2009年8月16日放送
食卓が遠い家
■15年前まで営んでいた魚屋さんの名残で、靴を履かなければならない台所が一階、リビングが二階と分かれており、階段を上り二階にある玄関で靴を脱ぎ、まるで出前のように食事を運んでいる
■廃業後も一階の店舗部分には業務用の大きな冷蔵庫やショーケースが処分されないまま置かれ、無駄なスペースになっている
■シャッターに手が届かず上げ下げが面倒なため、裏口を玄関代わりにしているが、そこまでの動線が狭くて遠い
■一階に行くには、二階の玄関で靴を履かなければならない。このため、一階の風呂に入る場合にも靴を履いて下りている
■台所は狭く、6m離れた元事務所に冷蔵庫や食器棚を置いている
■食事の後、食器が少ない場合は、そのまま二階にある洗面台で洗い物を済ませている
生かす住まいのエコガイド
寄尾憲司
上下50坪という家の大きさだと、通常数千万円の工事費がかかってしまうが、壊すところ残すところのメリハリをつけて、いかにしてローコストにつなげるかが鍵になると思います。
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赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます
再利用で無駄をなくす
リフォームの予算が厳しいということもあり、「匠」はリフォーム前に元々あったものを違った形で再利用してコストを抑えました。
仕出し料理を運ぶ際に使っていた、魚屋さんの店名が入った仕出し箱は、階段下の収納の引出として再利用。更には、玄関そばの壁にかけたフォトフレームにも使っています。
子ども部屋には、お母さんを悩ませていた玄関扉を部屋の扉として再利用。
壁の断熱材に、かつて使っていた古い畳を使用。再生利用でコストを大幅に削減しました。
新たに設けられたウッドデッキに用意されたプランターは、なんと以前使用していたステンレス製浴槽の再利用。
そして驚きは、底冷えしていたお風呂が、機密性の高い業務用の冷蔵庫を再利用したことで、快適空間になりました。
快適なキッチンで
一階で寂しく料理をしていたお母さんにとって、嬉しいリフォームになったのがこの新しいキッチン。
アイランド型キッチンで、シンク周りの収納力はもちろん、壁に作りつけられた食器棚にも、たくさんの収納が可能です。
その食器棚には、少し疲れたときに休める腰かけ椅子が出てくる仕掛けが。
レンジフードには、ボタン一つで降りてくる水切り棚や、たっぷり収納できるスパイス棚もあり、格段に便利になりました。
そして、コンロ脇に隠された板を跳ね上げると、ダイニングのテーブルと連結し、多人数で食事ができる大テーブルに早変わり!
「匠」のリフォームで、そんな使い勝手の良いキッチンが出来上がりました。
細やかなアイデア
「匠」は快適な生活を生み出すべく、細やかなアイデアをこのリフォームで散りばめました。
ベランダを二分割し、リビング寄りの方をウッドテラスにしてスリットの壁を設けることで、陽の光を確保しながらも、その向こうにあるベランダの洗濯物がリビングにいる人の目に入らないようにしました。
夫婦の寝室の奥には、お父さんの書斎スペースがあります。そして、お母さんにも自分の部屋のように使える家事室が用意されました。
家事室の大きな作業台には、アイロン台が現れるギミックがあり、壁にもドレッサーを設置と、色々な「便利」が埋め込まれています。
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
群馬県伊勢崎市
古郡建設
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