2012年5月13日放送
ベランダがお風呂の家
■過去に一度外観をリフォームしているが、そのときはよかったものの、今では温泉街の雰囲気に合わないと後悔している
■正面から見ると2階建てだが、斜面に建っているため横から見ると4階建ての巨大な建物。その外観は増改築を繰り返してきたため、でこぼこでいびつなものに
■建物は店舗を兼ねているため、玄関はなく店の事務所を通らないと家の中に入れない
■店舗と台所は離れたところにあり、店番と家事を行うお母さんは、来客があるたびに料理を中断して店に戻らないといけないのでとても不便
■洗濯機は店舗横の倉庫にあり、洗濯物を干しに行くのがさらに大変。横向きになってやっと通れる細い廊下を通り、狭い扉の先にある物干し場まで行かなければならない
■1階の狭い廊下にはトイレがあり、扉を開くと人が通れなくなる
■店舗の横にある階段からは、商品が保管してある倉庫へとつながっているが、その急な階段を重たい商品を持って何回も往復するのはお父さんにとってかなりの負担
■お風呂は地下倉庫を通り抜けたその先にあり、そこまでの動線が長くなってしまっている
■もともとお風呂がなかったのでベランダに無理矢理増築したため、ドアと壁の間に隙間があり、冬場は隙間風のせいでお風呂場が冷えて風邪をひいてしまいそう
■家の構造はコンクリートの基礎の上に、木造2階建てが乗っているだけの状態。増築時に基礎を削ったり、筋交いを切ったりしていて強度的に不安がある
雅空間の若き志士
長谷川渉
温泉街の雰囲気がとてもいい場所で、お父さんの温泉へのこだわりを強く感じた。温泉も含め、今までのように楽しく暮らせる住まいにできれば良いと思う。
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和の装いに生まれ変わった店舗
和瓦をまとった庇の上には檜で作った新しい看板が設けられ、老舗の雰囲気をかもし出しています。その軒先には新たな店のシンボルとして杉球も吊るされました。入り口の床には下呂の響きにちなんでカエルの足跡がかたどられました。
レジカウンターはコンパクトに生まれ変わり、その隣には地酒の試飲コーナーができました。このテーブルは以前のレジカウンターを再利用したもので、廃材を無駄にしていません。
店の中央に設置されているのは「匠」オリジナルの陳列台。これはサイコロ状の箱が組み合わされてできていて、お中元やお歳暮など季節に合わせて商品をレイアウトできるようになっているのです。
店の横に「酒」と書かれた大きな文字。これはなんとお酒の升で組み上げられているのです。遠くからでも酒屋と一目で分かるようにと「匠」によるアイデアです。
バックヤードを使いやすく
以前は重い酒瓶のケースを持って急な階段を何往復もしていましたが、もうその必要はありません。なんと、広い倉庫に電動のリフトが設置されたのです!これで荷物運びもラクラク、台車ごと荷物を1階へ。
荷物用リフトの出口は店舗のバックヤードにあり、そこからすぐに外に運べるように最短の動線が設計されています。
バックヤードには事務スペースが設けられ、以前は置き場がなく居間に置かれていたコピー機も、ここにすっぽり納まっています。さらにすぐ隣が店舗なので来客時にスムーズに対応できるようになりました。
生活環境を整える
升の看板で目隠しされた場所には広々としたアプローチができました。ここが初めてできた住居専用の玄関なのです。これでお店が開いているときでも堂々と家に入れます。
玄関の扉を開けたその先には、広々とした三和土が。そこには天井までの高さがある靴箱が設けられて、家族一同がそろっても靴の置き場に困ることはありません。
あえて広めに取った住居用玄関ホール。窓の下にある天板を広げると、ちょっとした商談スペースに!この玄関ホールにも店舗への入り口を設けて店への出入りができる動線を確保しています。
リビングダイニングの脇には大容量の納戸が生まれました。親子三世代、11人家族が集っても荷物の置き場に困ることもないでしょう。
かつては履物を履いて細い廊下を抜けて行かなければならなかったトイレも納戸の隣に移動しました。トイレのたびに長い動線を移動することはありません。
広々としたキッチンとリビング
とても広いリビングの奥に新たに設けられたキッチンは、娘や孫と会話しながら料理したいというお母さんの希望通りの対面式カウンターキッチン。シンクの下も使いやすい大容量の引き出しとなっています。
キッチンの反対側には娘さんたちと一緒に料理ができるように大きな作業台が設けられました。普段は事務スペースとしても使え、正面の無双窓から店内の様子が伺えるように。作業台の引き出しは店舗側からも使える優れもの!店舗への動線も確保されて、家事と店番に忙しいお母さんのための工夫がいっぱいです。
広いリビングダイニングにはある仕掛けが。テーブルを移動し、窓際のベンチの下からキャスターつきの収納を取り出して、その蓋をひっくり返すとクッションつきのベンチに。テーブルを戻して脚をつけ折りたたまれている天板を持ち上げれば、大人数でも囲める大きな食卓に大変身!
モダンでこだわりのある2階
階段を上がった先にはもうひとつのリビングが誕生しました。お父さん愛用のマッサージチェアも置かれています。リビングの隣にも洗面所とトイレが設けられ、2階でも生活に不自由しないように配慮されています。
2階の新しい寝室はモダンな内装になりました。大きな窓から光が差し込む、広々とした寝室でゆっくり休むことができます。これまでの布団生活から、寝起きが楽なベッドに。
寝室の壁際の収納は、実は裏側がウォークインクローゼットになっているのです。タンスが置ける十分な広さ、お母さんの嫁入り箪笥が納まり、そのままリビングに通り抜けることができます。
広々とした洗面脱衣所の洗面台には大きな鏡が備え付けられています。この鏡は実は窓のように開けられるようになっていて、大きな窓から入る光がリビングに注ぎ込むようになり、風通しの良い明るい空間になるのです。
こだわりのお風呂は三方に窓があり露天風呂のよう。以前の窮屈なお風呂とは比べ物にならないほど開放的に生まれ変わりました。
注がれるのはもちろんお父さんが愛する源泉100%の下呂の温泉。このお湯に浸かりながら、窓から見える景色に目をやれば、日々の疲れも癒されることでしょう。
バルコニーは日当たりも良く洗濯にはもってこいの場所です。洗濯機のある場所からも近く、お母さんが洗濯するときの以前の苦労を取り払ってくれました。
岐阜県下呂市
松田建設
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