高校野球100年の真実~心揺さぶる真夏のストーリー~

「横浜-PL 延長17回の激闘」
に交差し輝いた男たち

2014年12月。ソフトバンクホークスの入団会見。そこに、アメリカ・メジャーリーグから日本に帰って来た1人の男の姿があった。松坂大輔・34歳。高校時代には“平成の怪物”と称され、同世代のすべての野球選手に目標とされた、日本野球史上最高の投手の1人である。

16年前の1998年8月。松坂大輔投手を擁する横浜高校は、史上5校目の春夏連覇の偉業に挑んでいた。夏の選手権準々決勝の相手は、大阪の強豪・PL学園。春の選抜大会の準決勝でも対戦し、接戦を演じた最大のライバルである。
8月20日。ファンの間では“事実上の決勝戦”とも謳われた注目の一戦がプレーボールの時を迎える。

果たして、試合はまたも追いつ追われつの大熱戦に。先制するPL、追いつく横浜。再び突き放すPLに、またも追いつく横浜…
すべての観客を虜にしながら、いつしか闘いは延長戦へと突入していく。延長に入ってからも両者の力は拮抗。決着がつかない。今度は先に突き放す横浜に、2度も追いすがるPL。
場内には「再試合」の予定を告げるアナウンスが流れ始める…

この試合でももちろん、太陽のごとく強力な光を放つ存在として、松坂投手の一挙手一投足に注目が集まったが、その裏では実に多彩な男たちが勝負の“あや”を織り成していた。
怪物・松坂を本気にさせたPLの4番打者は、名門のプライドにかけて、すべての力で松坂に立ち向かった…
そして、横浜高校の 勝利を決定づけるホームランを放った男と、一度も試合に出場することなかったものの最強のチームを陰で支えた男。試合前に2人が交わしていた約束とは…

“伝説の試合”とも評される「横浜‐PL 世紀の激闘」。勝者と敗者の垣根を超え、真夏の大舞台で激しく交差し、ともに伝説を作り上げた男たちの、それぞれのストーリーに迫りながら、ファンが愛してやまない名勝負を鮮やかに再現する。

SCENE

「横浜-PL 延長17回の激闘」に交差し輝いた男たち

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