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2010年5月23日放送

土ぼこりが舞う家

この物件が抱える問題

  • ■結婚が決まったが、陶芸教室を併設した住居が、洗面所もお風呂も無く、お嫁さんを迎え入れる環境でない
  • ■ほとんどの部屋が荷物で埋め尽くされている
  • ■陶芸教室からの土ぼこりが、住居部分の部屋にも舞っている
  • ■水道水は水道管の錆で赤く濁り、飲み水として使えないため、裏の両親の家まで水を汲みに行っている
  • ■自転車を置く場所がなく、掃き出し窓から部屋に土足のまま上がり、室内に駐輪している
  • ■陶芸教室は寒さが厳しい上、教室内に水場が無いため、生徒さん達は寒い屋外に出て手を洗っている
  • ■2階にしかないトイレは、住居と陶芸教室の共用で、生徒さんが利用するのに住居部分に入らなければならない
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

雅空間の若き志士 長谷川 渉

スペースは十分あるので、陶芸教室と居住スペースの配置の仕方を中心に考える。教室は動線も含めて仕事がしやすく、また生徒さんが気持ち良く陶芸が出来る環境にしたい。自分の実家が代々陶芸家なので、最適な環境にするための知恵を授かってくる。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

お嫁さんを迎え入れるために
新婚生活を始めることもままならない状態から一転、住み心地の良い新たな生活空間が「匠」からプレゼントされました。

土ぼこりと寒さで料理するのも辛かったキッチンは、明るく暖かに生まれ変わりました。これから物が増えていくのを見据え、キッチンはもちろん、ダイニングの壁にも、たっぷり収納を確保しました。

たくさん買い物をして帰ってきても、直接、車から台所へ運べる勝手口もできました。

クロスの下に消臭と調湿作用のある炭の塗料を塗った、2階の寝室から続くプライベートスペース。その空間はオリジナルのつけ鴨居によって、部屋を細かく仕切ることができます。
子供が生まれた時には、さらに部屋を分割して使えるよう2つの独立した入り口も設けられていました。

大きな窓から日差しが差し込む広々とした水回りスペースも2階に。洗濯機置き場から、そのまま窓外のベランダに洗濯物が干せるようになっています。
陶芸の窯を使っている時は、浴室でも洗濯が干せるよう浴室乾燥機も設置しました。
画像: 匠のアイデア
効率的な陶芸教室
陶芸教室もリフォームで大きく様変わりしました。「匠」が陶芸家の父から得た知恵が細部まで行き渡っています。

一部の作業机を可動式にすることで、生徒さん達の人数に応じてテーブルの大きさを変えることができます。

教室の様子が伺える無双窓が設置された壁際には、充分に力が入るように低めに設えた、土をこねる専用のカウンターが。重い土の移動を考え、その下を収納にしています。

壁際に設置されたテーブルは、天板の下のロックを外せば大変身。2枚の天板をそれぞれ座面に移動すると、電動ろくろのスペースが現れます。

教室の奥に設置した、多くの作品も一度に並べることができる乾燥棚は、頻繁に来ることのできない生徒さんのために、乾燥しすぎを防ぐ扉付きの棚も用意しました。
画像: 匠のアイデア
生徒さんやお客さんへの配慮も
冷たいコンクリートの土間で、生徒さんたちが寒さに身を震わせながら作業していた陶芸教室は、一部の壁に吉野杉の無垢板を使い、テーブルの足には暖房パネルを設置して、身も心も温かに作業できる空間に大変身。

外で寒い思いをしながら使っていた手洗い場が、教室から裏手の窯につながる土間の一角に新たにお目見え。土のついた道具や手を洗っても排水管を詰まらせないために、排水溝を深くして土を下に落とし、水だけが配水管に流れるようにしてあります。「匠」が陶芸家の父から得た知識が、ここにも活かされています。

もうひとつ、生徒さんにとって嬉しいのは、これまで2階にしかなかったトイレが、ようやく1階にも。

環境がよくなった陶芸教室の真上の部屋には、作品の展示会にも使えるギャラリースペースが。これまで荷物に埋もれていた依頼者のお父さんの数々の作品が飾られました。

ギャラリーのすぐ側には、ミニキッチンが作られました。ギャラリーに来たお客さんにお茶でも飲んでもらいたいという、家族の願望がかないます。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
京都市右京区 (株)星田工務店
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