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2011年11月20日放送

冷蔵庫の扉を閉めて入る家

この物件が抱える問題

  • ■建坪9坪の狭小住宅。玄関を開けてすぐに台所があり、冷蔵庫の扉が開いていると、室内への動線が遮られる
  • ■冷蔵庫の向かいに置かれたガスコンロの上に換気扇は無く、代わって吊戸棚があり、圧迫感を受けるほど天井高が低く感じられる
  • ■脱衣場が無いお風呂場には、浴室の扉も無く、シャワーカーテンで目隠しをしている。しかし、カーテンも吸盤で固定しているだけなので湯気で落ちてしまう
  • ■浴室の窓の外は通りに面しており、半透明の波板である程度視線を遮っているものの、窓を通して外から中の様子がうかがえる
  • ■洗面台が浴室内にあり、位置が低すぎて、顔を洗うと腰が痛くなる
  • ■トイレの扉の前に食器棚が置かれ、扉を開ききることができない。地震などで家具が倒れることがあれば、出てくることができない
  • ■台所が狭いため電子レンジの置き場所が確保できず、離れた部屋に置いているので、調理の度、部屋を横切って行き来しなければならない
  • ■洗濯機を1階の外に置いているため、冬の寒い日には水道が凍ってしまう。毎回階段を上って2階のベランダまで干しに行っている
  • ■2階への階段は手摺りが無く、踏み板もたわんでいる
  • ■2階の部屋に収納が無く、一年中荷物が出しっぱなしになっている
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

動線のアスリート 並木秀浩

必要な場所に、もう少し必要なスペースがあれば、機能的にまとまってきて使いやすさが出るのだけれども、各部分が中途半端になっており、機能上まだらになっているのが問題。気さくなお母さんの性格のように、明るく過ごせる家にしてあげたい。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

洗練された玄関まわり
竹の格子でプライバシーが守られた玄関。大きな庇(ひさし)が掛けられ、雨の日でも安心して出入りすることができる玄関アプローチは、ゆったりと段差を解消したことで、玄関の中から以前のような高い段差を無くしました。

小さいながらも、心に大きなゆとりをもたらしてくれる風流な坪庭。そこに設置されたのはステンレスの箱。雨の日は雨樋から、晴れの日は水栓から水が流れ込み、このステンレスの箱を通じて坪庭の玉石へと注がれるので、坪庭の植え込みへの水やりが、とても楽に行えます。

玄関扉を開けたその先は、とてもすっきりとした見た目の空間。しかし、ひと度扉を開ければ、そこに現れるのは大容量の靴箱。

さらに階段横にも、たっぷりの収納が用意され、もう部屋に物が溢れることはなくなるでしょう。
画像: 匠のアイデア
収納ですっきりしたリビングを
テレビ好きの娘さんの特等席として設えたテレビ台は、造り付けで収納スペースももちろん用意。階段下のデッドスペースにも収納スペースを作ったことで、部屋に余分な物が散らからず、ゆったりとくつろげるようになりました。

仏壇置きの横には、布団もしまえる押し入れ収納が。その下に置かれたソファーベンチは、移動すればあっという間にベッドとして転用できます。これで、急なお客さんが来ても安心です。

窓が設置できない壁側に備え付けられた収納の下には、開閉式の建具で仕切られた通風口が付けられました。大きく開けられた窓との間に気持ちのいい風が通り抜け、いつでもリビングは快適です。
画像: 匠のアイデア
日差しが暖かな光溢れる空間
小さいながらも風がゆったり流れる縁台を臨むのは、かつての窓枠の2倍に広げた間口とハイサイドの窓。そこから導かれるお日様の暖かな光の中で囲む食卓にも、「匠」が一工夫。

ダイニングテーブルを、柱を軸にリビング側に大きく回転させ、天板を延ばせば、大勢で食卓を囲める広さに!
あきらめていた友人たちとの賑やかな食事も、もう夢ではありません。

同じように窓からの日差しに包まれたのが、新しく作られた浴室。以前のように周りの目を気にせず、窓から見える目隠しを兼ねた木々を眺めながら、のんびりゆったりと湯船に入ることができます。

階段にも天窓から日差しを取り入れ、光が溢れる空間に。以前は無かった手摺りも付けられ、傾斜も緩やかに。これで、お母さんも安心して2階へと上がれるようになりました。
画像: 匠のアイデア
使い勝手の良い寝室
お母さんの嫁入り道具として、お父さんと一緒に買いに行った思い出の鏡台。その大きな鏡は、お母さんの寝室の壁に設置して再利用。その映り込みで部屋をより広く見せる効果も。鏡台の引き出し部分も、サイドカウンターとして再利用し、ベッドに腰掛けた状態で使えるように配置しました。

収納力抜群、布団から洋服まですっぽり収まるクローゼットは、床から浮いた状態で設置。あえて下を浮かせ、圧迫感をなくすと同時に、お客さん1人分の布団が敷けるようにという「匠」の心配り。

お母さんの寝室同様、収納がなく荷物が出しっ放しだった娘さんの寝室にも、「匠」の嬉しい配慮がありました。それは、かねてからの娘さんの夢だった、洋服がたっぷり収まるウォークインクローゼット。

お母さんの寝室から続くベランダへの段差は、階段で上りやすく。そのベランダは竹格子で視線を遮ることで、部屋の一部の様に見せ、空間の広がりを感じさせます。あえて高くしたフェンスによって、人目を気にせず、くつろげる空間になったベランダ。洗濯物を干しても外から見えず、女性には安心です。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
埼玉県川越市 株式会社 内田産業
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