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2011年5月22日放送

トイレで裸になる家

この物件が抱える問題

  • ■ご主人を亡くして以来、一人きりで心細そうに生活する母親と一緒に暮らしたいと願う娘一家だが、問題が多く2世帯同居は難しい
  • ■1階のほぼ半分が、元々テントの縫製をしていた作業場で、土間に直接、板を張っただけ
  • ■間口いっぱいのアルミサッシの扉がそのまま残っており、毎日上げ下げしているシャッターは錆び付いていて、73歳になるお母さんには重くて仕方ない
  • ■玄関には、冷蔵庫と洗濯機、洗面台があり、その向こうの寒い土間で、お母さんは寝ている
  • ■台所は1畳しかなく、親子二人で料理をすると肘がぶつかる。シンクの傍に無理に置いたガスコンロが邪魔をして、キッチンの引き出しの扉を塞いでしまっている
  • ■3畳しかない居間は、直径60cmのちゃぶ台しか置けず、家族で食事を囲む際には全員分の料理を並べることができないので、娘さんのご主人は床にお皿を置いて食べている
  • ■隣接しているトイレと浴室の間には、後でつけた仕切りがあるが、天井まで届いていない上、ガラス戸で中が丸見えのため、誰かが入浴しているとトイレが利用できない
  • ■脱衣所が無く、トイレで衣服を脱いでいる。浴室は、洗い場の幅が55cmしかなく、座って体を洗うことも無理
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

都心の空間コンシェルジュ 小林真人

お婿さんとお母さん、それぞれの相手を思いやる気持ちがとても感じられる。お母さんは、年齢から考えれば元気ではあるが、今後歳を重ねたときに、どうやって生活していくかを考えると、全てをなんとかしてあげたい気持ちになった。間取りを整理し、動線から構成し直して、お互いにゆったり過ごせる家に仕立て直したい。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

高齢のお母さんが快適に過ごせる家を
年老いたお母さんにとって決して快適とは言えなかった家も、「匠」のリフォームによって過ごしやすい住まいに一新しました。

玄関には、お母さんが楽に靴の脱ぎ履きが出来るように、靴箱の前にベンチが用意されました。扉の横の手すりがあるので立ち上がるのも楽々。ベンチの座面を開けば、収納が。スペースを無駄にはしません。

家の一番奥には、お母さんの寝室が誕生。生活時間帯が違うお婿さんが、お母さんを起こしてしまう心配が解消されました。

そこには、お母さんが40年間愛用してきた宝物のミシンが。天板がきれいに張り替えられ、若々しく現役復帰。

もちろん機能や収納も充実。ミシン台上部の、大事な裁縫道具が楽に出し入れできるラックは手元を明るくする照明付き。後ろの壁面には、買い置きの布などが仕舞える棚もあって至れり尽くせり。

水回りも「匠」からお母さんへの心遣いが。その位置をお母さんの寝室から一番遠い場所になる玄関脇にすることで、生活時間帯の違いや二世帯同居の動線の問題を解決。新たに作られた脱衣所の壁には、お母さんが座って服を脱げるランドリーボックス付きのベンチが設置されました。安全面への配慮で、浴槽には手すりが付けられました。
画像: 匠のアイデア
工夫が生み出す広い空間
限られた空間で、その狭さを感じさせない工夫を、あちこちに配した「匠」。

1階の中央に位置するダイニングに置かれたテーブルは、低めに作られた「匠」オリジナル。新たに設けられた出窓も相まって、空間が広く感じらます。

さらに階段下のスペースもリビングに取り込み空間を最大限活用。味わいあるテレビ台は、タンスを加工し再利用。ここでも無駄なく収納が作られました。

家族の会話が楽しく弾む対面式キッチンは、作業スペースを広げる収納式の台を取り付けるなど、「匠」のアイデアで機能を拡張。二世帯でも使い勝手の良いキッチンに生まれ変わりました。

脱衣所にも空間を使った工夫が。あえて外壁より手前に窓を付けることによって作られた小さな庭。洗濯物を干すのにも便利なこのスペース、窓の外に奥行きを作ることで空間を感じさせ狭い印象を解消、取り込まれた光と風が心地良さを運びます。
画像: 匠のアイデア
新しい暮らしの場
新しく始まる二世帯同居。「匠」は2階を、娘さんとお婿さん、そしてお孫さんの暮らしの場として用意しました。

普段は間仕切りの無い状態で、広々と使える空間になった2階。和室に収納された、光を通す素材を使って新たに生まれ変わった襖で間仕切れば、来客時などに重宝する1間が出来上がります。

寝室とリビングも、元々あった敷居と鴨居に建具をはめ込み、仕切ることが可能。寝室の収納の扉を兼ねている建具を使って仕切ります。

寝室として生まれ変わった部屋にあった押入れは、部屋の雰囲気に合わせて襖がカーテンに変えられました。

かつてあったベランダも、床をウッドデッキに張り替え、より快適な空間へと変貌させました。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
東京都江東区 株式会社 米村工務店
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