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2012年2月5日放送

押入の奥に両親が寝る家

この物件が抱える問題

  • ■2階建てなのに1階が使えておらず、親子2世帯が無理やり2階で暮らしている
  • ■1階は隙間風が吹き込むのでとても寒く、日が当たらないので湿気も多い
  • ■1階の玄関は外から鍵を掛けると中から開けられない。逆の場合も同じで、不便な為、普段は使っていない。そのため、家の裏の外階段を上った2階から出入りしている
  • ■外階段へ通じる道は足場が悪く、雨の日は足場の石が水に浸かってしまう
  • ■2階へ上がる外階段は、狭い上に急傾斜。雨の日は非常に滑りやすく危険
  • ■玄関代わりの2階の扉は、ベニヤで薄く機密性はない。鍵は簡素なフックがひとつつけられているだけで、セキュリティ性に不安が
  • ■台所は2畳ほどしかないのでとても狭い。窮屈すぎて冷蔵庫からものを取り出すのもひと苦労。洗濯機を調理台替わりに使うので不便
  • ■お風呂代わりに使うシャワールームはとても窮屈で体を洗うのも大変。着替える場所もない
  • ■息子夫婦の寝室へと繋がる通路は、両親の寝室にタンスを並べ、壁との間に無理やり隙間をあけて作ったもの。その通路が繋がる先は実は息子夫婦の寝室の押入だった場所
  • ■1階へ向かう内階段は息子夫婦の寝室の奥にあり、そこを通らなければならないので、両親はかなり気を使う
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

微笑みの万能プレーヤー 沖野充和

(自宅療養中の)お父さんが住みやすい家にしなければならないにもかかわらず、窮屈な生活を強いられている印象。動線が後付で混乱しており、そのあたりを上手く処理したい。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

広く、安全な玄関
和から洋へと、二世帯共用の玄関は明るく生まれ変わりました。もちろん、外からも中からも鍵の開け閉めができます。開放感のある広々とした玄関ホールが気持ちよく迎えてくれます。

目隠しを兼ねている壁は水色のモザイクタイルを貼り、インテリアのアクセントとなっています。そこには縁側にあった丸太梁を再利用したフォトフレームが。磯部家代々の夫婦の写真を飾りました。一番下のスペースには、まだ見ぬ子供世代のための指定席を用意。この家を受け継いでいってほしいという家族の想いに答えました。

たたきを広くとった玄関に造りつけたのは、天井高をフルに活かした大容量の靴箱。棚板の高が自由に変更でき、これなら家族全員の靴が十分収まります。
画像: 匠のアイデア
温かみのあるリビングダイニング
広々としたリビングダイニングには、使い勝手のいいアイランドキッチン。収納もたっぷり用意されているので、以前のように物の置き場に困ることはありません。食洗機も完備してお母さんの家事を楽にしてくれます。キッチンの奥には洗濯機置き場ができました。

北側の壁一面は収納に。天井いっぱいまでの高さがあり、大きな荷物も仕舞えます。その一角には亡きおじいちゃんお手製の仏壇を祀る場所もちゃんと用意。

玄関を入って左側、1階全体を見渡せる広い階段の踊り場は、二世帯をつなぐ大事な動線。作業台としても使える大きなカウンターの下には食器棚も備えました。さらに、踊り場の床下には大容量の床下収納を完備。頑丈なつくりで、中に柱もないので2帖半の広さを有効活用できます。

両親の寝室からは、直接トイレや洗面所、お風呂場へと行けるようになりました。お父さんに介助が必要なときの為に、トイレは広く作られています。狭いシャワールームで済ませていたお父さんも、これからは毎日お風呂で温まれます。
画像: 匠のアイデア
明るく思い出のある庭
綺麗に生まれ変わった庭には、地面に鮮やかな花が咲いています。これは亡き祖父がお気に入りだった縁側の丸太の梁を輪切りにして着色し、花をデザインして埋め込んだものです。

光が差し込まなかった庭に「匠」のアイデアによって、4つの花が咲きました。ひまわり、つばき、あさがお、ひるがおが庭を鮮やかに彩ります。壁も明るい色に塗り替えられて、とてもすっきりとした印象になりました。ここが家族の絆をさらに深める場所になって欲しいという想いが込められています。

丸太の花が咲く庭の奥に繋がる坪庭。1階の両親の寝室から外に出ることなく洗濯物が干せるようになっています。
画像: 匠のアイデア
独立した2階設備
二世帯が窮屈に暮らしていた2階は、若夫婦の生活スペースとして生まれ変わりました。壁際のキッチンと、作業台を兼ねたキッチンキャビネットには、それぞれに大容量の収納を確保しました。これで以前のような窮屈なキッチンライフとは無縁です。キッチンキャビネットにはレンジや炊飯器専用の置き場も用意。必要に応じて棚ごとに引き出せる便利な仕掛けも。

そんな特製のキャビネットと並べて置いた「匠」特製ダイニングテーブルにも、嬉しい仕掛けが用意されました。テーブルの天板を中央から両側に開くと、そこは奥さんが手軽に趣味のお菓子作りを楽しめるとっておきの場所に。天板の裏にはステンレス、作業台は生地をこねるのに最適な人造大理石です。

1階に住む両親とは生活時間が異なるため、2階にも1階の両親世帯とは別に、若夫婦専用の水回りが用意されました。これで気兼ねなくトイレやお風呂をいつでも使えます。二世帯がちょうどいい距離感で暮らせるようにと「匠」の気遣いがうかがえます。
画像: 匠のアイデア
息子夫婦のための生活環境
かつてはベランダがなかった2階の南側に、広いテラスも設けました。日当たりのいいこの空間は洗濯物を干すことはもちろん、家族みんなの憩いの場としても使えます。

2階のキッチンの南側、リビングスペースの壁際に置かれた収納ケースは2つもあって大容量。実はこれ、底にキャスターが付いているので、自在に移動させることができるのです。

部屋の真ん中に2つ並べて置けば、間仕切りにもなる上、二重になった背板をスライドして開けば、それが扉となって、完全な個室を作ることが出来るます。来客時の客間や、将来子供ができたときの子供部屋など沢山の使い道があるでしょう。

若夫婦の寝室の隣には、旦那さん待望の書斎ができました。書斎には「匠」特製の建具があり、小窓を開ければリビングと繋がるのです。仕事に疲れたときも、愛する家族の笑顔を見れば、疲れなんて吹き飛ぶことでしょう。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
埼玉県川口市 有限会社 畑建設
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