2012年7月22日放送
窓を開けてはならない家
■家の周囲は背の高い木に囲まれていて、日差しが入らず日中でも家の中が暗くなってしまう
■島独特の気候でスコールが多いため湿度が高く、押入れの湿気とリだけでは効果がない
■玄関の庭先には漁具などを置いているビニールハウスがあるが、台風の影響で無残な姿に。中は釣り針が散乱していて、小さい子どもにとっても非常に危険
■家の基礎は湿気対策のために1メートルの高さがある。玄関に入るまでに大きな段差がある。小さい子どもにとっては上がるのが大変で、何かの拍子につまずくと転落してしまう危険がある
■家は基礎が高いため、部屋の掃きだしの窓をあけると崖のようになっていて小さい子どもが転落してしまうかもしれない
■保養所だった名残でトイレや洗面台、お風呂のシャワーも2つずつある
■お風呂場はコンクリートの壁で囲われていて、断熱性がなく冬場はとても寒い。湿気もなかなか抜けないため、カビがひどく壁を塗りなおしている
■部屋の扉が集まっているので全部空けると、廊下が通れなくなる
■各部屋のドアは開く方向が不便だったので、使いやすくするためにドアを上下逆にして取り付けてある
森の木の代弁者
松永 務
島独特の湿気対策のための高床が生活にとっては危険な状態になっている。ただ、それは必要なものなので上手く活用しなければいけないというのと、強風や突然の豪雨など過酷な自然環境に向き合っていくリフォームが必要だと思う。
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頑丈な漁具小屋
頑丈に生まれ変わった漁具小屋は、壁の杉板に隙間を設けて通気性を確保しました。その壁際に作りつけた棚にはお父さんの漁の道具がスッキリと収納できるようになっています。
明るく通気性が良くなった漁具小屋は洗濯物を干すことも出来、突然の豪雨でも洗濯物が濡れてしまう心配もありません。
小屋の外には新たに流し台が設けられました。実はこれ、お父さんが知人から譲り受け放置されていたものを利用したのです。これで以前のように地べたに座り込まずに魚のウロコとリができるようになりました。
広さを生かした機能的な玄関
玄関の外には収納棚と荷物受け取り用宅配ボックスが設けられました。八丈島では生モノ以外は通信販売が主流なので、留守の場合でも宅配ボックスに入れて受け取れるようなっています。
玄関にはドアを開けなくても換気ができるように、換気用の通気窓が作られました。そして引き戸の奥にはなんと広さ2畳のシューズインクローゼットが設けられました。ここで靴を脱いで上がれば、玄関はいつもスッキリ。
シューズインクローゼットには天井いっぱいの高さがある大容量の棚が作りつけられています。これだけあれば家族3人分の靴も余裕で収納でき、これから靴が増えても置き場に困ることはないでしょう。
土間の隅にはなにやらローラーつきの棚が、これは外の宅配ボックスと繋がっていて外の荷物を家の中で取り出せるのでとても便利!ローラーなので重い荷物でもラクラク取り出せます。
より使いやすくなった部屋
夫婦の寝室はもともとあった押入れに加え、さらに新しいクローゼットを設けて収納力をアップしました。これで夫婦の寝具や衣服も問題なく収納できます。外の林もスッキリして以前より明るい部屋になりました。
子ども部屋には棚とクローゼットを備え付けて、これからどんどん増えるであろう子どもの服や遊び道具などがちゃんと整理できるようになっています。さらに部屋の奥の引き戸を開ければ両親の部屋と繋がるようになっています。
収納棚はレールで移動できるようになっています。子どもが成長したときには引き戸を塞ぎ独立した部屋にして、この部屋で勉強したりすることでしょう。
暖かくゆったりとしたお風呂
入り口は引き戸に替えたことにより、スムーズに移動できるようになりました。洗面台は2つあったものを1つに減らし、大きくすることで以前より使いやすくなっているのです。新たに収納も用意されました。
新しいお風呂はとてもゆったりして、コンクリートで囲われていたころより暖かくなりました。このお風呂で子どもと一緒に入れば、お父さんの漁の疲れもきっと吹き飛んでしまうことでしょう。
浴室にはもうひとつ扉があり家の裏手へと繋がっています。そこにはシャワーが設置されていて、漁から戻ったお父さんや外で遊んで泥だらけになった子どもがここからお風呂に入れるようになっています。これで家の中を汚してしまう心配も減りました。
開放的なリビングとキッチン
天井は吹き抜けにしたことにより、雰囲気のある梁が露になりました。開放感たっぷりの明るいキッチンは対面式になったので、子どもの様子を見ながら料理ができるようになりました。さらに窓からは大好きな海も見えるようになっているのです。
対面式キッチンの背後にはたっぷりの収納が用意されました。そして壁の中にも収納が用意されているのです。もし船が欠航になったときでも、ここに食料を備蓄しておけば安心でしょう。
もちろん床下収納も忘れずに完備。湿気対策を念入りに施しているので、乾燥して涼しいこの空間は食料の保管に最適です。スライド式で容量も十分確保しています。
この家に初めてダイニングテーブルが登場しました。普段は4人掛けのテーブルですが、カウンターキッチンに備え付けられている天板を上げれば大きなテーブルに早変わり!兄弟や友人が来たときにも皆でひとつのテーブルを囲めるのです。
憩いの場として生まれたラウンジピットには、その形に添って引き出しがはめ込まれています。ここに子どもの遊び道具や小物が収納でき、片付けるのがラクでいつもスッキリして散らかりません。
外へ広がるデッキ
掃き出し窓の向こう側にあるデッキは、なんと12畳もの広さがあります!これだけの広さがあるので、天気が良い日はここで洗濯物を干したり家族や友人でバーベキューを楽しめる空間になりました。
デッキを奥に進むと単管パイプで頑丈に作り上げられた螺旋階段が姿を現します。ここを登るとそこはお母さんの夢を叶えた展望デッキへと繋がっているのです。手すりは子どもでも掴めるように2本設けられました、周囲にネットが張られ転落の心配もありません。
デッキを上がるとそこに広がる景色はお母さんの大好きな八丈島の海!雄大な自然を一望できるこの場所はこの家の特等席です。可動式のベンチをカウンターの前に並べれば絶景のカフェコーナーになり、自然を満喫しながらゆったりと過ごすことができるのです。
安心して作業できる空間
平屋だった家に新たに階段が生まれました、その先にあるのはお父さん専用の空間です。子ども部屋の床を30センチ掘り下げたことによって、屋根裏部屋が誕生したのです。
このお父さん専用の空間に、子どもには危険な漁具を運び込めば危険なつり針など、漁の仕掛け作りに専念できるでしょう。
屋根裏部屋の壁には通風窓が設けられていて、作業に集中して疲れたときなどは、ここからリビングにいるお母さんや子どもと会話することができるようになっていて家族の存在を感じることのできる空間となっています。
東京都八丈島八丈町
沖重建設株式会社
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