「匠」も気に入っている脱衣箱を再利用して作った下駄箱。今は、湿気がこもらないという特徴を活かして、生活用品の収納に使われていました。
この下駄箱収納が欲しいという人もいたと聞いて、「匠」もご満悦。
小上がりの畳スペースは、涼しく快適な空間で過ごしやすく、老夫婦だけでなく娘さんにも好評。
その娘さんからはリフォームについて「センスの良さもあり、生活もしやすく、これ以上直すところが無く、本当に素晴らしい!」と絶賛され、「匠」も思わずガッツポーズで照れ隠し。
かつての浴場につくられた明るい日差しが燦々と降り注ぐ広い中庭は、お婆ちゃんの好きな植物が増え、青々とした緑があふれんばかり。
温かさとたっぷりの光で、木々は天井にまで届く勢いで育っています。
この中庭で趣味の裁縫をするのが楽しみのお婆ちゃん。普段は過ごしやすい中庭も、夏だけは日差しが強すぎて、陰を作るためにパラソルを持ちこんでいました。
ところが時間とともに太陽の位置が変わり、都度パラソルの角度や向きを変えて直射日光を避け続けるのが大変だと、お婆ちゃんの口からこぼれました…
動かし過ぎて根本が折れてしまっていたパラソルの修理を買って出た「匠」。折れた危険な部分を切り落とし、パラソルを元の位置に戻して修理が終わったかと思いきや、ホームセンターで買ってきたアイテムを取り出し始めました。
パラソルの骨にクリップとS字フックで、すだれをつけ始める「匠」。次々とすだれをぶら下げ、周囲をぐるりと囲んでしまいました…
ひとつの空間となったパラソルの中には、蛍光灯と氷の冷気を吹き出す冷風機が置かれました。そう、「匠」が作りたかったのは、お婆ちゃんが日差しを気にすることなく、裁縫に打ち込める涼しい日陰。すだれを使ったのは、光を通しながらも、冷気を逃さない保温力が、最適だったため。この「匠」からのプレゼントに、お婆ちゃんは終始笑顔が絶えませんでした。