EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 久米信行
4月〜
5月
古田貴之
5月 中溪宏一
5月〜
6月
中村真菜美
6月 鈴木幸一
7月 GOMA
7月〜
8月
馬場直子
9月〜
10月
北澤 肯
10月〜
11月
川端由美
11月 システム7
11月 福岡 司
12月 小西雅子
12月 ハセベケン
12月 2007年を
振り返って
1月 林家木久扇
1月 イルカ
2月 松尾直樹
2月 上岡 裕
3月 箕輪弥生
3月 冨田秀実
3月〜
4月
中島 悠
10月20日ゲスト:自動車ジャーナリスト川端由美さん

川端由美9 川端さんは昨年11月にご出演頂いています。
手塚「9月11日から23日まで開催されていた、ドイツ、フランクフルトのモーターショーについてお伺いしたいと思います。モーターショーは世界各地で開催されていますが、どこがどういう位置付けで、またどこが1年のスタートなのですか?」川端「自動車業界の年始会と言われているのがデトロイトです。これは本当にパーティーみたいで楽しいものです。日本に入っていないブランドや、アメリカらしいモデルを見ることが出来ます。その次がジュネーブです。スイスは自国に自動車メーカーがありませんので中立的で、どの国のメーカーのブースも決まった大きさです。でも派手でカッコいい、スポーツカーのような車が出品されます。その次は秋にヨーロッパで1年おきにドイツとフランスで行われています。その後東京モーターショー、上海と続きます」

 手塚「今回のフランクフルトで行う意味というのをお教えください」川端「世界一のモーターショーと言われるぐらい広い会場です。幕張メッセの3分の1程あるようなビルに、メルセデスベンツだけが入っていますし、BMWも大きなテントを持っていますので、ドイツのメーカーを見るだけで、幕張を回るより広いかなと思います。ドイツは新車の発表会をやりませんので、このモーターショーがそういった意味合いもあります。もうひとつフランクフルトは本音と建前の後者のショーと言われていて、将来何をしていかなければいけないか、例えばこういう新技術があります、環境に配慮したようなコンセプトカーを沢山出します。実際今回もそういうモデルが沢山出ていました」手塚「フランクフルトは車と社会を考えようというものがあるのですね」川端「今回は初めてエコカーが主役になったショーだと私は思いました」


川端由美10 手塚「ドイツのメーカーのエコカーはどういったものですか?」川端「今回メルセデスベンツが19台エコカーを出しました。普通コンセプトカーは3台出せばすごい、5台出せば話題になる、という中での19台です。その19台それぞれが一斉に走ってきて、2010年の年表の中に、その車が発売になる年に止まるという演出をしていました」手塚「あ、これから出すというのを順番に」川端「そうです。またその半分がハイブリッド車で驚きでした」手塚「そういう姿勢になってきたということを、川端さんはどうご覧になっていますか?」川端「去年、一昨年ぐらいからドイツの政治が変わってきて、エコカーを作らないメーカーは良くないと言われています。その引き合いに出てきているのが日本のハイブリッド車なのです」

 手塚「環境問題に取り組む技術として、他にどういったものがありますか?」川端「ドイツは信号が少ないのですが、もし停まった時にアイドリングをしていると怒られる国で、アイドルストップしようというのが当たり前なのです。ですから自動でアイドルストップする装置が小さい車に沢山ついていました。日本でも普及すれば言いなという技術のひとつです」

 手塚「エコカーのデザインはどうですか?」川端「デザイナーさんに“あなたにとってエコカートはなんですか?”と聞いてきましたら、“エコカーだからというわけではなく、綺麗でカッコいい車を作っているからこういう形になりました”と、BMWはスポーティーでカッコいい車を、メルセデスベンツは自分たちのエレガンスを出したデザインと、主役の車と同じように大事にデザインされてきました」


11月3日 ゲスト:川端由美さん

川端由美11  手塚「環境問題に取り組む技術で面白いと思ったものはありますか?」川端「アウディが低燃費の車を出してきました。Eコンセプトと言って数パーセント燃費をアップするのはすごく難しいのですが、ドライバーが頑張ると30パーセントぐらい燃費がアップするので、ドライバーにエコドライブを楽しくやらせる装置を付けてきました(笑)」手塚「(笑)それすごいですねぇ」川端「アウディは技術による前進というのをテーマに掲げていますが、技術と人を面白くコラボレートさせていてユニークな発想だと思いました」手塚「具体的にどういった装置なんですか?」川端「アクセルをどう開けるかとか、急ブレーキしない、急発進しないというものです。ドイツのエコドライブは早く目的の速度、例えば100kmまで加速して、その速度になったらそれ以上は無理に飛ばさないという考え方なのです。“スピーディーにうまく運転しているとエコドライブが出来ます”と言う思想なので、あの車で運転していると運転がうまくなると思います。装置としては、エコドライブをうまくすると、青いボールがフワ〜っと大きくなって、“頑張ってるね”と応援してくれるような画面が出てきます。それがオレンジになると“次のギアに変えてください”という合図なのです。そして採点もされます(笑)」


川端由美12  手塚「日本のメーカーは今回どういったところを売り込んでいましたか?」川端「今回日本のメーカーは小さい車を沢山出したという印象があります。トヨタはIQという可愛いコパクトカーだったり、ダイハツも同じ可愛いコンパクトカー。日産は電気自動車なのですが、ガルウィングと言って昔のスポーツカーのような、羽のようにドアが開くイクシムというのを出していました。ホンダはコンパクトカーではないのですが、ディーゼルを出したんです。次のアコードにそのエンジンを載せて、すごく綺麗な、世界一厳しいアメリカの環境基準を通った車です」

 手塚「コンパクトカーが多いと言う意味は?」川端「今まで車に乗っていなかった人達、いわゆるブリスクと呼ばれる、ブラジル、ロシア、中国、インドの人たちターゲットにしたということと、街中を動く車としての2つの市場が見えました」

 手塚「会場で川端さんが目についたエコな取り組みはありますか?」川端「飲み物を買うとカップで貰います。デポジットがついていて、返すとお金が返ってきます。これは東京モーターショーでも取り入れたらいいなと思いました」手塚「デポジットされているということですと、ゴミの量は抑えられていましたか?」川端「ドイツは日本と違って“お客さんは分別出来ない”という前提に立っています。ですからお店の人が分別をします。お客さんにはお店までもって来貰うためにデポジットがついているということのようです」


北澤 肯さん システム7

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