう
■風呂場は広いが、浴槽がせまい
■洗い場に洗濯機が置かれているため、シャワーが使い辛いだけでなく、漏電の危険性がある
■洗濯機を使用するには、毎回廊下までコードを伸ばさなければならない
■洗面台が標準より7cm低いうえ、小さいため床や壁が腐敗しやすい状態だが、洗面台が大きくなるとトイレの扉が開かない
型破りの空間モデリスト
小田 健
全体的に水回りが気になるところではあるが、建物自体が古いためかなり傷みが来ているので、安全な生活ができるように手を加えていきたい。
今後高齢になっていくご夫婦が安心して常に笑顔で生活できる空間を作ることが、孫が遊びに来たいと思う空間になると思う。
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赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます
落ち着いた装いの玄関
下ろした瓦を埋めて滑り止めにした玄関アプローチには、通りから家の中が見えないよう格子の壁が設けられました。
落ち着いた装いの玄関ポーチを通ってはいる新しい玄関は、壁を掘り込んで厚みを抑えた靴箱のおかげで靴がたくさん仕舞え、広く使えます。
明るく広いキッチン
明るい南側へと移動したキッチンは、以前より格段に広く、総勢10人分の食器が仕舞えるよう、収納も充実。娘たちと3人並んで立ってももうぶつかり合うようなことはありません。
シンクの上の吊り戸棚は背の高くないお母さんでも楽に手が届きます
10人分の食材を買ってきても、勝手口からキッチンへ直接入ることができ、荷物を運ぶ手間が省けます。
家族全員が集えるダイニング
大きなダイニングテーブルは匠特製。少し色の濃い板は、解体で出た古い柱。埋め木した貫穴が、味のある表情を見せこの家の歴史を物語ります。
テレビ台の中央の2つの引出しは、それぞれ可動式のベンチになっています。
収納式のテーブルをダイニングテーブルと合わせればなんと、長さが3メートル近くにもなる大きな食卓に。 これなら、家族10人全員揃っても大丈夫。みんなで悠々テーブルを囲めます。
これまでどこにいても孫たちの写真に囲まれていた夫婦が寂しくないよう、テレビの上の戸棚の扉はフォトフレームに。しかも、手前に下ろして開くタイプの扉なので写真を入れ替える時にも便利です。
負担が少なく楽しめる庭
長女と幼なじみのWエンジン えとう窓口さんが同級生たちと石垣を組んで作ったお父さんのための家庭菜園。腰に負担が掛からずに作業できる高さで作られています。
その菜園のすぐ脇にあるのは、立派な水場。
採った野菜の土をここで落とせばキッチンを汚すこともありません。
暖かな日の光と庭の景色を遮らないよう物干し場は、所を少し脇へとずらしました
姿を変える畳の間
深い大きな押入れには、布団がいくらでも入るので何人泊まりに来ても大丈夫です。
掘りごたつは畳で閉じることができ、布団を敷くことができます。
壁に引き込まれた障子を出すと、食卓のあるダイニングスペースと間仕切ることができ、客間にもなります。
孫待望の水回り
孫娘が泊まりに来るのを嫌がるようになったお風呂を含め、トイレや洗濯機置き場などすべての水回りを1カ所にまとめました。もちろん、肝心の脱衣所も出来ました。
以前は風呂場にあった洗濯機も専用の置き場を設けました。
夫婦の老後に備え、家の中はすべてバリアフリー。
待望の洗面脱衣所は、使いやすい大きな洗面台と大容量の収納スペースを備え泊まりに来るみんなの分のタオルや洗面用具を仕舞っておけます。
以前は洗い場が広いのに浴槽が小さいバランスの悪いお風呂でしたが、洗い場も浴槽もゆとりの広さになりました。
雨の日や冬の寒い日に役立つ浴室暖房乾燥機を備え、換気用の窓を開けた時には、アプローチの壁が目隠しになります。
ギャラリーと収納を備えた寝室
もともとお風呂と子供部屋があった北側の増築部分には、かわいい孫たちの笑顔に囲まれた新しい夫婦の寝室が出来ました。
孫の写真を飾れる大容量のクローゼットがベッドの両サイドに作り付けられているので箪笥を置く必要もありません。
隣の和室との間仕切りとなる障子は壁に収めて開け放つことができ、すべての建具を開くと平屋の家全体がまさにひと続きの空間になります。遮るものもなく光と風が通り抜けます。
新しく生まれた空間
玄関ホールに面したもうひとつの扉は新たに出来た小屋裏へと上がる階段の入口。無理せず荷物の上げ下ろしができるよう傾斜を緩やかにして、手すりも付けました。
切り妻屋根の北面を上げて作った小屋裏は、天井高が140センチしかありませんが広さは7畳あり、まるで普通の部屋と変わりありません。
幅が3メートル近くもある障子を開けると、上から下にいる家族の様子が伺えます。
北向きには天井一杯までの大きな窓が開けられました。
床の一部にはめられた人が乗っても平気な強化ガラスは、家の真ん中にある唯一窓のない和室に、小屋裏から自然の光を落とすためのものです。
匠が北側の屋根を上げて作っていたのは小屋裏だけではありませんでした。
実は、その屋根の上に小屋裏から直接出られる広々とした屋上スペースを作っていたのです。
別府湾から吹く海風を感じながら間近に迫る山の緑を眺められる気持ちのいい憩いの場所ができました。
大分県大分市
山上建設
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