2010年3月14日放送
不用心な家
■元々町工場だった1階の、道路と高さが変わらない土間に床板を貼っただけの部屋が、子ども部屋
■子ども部屋の窓は、鍵が錆びてしまって閉まらず、防犯面で非常に危険
■門扉に鍵がなく、玄関扉の鍵はスプーンの柄で開いてしまう
■2匹の飼い猫が出入りする際に、扉が開いたままになる
■階段下の小さなスペースに置かれた洗濯機は、無理やりフタを開くようにしたため、フタが歪んでしまっている
■お風呂場に脱衣所が無く、玄関から丸見えの位置にあるので、来客があると浴室から出ることができない
狭小の細工師
福島慶太
やっぱり危ないですよね。鍵がかからないという時点で、家としての大切な機能を無くしてしまっている。また、増改築を繰り返しているが、場当たり的なところが見受けられるので、その辺りから手をつけたい。
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減築で生まれた余裕
ただでさえ9坪しかなかった家が、広い通りに面した北側を削って7坪に減築。しかし、その減築をも狭さを感じさせること無く、こんな余裕が生まれました。
新しく設けられた玄関の前には、お父さんが乗る大型バイクの場所を確保。
そしてアプローチを挟んだ反対側には、駐輪スペースが。この駐輪スペースの上には、家から大きく飛び出た部分があります。これ、実は下駄箱なのです。こうすることで、下駄箱の奥行を確保し、その下には自転車の前輪が収まる、中と外を無駄なく利用した「匠」の細工なのです。
リビングの窓をあけると、家の中から小さな庭が臨めます。これからの季節、気持ちのいい風と緑の香りを運んでくれることでしょう。
さりげない工夫を凝らしたキッチン
土間をイメージして作ったというキッチン。限られた床面積で、廊下と兼ねることで作業スペースを確保しました。そんなキッチンは、狭小でも快適な暮らしをするための「匠」の工夫がいっぱい!
何より嬉しいのは、キッチンの横に用意された収納棚。パネルを跳ね上げると、その内側はマガジンラックになっています。跳ね上げたパネルをシンク寄りにスライドさせれば、調理台としても活躍。
そして収納棚ごと通路側にスライドすれば、お客さんが来た時の目隠しとしての役割を果たしてくれます。
階段下には三連のワゴン式の収納。「匠」の手にかかれば、無駄な空間は一切ありません。こちらも、天板を作業台として利用できます。
リビングとの段差を利用したスリッパ入れにも、「匠」の細工がありました。その横にある台を引き出し、上に重ねると…なんと踏み台に早変わり!キッチンの上の収納にも楽に手が届きます。
変化する2階
2階に出来た長女の新しい部屋にある、女の子にとって嬉しい大型収納。このクローゼットと、横の壁(この壁も反対側からみるとクローゼットになっています)は簡単に移動させることができます。自由自在に配置してレイアウトを変えたり、隣の部屋と一間にしたりできるのです。
依頼主夫婦の寝室から続くベランダに取り付けられた物干しアームは、角度調整が出来ます。よく陽が当たるように手摺りより上に洗濯物を位置させることもできますし、外から見えない位置に下げることもできます。
家の側面には、手摺りのようなバーが付けられています。これは、布団干し。人目に出来るだけつかないようにと「匠」が配慮して、この位置に取り付けたのです。
狭小住宅だからこその収納へのこだわり
7坪の面積を広々と使えるように、収納には特にこだわってリフォームした「匠」。
1階のリビングには、大型の壁面収納と、キッチンと同様の飾り棚を設置。そして、床の畳を外せば、そこにも大容量の収納が用意してありました。
2階も、各所に大型収納のスペースを確保。その一つ、夫婦寝室に設けられた押入れの前には、2階から更に上にあがる階段が作られていました。
その先には…
天井裏のスペースを利用して作られた、物置には勿体無いほどの、光と風が流れる気持ちのいい空間が広がっていました。
そして猫のために…
かつては鍵のかかっていない玄関を開けっ放しにして部屋に戻ってきていた二匹の飼い猫。自由に出入りさせるためとはいえ、防犯上良くない環境でした。
そこで「匠」は、外からリビングの下を通って玄関につながる、猫専用の出入り口を用意しました。
東京都足立区
杉本興業株式会社
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