2015年2月15日 放送
電車サイズの家
■間口の幅がわずか1間半しかない
■もともと4軒長屋だったが、増築により壁が切り離されたので構造に不安がある
■玄関や台所に使用している元作業場は、土間に板を敷いただけで底冷えする
■玄関のすぐ横に台所があるため、カーテンで目隠しをしている
■換気扇が火元の上に無く、玄関口にある
■火元の上にある木製の食器棚は焼け焦げた跡があり、すすで真っ黒になっており、むき出しのガス管や壁、天井も油とほこりまみれで引火の危険がある
■昔の玄関框の上に冷蔵庫が置かれているが幅が足りず不安定で危険な上、段差を上がらないと使えず不便
■一日の大半を過ごし食事もとる寝室兼居間は、光が届かず暗く、食卓も単身者用しか置けない狭さ
■間口が狭く壁面に収納が取れない
■トイレの扉はアコーディオンカーテンで音が気になる
■収納エリアを作ったため風呂場がなく銭湯に通っている
■60度の傾斜があり踏板も狭い階段を上らないと物干し場に上がれない。乾いた洗濯物を運ぶ際は階段の上から洗濯かごを蹴り落としている
■階段の上にある手すりがぐらつき危険
■腰高の窓を上がらなければ物干し場に出られず、踏み台も固定されておらず危険
■物干し場は、猫除けにカーテンを使用している
夢生む住まいのコンサルタント
進藤勝之
間口が狭いことだけでなく4人での同居にむけて水回りなどなかったものを集約していかなといけない。
構造面・機能面・スペース、同居という状況を含め、今まで手掛けてきた中で最強の物件だが、なんとかしないといけないということは肝に銘じている。
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光を取り入れる明るい玄関
天井の高さまである大きな玄関の格子戸は、プライバシーを保ちながら南向きの明るい光を導き入れます。
壁には天井いっぱいの玄関収納。家族4人分の外出用の上着やバッグも入れておけます。
緻密に計算されたダイニングキッチン
家族4人で囲むテーブルの脇の壁には柱の厚みを利用した食器棚、天井近くには昇降式の吊り戸棚が作りつけられました。
家族の夢だった対面式のキッチンは、コンパクトながら大きなシンクと十分な収納を備えています。
IHコンロの下には家電も収まるスペースが。床下にも引き出し収納があり、踏み台としても使える引き出しに昇れば、高い戸棚にも届きます。
換気扇のデッドスペースや天井付近の空間を利用して吊戸棚も作りました。
コンパクトな多機能キッチンは水回りも一工夫。
シンクの上を天板で閉じれば、作業台に早変わりします。
光と風を取り込む長屋
ここが窓のない長屋であることを忘れてしまいそうな明るさと開放感は、玄関上のガラス欄間と4枚の鏡が生み出しています。
ガラス欄間は開閉式で、光だけでなくさわやかな風も届けます。
玄関から家の一番奥まで、柱の厚みを利用し、手すりを途切れることなく一直線に繋ぎました。
これでおばあちゃんも家の中を安全に行き来できます。
念願の水回り
洗面台には収納をたっぷり、天井いっぱいまで設けています。
足腰の悪いおばあちゃんでも楽に入れるよう通常よりも少し高さの低い浴槽にして手すりも3方に付けました。
廊下の天井を低く抑えることで、洗面所から出し入れできる収納を確保。
寝台列車からヒントを得ました。
浴室の横はトイレ。以前のように音や臭いを気にする必要はありません。
光の入る寝室
新しい部屋は北側の窓の他にもう1つ、東側にも窓を設けることができたので、朝日が差し込む気持ちのいい部屋になりました。
窓に付けたカーテンは、おばあちゃん自身が作ったもの。
引越しの際に、作業場の天井裏収納に20年前からそのまま置きっぱなしになっていたまっさらなカーテン用の生地で作りました。
60年もの長きに渡って人生を共にしてきた 愛用のミシン。
まだまだこの先もおばあちゃんの相棒として活躍します。
おばあちゃんの古い箪笥の引き出しを再利用して作り付けた、壁一面のクローゼット。 洋服や小物など、身の回りのものは、ここにほとんど収まります。
荷物の増える同居に備える収納
回り階段の途中にある三角形の小さな踏板は中二階に作った納戸につながります。
おばちゃんの寝室の天井裏に作られた納戸は、4畳分しっかりと取りました。
新台列車の意匠を活かして
妹家族の寝室には、緻密な計算のもと3人分のオリジナル家具が作られました。
縦の空間も最大限利用してそれぞれの収納を確保。
高いところも楽に手が届くよう、昇降式のハンガーラックも取り付けています。
ベッドが寝台列車と同じように、ソファーに変身。
まるで電車の旅をしているかのような遊び心を加え、単に寝るだけの場所ではなく、生活を楽しめる空間に仕上げました。
普段、邪魔にならないように仕舞える匠オリジナルのはしごは、ロフトスペースに上るためのもの。
3畳分あるロフトスペースは、収納だけでなく孫の遊び場にもなりそうです。
2階の一番南側には、気持ちい光と風がたっぷり入る孫の勉強部屋。
3畳分床を下げることで、1階にも日の光を届けることができました。
夢を応援するベランダ
広すぎて持て余していたベランダは、2畳削って削ってコンパクトになりました。
しっかりと防水処理が施された床一面を覆うのは、実際にプロ野球の球場でも使用されているクッション性や耐久性に優れた芝の長い本格的な人工芝。
女子プロ野球選手を目指す孫が野球の練習ができるスペースとなりました。
大阪府大阪市
(株) 藏家
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