桐田哲雄さんが理事長を務める横浜市のNPO法人ナイス・ヨコハマは、引き取り手のない放置自転車を譲り受け、修理した物を観光客などにレンタサイクルとして貸し出す事業をしています。
手塚「まずナイス・ヨコハマについてお聞かせください」桐田「一昨年横浜でサッカーが始まる時に、放置自転車が多くて、これをサッカーに絡めて使えないかと市と話をしました。でもサッカーだけで使うのはもったいないので、観光客に提供したらどうかという話になって、そういう方向性でスタートしました。ただ対行政やいろいろな所と交渉するのにNPO法人の方がいいということで、設立しました」
手塚「2003年10月から“ハマチャリ”というレンタサイクルを始められましたが、放置自転車を無料あるいは低額で横浜市や鎌倉市から譲り受けてメンテナンスして乗れるようにするというのはお手間がかかってしまいますね」桐田「そうですね。安全基準というのがありますから。PL法には気を付けているということと、保険も入っています。また当初はスポンサー収入で賄って、無料で貸し出そうと思いましたが、なかなかスポンサーが集まらず、今は300円の使用料を頂いています」手塚「自動車と違って、スピードも遅く、止まることも多いから目に付くと思いますが...」桐田「そうですね。また利用者には結構評判がいいんです。ですからスポンサーが増えてくれることを期待したいですね」
手塚「自転車を集めるための行政の協力はいかがですか?」桐田「横浜市では入札で、鎌倉市は無料で頂いています。また行政からもいろいろ問い合わせがあります。放置自転車の問題は各地にありますから、日本全国に広まってくれると良いと思います。最近はリサイクルショップからの問い合わせも多くなってきましたし、ホームページを見て買いたいという方もいます」 |