新・企業史博物館

2月28日(木)放送

糖質ゼロ

糖質ゼロ

3つの理念

3つの理念

現在の研究所内

現在の研究所内

月桂冠株式会社
【 第4夜 】「人の一生を大切にする」企業を目指して

370年の歴史を誇る日本酒のトップブランド「月桂冠」。日本酒では初めての「糖質ゼロ」の商品を開発するなど、今もなお「創造と革新」の精神は受け継がれている。
そして16年前に新たな理念が掲げられた。1つ目が「品質第一」。2つ目が「革新と挑戦」。
そして3つ目が「社員の一生を大切にする」。この会社の歴史は人と人の絆の歴史でもあったのだ。
本社のある京都・伏見の周辺は、明治のころたびたび水害に見舞われていた。そんな時第11代当主だった大倉恒吉は、蔵人総動員で握り飯を作り、冠水した家々に配って回ったという。それはわずか14歳で当主になった恒吉を支えてくれた伏見の人たちへの感謝の想いからだった。
さらに、太平洋戦争が終結した時には、兵士として外地に赴いていた従業員全員をもう一度会社に受け入れた。それは一人ひとりに充実した人生を送れる環境を提供したいから。
バイオエタノールの生産技術の開発など環境への取り組みに積極的なのは、「人の一生を大切にする」という理念から生まれたのかも知れません。
14歳で酒造りの世界に飛び込んだ恒吉のまっすぐな想い、それが歴代社長に、社員に受け継がれていく限り、成功の女神は微笑みつづけるのだろう。

月桂冠株式会社