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3月23日 ゲスト:グッドバンカー社 代表取締役
筑紫みずえさん |
手塚「まずエコファンドとはどういうものなのかお教え下さい」筑紫「株式投資信託なんです。投資信託というのは皆様から1万円とか10万円とかの小口のお金を集めて債券や株式等の金融商品を買い、プロのファンドマネージャーが運用する商品です。で、エコファンドというのは環境に優しい企業だけを集めた株式投資信託です」手塚「環境に優しい企業を選ぶ基準は?」筑紫「企業活動の中で、どうやって環境への負担を減らしているかと言うのを私共で調査し、評価します。同業他社さんに比べて、一所懸命努力している企業に点数を付け、その点数の高い企業だけを集めて投資をすると言うことです」
手塚「そもそもエコファンドを始めたきっかけをお聞かせ下さい」筑紫「1989年から10年かかってやっと実現出来たのです。88年に初めて金融業界に入ったのですが、実は金融が嫌いだったのです。“お金”というと何かマイナスなイメージがありまして...ですけれどその中で働いてみると、お金が悪いのではなくお金をどう使うかで、良くも悪くもなると言うことに気がつきました。それでお金を良い方に使えばいいのではないかと思い、S.R.I.(社会的責任投資)という考え方に出会ってそういう商品を開発したいと思ったのです」手塚「S.R.Iをご説明下さい」筑紫「企業がどういうところから収益を上げているかを投資家が見極めて(社会的責任)投資するということです。例えば企業が上げる収益の1部が何かに負担を掛けている場合、そこに投資することは投資家もその負担を助けていると言うことになる。という考えです」 |
手塚「エコファンドの現状についてお聞かせ下さい」筑紫「金融業界の大反対の中でエコファンドは売り出されたのですが、最初の2週間で230億も売れてしまったんです。それも若い人や女性、証券会社に口座を持っていない人が多かった。つまり新しい投資家が入ってきたということです。結局4ヶ月で1千億、6ヶ月で2千億円というマーケットが出来ました。その結果企業も環境問題に取り組むことで新しい投資家が増えると考えるようになり、良い方向になった思っています」手塚「企業の変化をどのように感じていますか?」筑紫「私達の評価の基準として、ISO14001という国際規格があります。それを取っているかどうかというのも対象にしますと言いましたら、99年6月には1,552しか日本企業は取っていなかったのが、2千年には9千以上、今は1万を越えて世界一になりました。日本企業の環境問題への取り組みは世界のトップクラスになったと思っています」手塚「ヨーロッパと比べるといかがですか?」筑紫「遜色のないところにきていると思います。ただ一つだけ、情報開示をもう少し頑張って貰いたいと思います」
手塚「次の目標などはありますか?」筑紫「S.R.I.の金融システムを使って、環境に優しいということは人に優しいということですから、女性の問題や人権、また人に限らずみんなが幸せになるような、そのことが地球を守っていくような世界になるような商品を開発したいと思っています」 |
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鈴木基芳さん、湯川信矢さん |
立川談志さん |