2009年7月26日放送
四方を囲まれた家
■住宅密集地に建ち、四方が建物に密着して囲まれている
■窓を開けると、隣の家の壁や窓に手が届くほど
■光や風が入ってこず、一年中暗くジメジメ。カビの巣窟と化している
■2階にある台所の足元には、床を切り取ったまるで落とし穴のような階段が
■暗く急勾配な階段を上がり、小さな扉をくぐる物干し台への動線は、妊娠中の奥さんにとって危険すぎる
■玄関は2、3人分の靴で一杯になるほど狭く、来客に対応できない
空間攻略の智将
田代敦久
現場に来て見て判ったが、窓が機能していない。
今は靴や洋服にカビが生えているような状況なので、生まれてくる体力の無い小さな赤ちゃんや子どもにとって安心な住まいに作りかえたい。
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赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます
光と風を取り込むために…
隣家の軒と接するように建っているので、そのままでは光と風を取り入れることができませんでした。そこで、南側と北側の2ヵ所を減築し、光と風が流れ込む空間を確保しました。
この吹き抜けのおかげで、暗かった一階まで光と風が届きました。一階の光庭には寝室と水周りが隣接、明かりと湿気の問題が一挙に解決しました。
同じ恩恵を受ける2階のキッチンの横には、「匠」の心配りで小さなバルコニーが用意され、実用的で且つ、目も楽しませてくれます。
また、玄関の屋根を兼ねている大きなバルコニーも、階段とリビングダイニングの両方に、効率的に優しい光を流しこむ役目を果たしています。
用途に合わせた可変で…
依頼者夫婦には、友達や草野球の仲間を大勢呼んで楽しみたい、という願いがありました。
リビングダイニングに「匠」が用意したテーブルは、伸縮自在。大きさを変えて大人数でも一度にテーブルを囲むことができるのです。普段は家族4人でちょうど良いサイズのテーブルになるため邪魔になりません。
秋には赤ちゃんが生まれ、この家の子どもが二人になります。新しく用意した子ども部屋は、日向ぼっこをしているような陽だまりで、兄弟仲良く遊ぶのに十分なスペースです。
その部屋ですくすくと育った子ども達が、やがて自分の個室を欲しくなったときには、間仕切りをはめ込むだけで、瞬く間にふた部屋に分けることができます。分けることを想定して作られた部屋は、左右対象な構造に。扉がふたつ。衣装棚も両端に同じものを用意してあります。
たくさんの大型収納スペースが…
玄関の横に、もう一つの扉が。そこを開けると中は様々なモノが収納できる土間が広がっていました。もちろん、外に出なくても玄関側からも入ることができます。この土間には「匠」オリジナルの自由自在に形を変える壁面収納が備わっています。雨の日には室内物干しとしても利用できます。
以前は湿っぽい部屋の片隅でカビを生やしていた衣類も、通風が施されたウォークインクローゼットが夫婦の寝室に隣にできたので、きっちりと収まりました。
キッチンにも大収納が用意されました。壁一面に取り付けられた収納は、壁の形に合わせて全て手作り、無駄なスペースがなく、家族の食器が余裕で収まります。
神奈川県藤沢市
日本住研株式会社
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