知床のスゴいところ、不思議なところは、野生が人間生活のすぐそばにあるところです。
エゾシカの群れに会うなんて至極簡単でしたし、私たちが訪れるわずか1週間前にはオットセイが流氷に追われ海岸から山に上がって立ち往生してましたし、夏にはヒグマがどこにでも出てくるそうです。
そんな知床では、シマフクロウが感電しないような工夫をしたり、熊を傷つけずに山に帰したり、地上約3メートルの高さにロープを張ってリスのための横断歩道を作ったりしています。
さらに行政が主導して「100平方メートル運動」を展開したり……。
こうした試みについて話す知床の人たちの顔には喜びと誇りにあふれています。
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