2012年6月
■『スピリチュアルな1日』、本日初日、日曜までの5ステです■初演は昨年3月末から4月にかけてだったのですが、震災の影響で一部公演が中止になったそう。今年、満を持しての再演です。M-1チャンプ・NON STYLEの石田明がテレビディレクター役で主演。彼の暮らすマンションで起こる心霊現象を巡って繰り広げられるドタバタ・ヒューマンコメディ、といった感じでしょうか。須藤理彩、片桐仁、諏訪雅(ヨーロッパ企画)他の芸達者たちが暴れまくる、すごーく賑やかな舞台になりそうです!
『スピリチュアルな1日』 脚本:小峯裕之 演出:板垣恭一
6月 29日(金) 19:00
30日(土) 14:00 18:00
7月 1日(日) 14:00 18:00
※チケットに関するお問合せはキョードーインフォメーション 06-7732-8888 (10:00-19:00) まで。会場で当日券が出るか否かは微妙です。
■余談ですが、昨夜このお芝居の夢を見ました。ABCホールでの上演中、あまりに客席が盛り上がっているので、ロビーにいた僕はこっそり客席を覗いてみたのです。ちょうど物語中盤のドタバタシーンで、舞台上ではベッドが飛び回ったり壁がガタガタ動いたり、霊が大暴れしてもう大変!(夢の話。実際の展開は知りません)と、突然客席の明かりが点きます。同時に、客席最後方で観ていた女性が大声で、「ハイ皆さん次に行きまーす!」。するとぎっしり埋まった客席の約半数の人が立ち上がり、ゾロゾロ出て行ってしまったのです。役者さんたちは呆然。・・・どうやら、演劇鑑賞が団体ツアーのパッケージの中に組み込まれていて、予定時間が来たのでツアコンのおねえさんが容赦なく連れ出したわけですね■えーと人の夢の話を聞かされるほど迷惑なことはないとはよく存じていますが、ちょっとスピリチュアル(?)な体験だったもので、失礼しました(艦長)
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- 2012年06月29日金曜日
『目頭を押さえた』非常にいい感じで稽古が進んでいます■ある田舎の女子高生の身に起きた幸運な出来事。しかしその出来事をきっかけに、二つの家族の人間関係が微妙に変化していく。その変化のザラリとした肌触りのようなものがたまりません。何気ないようでいて、実は決して見てはいけないものを見ているかのような、不思議な気分になる登場人物たちのやりとり・・・■舞台となる家の敷地の一角には、『喪屋』と呼ばれる小屋が建てられています。古来その集落で亡くなった人の遺体を安置し、葬儀を執り行ってきたという空間です。死者の世界につながっているかのような、独特の空気がそこには漂っています。しかし、本当は、生きる者の何気ない日常の中にこそ、異界への入り口が広がっているのではないか?そんな思いにさせる作品です■リアリティが勝負のお芝居ですから、登場人物の経歴や現在の立場、あるいは、舞台上には実際現れない家の間取りなどの「設定」の確認は重要です。おかしな矛盾が起きないように、作家・演出家を中心に気を配りながら制作をしているわけです。当然ですが大切なことです■しかし昨夜僕、すごいものを観てしまいました。『目頭を押さえた』のおよそ1万倍の制作費をかけて昨年作られた、ハリウッドの超大作SFシリーズ映画です。そのぶっ飛んだ展開が各所で評判を呼んでいたのですが結局劇場で観る機会を得られず、最近BSで放送されたものを録画視聴したのです■僕は、普段から映画にせよ演劇にせよストーリーの読み取り能力が極端に低いので、全体の筋立ての件はさておきなのですが、物語の発端部分でもう最大級にビックリしてしまったのです■1969年7月20日、アポロ11号の月面着陸。人類史上に残る快挙として、その模様は全世界に生中継されました。もちろん僕も固唾を呑んで見た一人です。ところが!この世紀のショーの陰で、アポロの乗組員は母国から秘密のミッションを負っていた・・・。僕の大好物の偽史・陰謀モノみたいだぞ!?ってもうワクワクする設定です■そして、そのミッションがなんと『月の裏側にある異星人の遺物を見つけること』、だったのです。むぅ...。ご存知のように、月という星は地球にずっと同じ面を向けていて(自転と公転の周期が等しい)、だからこそ「表」と「裏」があるわけです。宇宙人の遺物が長年発見されなかったのも月の裏側にあったから、という設定です。では、月の表側にある「静かの海」に着陸した2人の乗組員、アームストロングとオルドリンは、どうやって裏側に行ったのか?歩いてです。月は直径が地球の4分の1もある大きな衛星なので、往復で数千キロは歩いているはずです。さらに、この任務がどうして世界中の人にバレなかったかというと、月の裏側に入って通信が途絶していた間に遂行したからだという・・・。えーと、裏と表が固定しているからこそ見つからなかった遺物のはずなのに、いつの間にか月の裏表は常にグルグル移ろっていることになっている■もうなんだかすごいです。『そんなチマチマしたことどうでもいいんだぜぇ。CGもアクションも凄いぜぇ。ワイルドだろ?』そういうことかもしれません■うん、参りました(艦長)
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- 2012年06月24日日曜日
■昨夜行われた笑い飯ひさびさのABCホールLIVE、さすがの内容でした■実は全部は拝見しなかったのですが、計3本演じられた漫才の1本目、『くいだおれ太郎が通天閣の下に置かれたらどんなことをしゃべるか?』という設定で繰り広げられた2人の例のボケ合戦は秀逸でしたねー。くいだおれ人形の単調な手の動きと、いかにも録音っぽいその口調が、M-1GP2003で披露した伝説の「奈良県立歴史民俗博物館」のネタを思い起こさせもしました(マニアックな話ですみません)。彼らは毎回ライブの冒頭で「客席が高齢化している」という話題を振るのですが、実はつまり、笑い飯の漫才は大人の鑑賞に堪えるインテリジェンスを備えているということですよね。
■さて話はガラリと変わりますが、消費税アップをめぐって国会が不穏な空気に包まれている中、昨日全会一致でひっそり成立した法案があります。『劇場、音楽堂等の活性化に関する法律』、通称『劇場法』です■ざーっと関係資料に目を通してざっくりまとめると、ですね。こんな法律です。
『日本の劇場は、特に地方においてはほとんどが公立の施設であるが、現状、文化施設としての機能が十分に発揮されているとはいえない。これからは、『劇場運営者』、『上演団体』、『地方公共団体』それぞれの役割を明確にし、連携していこう』
『特に国および地方公共団体が取り組むべき事柄を明確にし、専門的知識を備えた人材育成などを中心に、環境整備を進めていこう』
『具体的な指針はこんご国(文化庁)が作成するように』 ということです。
■この議論のベースに、バブル期以降のいわゆる『ハコモノ行政』の寂しい末路に対する反省があったのは間違いないでしょう。日本の津々浦々、無数の市町村で威容を誇る、場違いにモダンな文化会館。今はどこでもHPがあるので誰でも閲覧することが出来るのですが、たいていその予定表はガラガラです。たまに催しが入れば、2000人収容の大ホールで地元の人たちのカラオケ大会・・・なんて笑えないような話を聞いたりもします。カラオケが悪いとは云いませんが、明らかに建設の意図とは違う■そういう空虚な現状を脱却して、『ものづくりの出来る劇場』を育てていこう、というわけですね。国会の全会派が賛成したということですから、ほとんどの人は納得しているのでしょう■しかし、演劇の現場の人からの不安の声を聞くこともあります。つまり、これまで上演団体(劇団など)に対して、各公演単位で一定の条件を満たせば拠出されていた公的機関の助成金が、こんご劇場の方に回ってしまうのではないか。つまり、劇場の資金と人が豊かになる分、劇団の主体性や経済的側面は却って苦しくなるのではないか、と■この劇場法がこんご実効性を獲得できるのか疑問を持つ向きもあるようですし、いずれにしても時間のかかる話ではあります。しかし、民間の劇場であるABCホールも、まったく無関係ではいられないはずです。しっかり勉強していこうと思います(艦長)
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- 2012年06月22日金曜日
ABCホールプロデュース公演第3弾「目頭を押さえた」のお稽古始まっております。昨年秋より作家の横山拓也さんと演出家の上田一軒さんと共に「こういう作品をやりたい」「こんな人たちが出てくるイメージ」を固めて、そのイメージに沿った役者さんをピンポイントにオファーいたしました。
そのおかげでフルキャスト揃っての本読み直後に、上田一軒演出家がにやっと
「いい配役ですね♪」とつぶやかれました。
作品は二つの家族と、それを取り巻く「外部」の刺激による会話劇。
「葬儀」に纏わる話、「家族」に纏わる話、「思春期の恋」に纏わる話、どこにでもいそうで、何かを含んでいて、それぞれの立場があって・・・
テンポの良い会話で出演者の個性がじわじわと出てきます。
悪と対峙するヒーローが出てくるわけでも、世の中を変えるヒロインが立ち上がるわけでもありません。「ふふっ」と笑ってしまう「家族とその周りの人」が移り行く時代の中の「日常」を過ごしている作品です。
ほとんどのキャストさん同士が「はじめての共演」というキャスティング。
ほんとに楽しみです。公演は7月20日(金)~23日(月)まで。
いい素材をじっくりことこと、お客さまにお出しするまで大事に煮込んで作り上げます。どうぞお楽しみに!(乗組員N)
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- 2012年06月21日木曜日
■詳しくは後日お伝えしようと思いますが、昨日、ある葬儀社さんにお邪魔して、いろいろお話を伺ったりして参りました。もちろん、来月7/20(金)~23(月)のABCホールプロデュース『目頭を押さえた』に関連する用事です■日本のお葬式のあり方は近年大きく様変わりしてきました。あ、■それで思い出したのですが、お葬式同様、結婚披露宴のスタイルも変化していますよね。いまや、仲人あるいは媒酌人を立てて行われる結婚式は1割に満たないそうです。新郎の上司が媒酌人として二人の経歴を披露し、新郎新婦の職場の重鎮が一人ずつ主賓として祝辞を述べ、最後にもう一人の大物が登場してようやく乾杯へ・・・みたいな『職場重視型』のフォーマルな披露宴は激減しているようです。代わって、形式にとらわれず、新郎新婦がアイデアを出し合って親しい友人と共に和気藹々と楽しむ、みたいな手作りのパーティが増えているとか。結構なことです。が、この傾向が高じて、「仲間で盛り上がりたいから」と、娘の結婚披露パーティに呼んでもらえなかった父親がいるのを僕は知っています■本題の前に思わず愚痴ってしまいましたが(あ!)、お葬式の話に戻ります
■自分が若かった頃を思い出すとですね・・・。たとえば職場の上司のご家族に不幸があると、その訃報が届いた瞬間から、ちょっと不謹慎な言い方ですが、職場は一気に『お葬式モード』になりました。どうしても外せない仕事以外は後回しにし、若手社員には、関係者への連絡、受付、道案内、お香典の管理など役割が割り振られます。一番難しいのは関係各位からいただいた供花の配置の指示で、これはリーダーの仕事です。まあごく個人的な体験ですが、一昔前まではどこの会社でも似たりよったりではなかったでしょうか■最近そういう形の『職場主導』の葬儀は減りました。もちろん今でも、お葬式の形は、故人や喪主の年齢・職業などに大きく左右されるとは思います。しかし大きな流れとして、故人に近い人のみでこじんまり執り行う葬儀が増えているのは間違いありません■では自宅での葬儀が増えているのかというと、そういうわけではない。地域による差が大きいのですが、関東や関西では民間の式場で行われるケースが全体の7割以上、その他寺院や公営施設を利用する場合もあり、自宅葬は全体の十数パーセントだそうです。親族が一堂に会する空間が作れないという、都市部の住宅事情がその根底にあるのは間違いありません。しかし、遺族の心労の緩和などに配慮し、柔軟できめ細やかな対応を心がける、近頃の葬儀社さんの企業努力の結果でもあるような気がします■誰もが生涯何度かは立ち会い、そして最後には自分が主役となるお葬式。『目頭を押さえた』は、このお葬式をめぐる二つの家族の物語です。重い題材ですが、だからこそ、劇は軽やかな会話で進行します。笑えます。個性的で実力十分の役者さんが揃いました。いよいよ明日、本格始動します!!■業務連絡:今夜の先行稽古は台風接近のため休止します(艦長)- 個別ページ
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- 2012年06月19日火曜日
■激富さん、昨日小屋入りされ、明日初日です■激富スペシャル2012『秀吉死す』・・・戦国伝奇ロマン、ですね。史実とファンタジーがないまぜになったお話が、激しい殺陣やダンスをまじえたダイナミックなお芝居で紡ぎ出されるはずです■人気声優の方が二人、ゲスト出演されています。中尾隆聖さん、松岡由貴さん。私こういう方面には疎いのですが・・・中尾さんは、「それいけ!アンパンマン」のばいきんまん、「にこにこぷん」(おかあさんといっしょ)のぽろりの声を担当されている(た)方ですね。わーすごい!子供がお世話になっておりました!・・・大人気につき前売り完売だそうですが、当日券は若干出ます。
激富スペシャル2012 『秀吉死す』 作・演出/フランキー仲村
6月15日(金) 19:00
16日(土) 14:00 19:00
17日(日) 13:00 17:00
※前売券は完売
※当日券(若干枚)は、各回開演1時間前より発売
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- 2012年06月14日木曜日
大変遅くなってしまいまして申し訳ございません。
当ホールの4周年記念イベントとして開催されました「中之島春の文化祭2012」にて、東日本大震災義援金として募金箱の設置をさせていただきました。
10503円、ABCホールの名前で送金させていただきましたことを、ご報告いたします。
まだまだまだまだ気の遠くなるような長い時間、復興までにかかります。
少しずつ少しずつではありますが、気持ちだけかもしれませんが、支援していけるチャンスが我々にもあればと思います。
ご協力いただきました皆様、まことにありがとうございました(乗組員N)
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- 2012年06月13日水曜日
■劇団赤鬼さん、今朝小屋入りされ、明日初日です■疾走するストーリー。躍動する役者。練り上げられた美術・照明・音楽。そこかしこに大ネタ小ネタのギャグが仕掛けられ、それでいて最後にはうるうる感動してしてしまう赤鬼の舞台■世界はいろいろ大変だけれど、ひとつひとつの困難の根っこは実は案外単純なものだったりする。一人ひとりが勇気を持ってそれに立ち向かえば、状況はきっとよくなるはずだ。・・・そんな、いつの世にも、まさに今日この時の日本にも通用する思いが、赤鬼の作品には常に込められているような気がするのです。それは必ずしもハッピーエンドであることを意味しません。無責任な多幸感はありません。時としてビターな結末ではあるけれど、必ずポジティブな感情を観る者にもたらしてくれるような気がします。つまり、前向きな涙■前回の『リトル・ウェンズデイ』(2011.12.23-25@ABCホール)に続いて、今公演の舞台はまたもや戦場です。けれど、チラシの4人はベレー帽姿で思い切りハッピーそう。『戦場画家と少女の出会い』。とても魅惑的な設定です。空想と現実が交錯する、いったいどんな活劇を見せてくれるのでしょうか!?
劇団赤鬼 『PAPER TRAILER-The Story Of Two Beret-』 作・演出/高見健次・川浪ナミヲ
6月 8日(金) 19:30
9日(土) 14:00 18:00
10日(日) 13:00 17:00
※当日券は各回45分前から発売
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- 2012年06月07日木曜日
来週末本番の激富「秀吉死す!」の挟みこみ情報が出ました。
6月13日(水)16:00~1200部
1種類につき1名要員
後バサミなし
ご希望の方は上記日時に直接ホール入り口までお越しくださいませ!(乗組員N)
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- 2012年06月07日木曜日
もう6月ですね!
今週末は劇団赤鬼公演「PAPER TRAILER」です。赤鬼さんとはABCホールはなんだかとても密なご縁がありまして、2010年に初めてABCホールプロデュース公演としてタッグを組んでいただいたのが劇団赤鬼さん×お~い!久馬さんの「決戦!!ひなた荘」。最近記録用DVDを見返したらやっぱり面白かったな・・・「レス」も含めていつか「上映会」したいな・・・とか妄想中。
そしてその第2回公演「レス」には赤鬼座長の行澤孝氏にご出演いただき、7月の第3弾公演「目頭を押さえた」には同じく劇団赤鬼橋爪未萌里さんにご出演いただきます。
その前に、今週は赤鬼新作公演「PAPER TRAILER」です。
挟みこみ情報は 6月7日(木)16時より800部
となっております。
ご希望の方はホール入り口まで1種類につき1名要員の上、お時間に間に合うようにお越しくださいませ。後バサミはございません、よろしくお願いいたします!(乗組員N)
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- 2012年06月06日水曜日