個性あふれるお店が点在する、奈良でいま注目を集めているエリア「きたまち」。その一画にあるお店は古民家を利用したレストラン・バーです。店主の松本さんは、中庭にある樹齢300年の松の木を見て、ここにお店を開くことを決めました。料理には奈良県産の食材をふんだんに使い、奈良の郷土料理・牛乳仕立ての「古都・飛鳥鍋」は体を芯から温めてくれます。

東大寺の転害門のそばにある「きたまち豆腐」は、美味しいと評判の豆腐屋さんです。原料に４種類の国産大豆を使い、なめらかで、濃厚な味わいの豆腐に仕上げます。豆腐作りを終えた後、店主の藪田さんは、自慢の豆腐をリヤカーに積んで行商に出かけます。きたまちに昔懐かしいラッパの音が響き渡り、いまではちょっとした名物になっています。

「活版工房 丹」は、60年前に創業した印刷所が営む紙製品を売るお店です。注文を受けてから印刷するだけでなく、自社で開発した製品を売ろうと２年前にオープンしました。中でも力を入れているのが、浮き彫りにした鉛の板にインクを塗り、圧力をかけて印刷する活版印刷です。デコボコした手触りやインクのかすれなど独特のレトロな味わいが喜ばれています。