2月26日(火)放送
第11代当主・大倉恒吉
当時の研究所の様子
大倉式猪口付瓶
月桂冠株式会社
【 第2夜 】 伝統とは創造と革新〜「酒造研究所」の設立
大倉恒吉が第11代当主になってすぐ、大きな問題に直面する。酒が酸味をおびる「火落ち」が頻繁に起こり、莫大な損失がでていることだった。なんとか安定した酒造りができないものか。
そこで設立したのが「酒造研究所」。江戸時代からの伝統的な酒造りが主流だった日本酒業界に「科学技術」を導入するという、まさに画期的な試みだった。
さらに、この研究所で開発された日本初の商品が「防腐剤なしの清酒」。
多くの酒造業者に使われていた防腐剤が近い将来禁止されることが決まっていて、酒造業界はその将来を不安視されていた。しかし、画期的な商品の開発により、販路は大きく拡大、清酒がさらに世に広まることになった。
恒吉の伝統にあぐらをかかない「創造と革新」の精神が、「月桂冠」そして日本酒業界に大きな飛躍をもたらしたのだった。