海を越えて「匠」が辿り着いたのは、青い海と空が広がる沖縄県の久米島。ここに住むのは小島よしおさんのお母さん。千葉にご主人と暮らしていたのですが、年老いた実母の介護のため、単身久米島へ。そのお母さんと小島よしおさんの出迎えを受けた「匠」は、沖縄ならではの家の造りの説明に熱弁をふるいます。
「飼っているヤギは食用」という、小島よしおさんも知らなかった説明を聞くなどしながら、和気あいあいな雰囲気で、家の周囲を案内してもらった「匠」。そろそろ家の中を拝見しようかと声をかけたところ…「リフォームするのはここじゃないです。母ちゃんがやっているお店の方のリフォームなんですけど」とよしおさん。
戸惑った顔の「匠」を連れて、車で現場へ。
到着したのは、久米島の有数の繁華街に建つ古いホテルの一角にあるカフェ。
それが小島よしおさんのお母さんのお店でした。
早速現場検証を開始する「匠」。
店内は、元々スナックだった頃の内装そのまま。お母さんは南国風のカフェにしたいそうで、カーテンを変えたり植物を置いたりしてはいるものの…
お店の奥を見せてもらうと、そこは歪んだ間取りが狭さを強調している、使い勝手の悪いキッチン。どうやって使うの?と「匠」も呆然。
続いてカウンターを拝見。ここには、ドリンク類を並べているだけ。食器は先程の離れたキッチンに置いているので、お母さんはキッチンとカウンターを行ったり来たりと大変です。そんな説明をするお母さんを横に、ふと棚にある扉に触れる小島よしおさん。開けた途端に扉を壊してしまいました…
調理が大変そうなお母さんに、メニューが多すぎるんじゃない?と進言する小島よしおさん。ふとメニュー表にある「水・木レディースデイ」の文字が二重線で消されていることに気付きました。実はお母さん、久米島で生活を始めてから、曜日の感覚を忘れてしまって、サービスデイなのに割引を仕損なうことがあるそうで、これが「匠」のツボに入って、お腹を抱えて大笑い。
お店の入口付近にある、かつてカラオケステージだった場所に、なぜか洋服が所狭しと飾られています。「喫茶店じゃないんですか?」と誰もが思う質問が「匠」から出ました。実は、お母さんが東京に行くたびに買い集めてきた洋服を店に置いたところ、久米島の主婦の方達に好評だったため、ここで販売もしているとのこと。
そんな洋服販売で悩み事がひとつ。それは、洋服を試着するために、その場で人目を気にせず脱ぎだすお客さんがいること。一応、お母さんお手製の目隠しの布は用意されているものの、おおらかな島のお客さんは、面倒くさがって誰も使ってくれません。お茶を飲んでいる男性のお客さんも目のやり場に困っているそうです。
こうして現場検証を終えた「匠」は、お店自体は鉄筋コンクリートのビルの中にあるので、躯体としては問題無く、内装のリフォームに限定すればよいのでは、と提案。しかし、広い店内でそれなりに費用がかかりそうなことに小島よしおさんが危惧します。お母さんは息子さん頼りで話を進めたい雰囲気ですが…