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2013年3月10日放送

居間より廊下が広い家

この物件が抱える問題

  • ■おばあちゃんの寝室を兼ねた6畳の居間と玄関が同じ大きさという不思議な間取り
  • ■6畳間で大人5人が窮屈な状態で食事をしている
  • ■無駄に広い玄関と台所に挟まれた居間には窓がなく、昼間でも電気が必要なほど暗い
  • ■台所の明るさは十分にあるが、角の二面を窓にしているので構造的に弱い
  • ■玄関の壁から延ばす形で増築したため、広くなった廊下が日常品の物置場になっている
  • ■玄関から続く脱衣場の扉の上が空いているため、玄関の開け閉めがあると風が入り寒い
  • ■4つの扉に囲まれた脱衣場には、トイレが併設されており、入浴中は気を遣う
  • ■他に置き場がなく脱衣場に設置された洗濯機が邪魔でトイレの扉が全開しない
  • ■洗濯機用の給水口がなく、洗濯のたびにお風呂の蛇口と排水のホースを設置しなければいけない
  • ■浴槽も設備も40年間変わっていないため、お風呂場は狭く、浴槽も深い
  • ■階段は急なうえ4段の高さを急激に回り込むので、踏み幅が狭く足を踏み外す危険がある
  • ■2階には誰も使わない、半畳にも満たない狭い和式トイレ
  • ■増築された2階は縦に二間続きの使い辛い間取りで、隣の家と密接しているため、中央の部屋は暗い
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

身の丈の住作家 池田佳人

増築が原因で生まれたちぐはぐさを解決しないと住みやすい間取りにならないと思う。14坪の面積に5人集まって住むのは難しいことだが、せっかく集まって住むので家族の雰囲気がどこでも感じられる、みんながおばあちゃんを見守っているような空間構成にしたい。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

駐車場を兼ねた玄関
車を縦に停められるスペースを確保した玄関には、洗車用具や工具、タイヤなどを仕舞っておける収納を確保。さらに駐車場で洗車できるように、収納の足元には洗車用の散水栓を用意しました。

駐車場は水はけを良くするために、砕いた瓦を敷き詰めました。その脇に延びるアプローチは、炭を混ぜたモルタルに以前のアプローチに使われていたタイルを等間隔に埋め込んでいます。


アプローチの先にある新しい玄関は、引き戸にすることで開けやすくなり、玄関から家の中への段差は小さくなったので、スムーズに家の中へ入れます。
画像: 匠のアイデア
光が降り注ぐLDK
2つの天窓と、その光を落とす吹き抜けにより、以前より格段に家が明るく生まれ変わりました。天井に取り付けられている照明は、居間で使っていた格子の建具を再利用したもの。

大きなキッチンは、調理スペースもゆとりがあり、3人が並んで調理できます。大容量の収納スペースも取り付けられ、家族5人分の食器も十分仕舞えます。


対面式キッチンからはリビングダイニングにいる家族の様子が伺え、また、その向こう側にあるおばあちゃんの部屋の様子も伺えます。家族の雰囲気が感じられる空間です。


1階の東側に移した階段下も有効活用。角にはおじいちゃんの仏壇を置き、テレビ台の裏は収納として利用できます。奥までたっぷりと物が仕舞えるので日用品のストックなどに重宝します。
画像: 匠のアイデア
おばあちゃんが楽しめる部屋
かつて、玄関ホールに置かれていた桐ダンスを「匠」がリメイクして作った、テレビが大好きなおばあちゃん専用のオリジナルビデオラック。プレーヤーやDVDが収納されていて、寝室でじっくり鑑賞できるのです。

さらに、おばあちゃん愛用のラジカセを置くためのキャスター付きラジカセ収納が設けられました。お気に入りのカセットテープが仕舞え、天板を上げれば譜面台のように歌詞カードを置け、それを見ながら歌うこともできます。

衣装持ちのおばあちゃんのために「匠」オリジナルのクローゼットも設けられました。高いところも、取っ手を引いて引き出せば、手に取りやすい高さまで降りて来るのでおばあちゃんにとって楽になりました。

おばあちゃんの部屋から直接出られるウッドデッキは、空と緑を望む最高のリフレッシュ空間!瓦を再利用したプランターは水をやるのにちょうどいい高さで、植木いじりが楽しくなりそうです。
画像: 匠のアイデア
行き来しやすい水回り
一直線に繋がる水回りには、壁の反対側までぐるっと1周繋がる手すりが設置されていて、どこからでも掴むことができるようになっていて、おばあちゃんが移動するときにとても便利です。

水回りの扉の取っ手にはアクリル板を張り、人影がわかるようになっています。以前のように、脱衣場に入るときに誰かいるかどうかわかるようになっています。


かつての脱衣場には無かった、専用の洗濯機置き場も用意し、たっぷりの収納も設けました。家族5人の同居でも困らない十分な大きさです。
画像: 匠のアイデア
2階を機能的に再生
2階の西側には、大きな荷物を仕舞っておける収納のほか、2世帯の暮らしには便利な2つ目のトイレと洗面所を設けました。夜中にわざわざ1階まで降りなくて済みます。


2階にも「匠」の配慮が。万が一、夜間に停電したときでも、通路や階段の位置が分かるように手すりや足元に畜光材が埋め込まれ、動線をうっすら照らし出します。


同居する2人の孫娘の部屋には、大容量のクローゼットが設けられました。洋服がたくさんあっても問題なく仕舞っておけます。


さらに、孫娘の部屋に共用できるはしごが設置されていて、それをかけて登った先には屋根裏を利用した1畳ほどのロフトへ上がれます。もちろんこのロフトは両方の部屋に。



娘さん夫婦の寝室は、日当たりの良い南向きの部屋。大きなベランダもあり、天気の良い日はそこでティータイムも楽しめそう。もちろんここなら洗濯物も気持ちよく乾いてくれるに違いありません。



夫婦の寝室の西側には、2帖分の広々としたウォークインクローゼットを完備。そのクローゼットの一角には、個人タクシーを開業したいというお父さんのためのワークデスクまで備えられています。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
埼玉県和光市 田中工務店
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