プロ入り11年目、遅咲きの苦労人・木下裕太がレギュラーツアー初優勝!
2018年10月28日
最終日に首位からスタートした木下裕太が5バーディ、2ボギーの3アンダーの69で回り、通算15アンダーでレギュラーツアー初優勝を果たした。

「尋常じゃない程プレッシャーを感じた」。同組で優勝争いを演じた川村昌弘の気迫は、そう簡単に木下に初優勝を譲らせなかった。前週、優勝争いを演じながら苦杯を舐めた川村は、終盤で首位の木下を猛追する。あわや川村の逆転優勝かと会場がどよめくなか「先週優勝争いをしていて勝負所を知っているので、逃げてる場合ではない。そう攻めた結果、18番のイーグルパットを外してくれたんだと思う」と、あくまでも真っ向勝負を挑み、勝負はプレーオフにもつれ込んだ。
迎えたプレーオフ1ホール目、第2打(204ヤード)、しっかりと4番アイアンで振りぬかれたボールはピンそば4メートルのイーグルチャンスに。先に川村がイーグルトライをOKの距離に寄せ、タップインでバーディーを奪うなか「今までは、自分を追い込んでいけば結果が出ると分かってはいたけど、追い込むのが怖くて心が折れてきた人生を歩んできた。そんな自分を責めていて、一時はプロゴルファーを辞めようとも思っていた。でも今日は自分自身から逃げずに、最後まで勝負しようと気持ちを振るい立たせた」と真直ぐにヒットしたウイニングパットは、スローモーションでカップに吸い込まれていった。プロ入り苦節11年、苦労人の木下が掴んだ初めての栄光だった。

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