2013年4月28日放送
雨水に浮かぶ家
■家の敷地は周囲の地面より低い
■隣家と比べて地面が1メートル20センチも低く、裏の駐車場と比べても70センチも低い
■周囲よりも地面が低いため、雨が降ると雨水がどんどん流れ込み敷地に溜まってしまう
■敷地は舗装されておらず、地面がむき出しになっている
■玄関アプローチは隣家の影になり、ほとんど日が当たらない
■雨が降るたびに敷地に溜まった水を流すため、下水のマンホールを開けている
■洗濯機の排水設備が家の中に無く、毎回外にある排水溝にホースをつないでいる
■洗濯中は外にある排水ホースにつなぐため、扉が閉められない
■タンスとカーテンで仕切って脱衣所にしているため、非常に狭い
■脱衣所は一応仕切られているものの、タンスの隙間からは見えてしまう
■洗面台から外の壁まではわずか40センチのスペースしかない
■洗面所の窓は駐車場に止まった車と対面していて外の人と目が合うことも
■細い通路の奥にトイレがあるので、動線が交錯する
■台所と食卓は離れているため、料理の配膳が面倒
ゆとり住宅の空間トレーナー
石井 亨
立地がかなり難しく周りより低くなっているので、床下に侵入した雨水が土台を腐らせていないかが心配。道路に面していなく、奥まった敷地なので工事の手間がかかると思う。活かせるものは活かして計画的に進めていく必要がある。
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水が溜まらない玄関
減築した玄関部分には門型の鉄骨がはめ込まれています。この鉄骨は建物を支えるだけではなく、夜になると溝に仕込んだ仕込んだライトが、広い玄関ポーチを明るく照らし、家族の帰宅を暖かく迎えてくれます。
かつては下水のマンホールの蓋を開けて溜まった雨水を流していた路地は、周囲の土を掘り下げ玄関ポーチは上げてタイル張りにしました。雨水の排水升を設けて下水と分けました。
東側の通路には、たくさんの植木を育てていたお母さんのために、花の手入れが楽しめる地植えの花壇を設けました。
玄関をくぐると、そこには階段下のスペースを活用した大きな下駄箱が設けられました。その扉の内側には、出かけるときに身支度が整えられる姿見が取り付けられています。
趣味が楽しめるリビング
大きな開口からたっぷり日差しが入る窓際は、お父さんが自慢のステレオで音楽鑑賞をするためのオーディオスペースになりました。
お父さんが自分で作ったオーディオラックも再利用。キレイに塗装されたラックにはオーディオ機器が収納されています。CD用の収納も設けてスッキリと収めました。
オーディオスペースの隣には、来客用としても孫の遊び場としても使える4畳半の和室が設けられました。リビングの扉で仕切れば完全な個室になるので、遊びに来た娘家族も気兼ねなく泊まっていけます。
使いやすく収納しやすいキッチン
対面式キッチンはL字の配置によってコンパクトなスペースながらも家事がしやすくなりました。キッチンカウンターには長女からプレゼントされたダイニングセットがピッタリ収まっています。
新しいキッチンは、機能性だけでなく収納も充実させています。キッチンの背面にも天井高いっぱいの食器棚を作りつけ、収納力を確保してレンジや分別ごみを置くスペースも確保しました。
漬物を漬けるのが得意なお母さんのために、漬物容器を楽に仕舞えるスライド式の床下収納が設けられました。
まとめられた水回り
キッチンの周りには水回りをまとめて、以前は混雑していた動線を整理しました。トイレも奥まった場所から移動したので、以前のような混雑はないでしょう。
これまでなかった扉付きの脱衣所が生まれました。広々とした洗面台も確保、洗濯機置き場も設けられていて、かつての水回りの不満を解消しています。
通風窓から明るい日差しが差し込むお風呂場は、浴室乾燥機付き。雨の日でもここで洗濯物が干せるようになりました。
明るくなった寝室
2面に窓を取ることで明るくなった寝室は、高い屋根を生かし、吹き抜けにすることで開放的な空間に生まれ変わりました。
壁一面には大きなクローゼットが設けられました。これだけ大容量の収納があれば、夫婦二人分の衣類はもちろん、大きな荷物も十分に仕舞って置けるでしょう。
さらに、ロフトが設けられ、はしごも備え付けられています。ロフトはお母さんの思い出の桐ダンスが余裕で置けるスペース。南向きの窓からは明るい日差しが入ります。
カフェのような雰囲気作り
カフェのような雰囲気を作り出した娘さんの部屋。ベッドサイドの壁には、カフェにあるようなピンナップボードが。解体時に出た古材の柱を使って額縁を組み、アンティーク風に仕上げています。
天井には「匠」特製のシャンデリア。グラスとその中のカラフルなビー玉が、光を受けて色鮮やかにきらめいています。天井の梁も塗装することで古民家のような味わいにしました。
家具も白く塗装し、「匠」が苦心したモザイクタイルの装飾や、ピンク色の陶器でできた取っ手など、細部にまでこだわりました。
この部屋にもロフトがあり、そこには2畳半の落ち着ける隠れ家のようなソファースペースが出来ました。オーディオラックやテーブルは古材を再利用したオリジナルのものです。
お父さんのコレクション部屋
2階にはもうひとつ特別な部屋が設けられました。お父さんの趣味である切手収集の部屋です。壁際には3万枚の切手を保管するための棚、まだまだ余裕があるのでもっとコレクションが増やせます。
この部屋は切手の大敵である、紫外線と湿気の対策も万全です。テーブルのライトは紫外線の少ないLED、遮光ブラインドが紫外線を遮り、壁には調湿効果のある卵の殻を砕いた塗装が施されています。
作業台は使いやすさを計算しつくした「匠」の自信作。2段構造の可動式ラックは、道具の出し入れや片付けも簡単です。
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