本
町奉行所
町奉行所
奉行を筆頭に与力や同心らが勤め、江戸の行政・司法・警察を管轄した。江戸の警察という印象が強いが、今で言う東京都庁・警視庁・裁判所を兼ねた強力な役所だった。
の見廻り
同心
同心
町奉行所に勤める下級役人で、今で言う警察官にあたる。市中をパトロールし犯人を逮捕する“定町廻り同心”や、極秘に事件を捜査する“隠密廻り同心”などがいた。
・
渡辺小五郎(東山紀之)
と
妻のふく(中越典子)
は、
「後妻打ち」
後妻打ち
「うわなり」とは文字通り、後妻の意味。男性が離婚後すぐに後妻を迎えた場合、前妻が女仲間を集めて後妻の家を襲撃するという風習。後妻も仲間を集めて防戦した。
をきっかけに
夫婦ゲンカになり、ふくは家出
してしまうことに。
折も折、夫から逃れた妻たちが駆け込む
「縁切り寺」
縁切り寺
妻の側から離婚できなかった江戸時代、夫の暴力などで悩まされてやむなく離縁を望む女性たちは、幕府公認の「縁切り寺」に駆け込んだ。
で、
住職と女たちが斬り殺される
事件が起こる。妻の家出中とあって「もしや」と案じて寺へと急ぐ小五郎だが……。
同じ頃、江戸の町に、夫婦で裏稼業を営む
夫婦
仕事人
がやってくる。
“瓦屋の陣八郎”(遠藤憲一)
と
“泣きぼくろのお宮”(山本美月)
だ。偶然、街角で陣八郎とお宮に出会った小五郎に対し、二人を知る
お菊(和久井映見)
は、「
あいつらとだけは関わるべからず
」と忠告する。ところが、遊び人で博打好きの陣八郎は、今度は
遊郭
遊郭
江戸時代の風俗街のこと。遊女屋と呼ばれる風俗店が集められ、塀や堀で周囲から隔てられていた。幕府公認の遊郭である吉原がもっとも有名。
で開かれた博打で
経師屋
経師屋
「書」や「絵」を、紙や布と糊(のり)を用いて、屏風(びょうぶ)・襖(ふすま)・掛軸・巻物などに仕立てる職人。修理や張り替えも行なった。表具師とも呼ばれる。
の
涼次(松岡昌宏)
と出会ってしまうことに。
そんな矢先、縁切り寺の殺人事件の下手人らしき男が自殺体で見つかるが、
小五郎は事件の背後に陰謀の匂いを感じ取る。
しかし、寺の管轄は
寺社奉行
寺社奉行
神社仏閣の管理を司る行政機関=寺社方のトップ。現代的に表現すれば「宗教担当大臣」。町奉行・勘定奉行とならび三奉行のひとつとされたエリート職。
ということもあって、
与力
与力
町方与力。町奉行の下に配属され、同心を指揮して任務に当たった役人で、今で言う警部にあたる。一代限りの職務だったが、実際は世襲であった。
の
増村倫太郎(生瀬勝久)
はこれ以上の捜査には及び腰だ。
事件からまもなく、寺社奉行の
江田島兼良(中丸新将)
の鶴の一声で、坊主の
燕天(竹中直人)
が寺の住職に就任する。もともと寺の跡継ぎとして修業をしていた経験のある
リュウ(知念侑李)
は、
新しい寺の様子に違和感を覚える。
何事もなかったように女たちの受け入れが始まった縁切り寺に、今日も
お市という女(田中美奈子)
が、娘の
みさと(宮武美桜)
と
ゆい(宮武祭)
を連れて駆け込んできた。 だが、寺の背後では、
女たちの弱みにつけ込んで食い物にしようとする陰謀
が蠢いていたのだった……。
▶【其の壱】 新仕事人・瓦屋の陣八郎、現る!
▶【其の参】 燕天と縁天寺の怪しい面々
▶【其の伍】 燕天vsお菊!?
▶【其の七】 陣八郎&お宮の仕事を目撃せよ!
▶【其の弐】 ふく、縁切り寺に駆け込む?
▶【其の四】 後妻(うわなり)打ちって何
?
▶【其の六】 山本美月さんがお宮を熱演!
▶【其の八】 まるで本物の姉妹?その理由は……