2012年5月20日放送
窓の向こうに叔父さんがいる家
■家の外観は、二つの家を無理矢理繋げたことにより、とても不自然に見える
■リビングは子供たちの遊び場を確保するために、テーブルを部屋の端に置いている。食事をするときはふすまに向かって座らなければいけない
■家の間取りが狭いので、食器棚は仕方なく押入に押し込まれている。台所は反対側なので家事がしにくい
■台所は一人が立つのがやっとの広さ。冷蔵庫があるのですれ違うことができない
■台所の換気扇はかなり高い位置にあり、調理場所との位置関係が悪く換気扇として機能していない状態
■勝手口は一応存在しているが、幅が35センチしかなく非常に狭い。通るだけでも苦労する幅で、どうして作ったのかわからない
■お風呂場はコンクリートむき出しで、断熱性が低く寒い。浴槽も小さくくつろぐことはできず、子供と一緒に入るとかなり窮屈
■給湯器はかなり古いもので、小さい子供がいる家庭としては危険性を感じる
■2階の窓は隣に住む叔父さんの家と繋がっている。薄い扉一枚で仕切られているだけなので、お互いが気を遣う原因となっている
ゆとり住宅の空間トレーナー
石井亨
親戚とはいえ別々の家族なので二世帯が気を遣わずに住めるように、きちんとプライバシーが保てる家にしなければならない。
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子育てしやすい環境づくり
扉をあけるたびに家の中が丸見えだった玄関は、壁を作ることで外からの視線をシャットアウト。また、広々とした玄関には大きな天井まで届く大きな靴箱が設けられました。子供たちの靴が増えても安心です。
広々としたリビングは、キッチンで家事をしながら部屋を見渡すことができるようになりました。子供たちの様子を見ながら料理ができる環境に生まれ変わりました。
リビングは、さらに広く使うための工夫が。ダイニングテーブルを折りたたんで、椅子を壁際に片付けます。さらに座卓をテレビ台の下の隙間を利用して収納すれば、リビングは大きな遊び場へと早変わりします。
さらに、壁際の棚にはお父さんの趣味のDJブースを用意しました。リビングは子供たちだけでなくお父さんの楽しみの場にもなります。
機能的な水回り
キッチンの後ろには新たに大容量の食器棚が設けられました。天井まで届くその食器棚には、押入れに入っていた食器類が全て収まりました。
背の高い食器棚を使いやすくするのは、食器棚の下に左右にスライドできる「匠」オリジナルの踏み台です。これで背が低いお母さんでも大丈夫!棚の上のほうの荷物も簡単に取り出せます。使わないときは立てかけておけるように工夫がされています。
キッチンの奥にはフラットにつながるトイレが。そしてその側に脱衣所が新しく作られました。そこに洗濯機が置かれているので家事がしやすい動線となっています。さらに脱衣所はリビングからも移動しやすくなっていて、子供たちの様子を見ながら家事ができる環境になりました。
新しくなったお風呂は、浴槽が広くなり子供たちと一緒にゆったり入ることができます。明るくなったこのお風呂をきっと子供たちも気に入ってくれるでしょう。
収納力を備えた空間
2階は子供のためのプレイルームと家族の寝室を兼ねた広々とした空間に。2部屋がひとつになり、窓から光が差し込む明るい空間に生まれ変わりました。
壁一面には天井までの高さがある大容量のクローゼットが設けられました。ここには家族の荷物や洋服がたっぷり収納できます。これだけの容量があれば、今後洋服が増えていっても問題ないでしょう。
この2階には将来のための工夫もされています。繋がっている2部屋の間仕切りを閉じれば、2つの部屋はそれぞれ別々の部屋に。片方は夫婦の寝室、もう片方は子供部屋と子供たちの成長に合わせて部屋の使い方が変えられるのです。
さらに、2階の上の空間にはロフトが設けられました。天井高によって生まれた空間を「匠」は無駄にしません。子供たちが成長するにつれて増えていく荷物も、このロフトを利用すれば部屋が荷物で狭くなっていく心配もありません。
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