ご主人の紹介で、実績のあるドイツの庭師と対面した「匠」とユージさん。
庭師が半年前に作ったという日本風の庭を見せてもらうことになりました。
行った先にあったのは、サイズ的にはかなり小さめですが、水を使わないで石などで一つの風景を仕上げる「枯山水」。
7年程前に写真で見た日本庭園に魅了されて以来専門書で勉強を続け、去年、親日家の家からの依頼を受けて初めて手掛けることができました。
日本人でも理解していない枯山水の配置を忠実に再現しています。
京都の庭は、京都にしかない材料を使うため、関東で庭を造るときは、京都の材料に近いものを探して使っていました。
この庭も、ドイツの土地にある素材で使い枯山水を作り上げていることに「匠」も感心。
庭師の方から枯山水特有の砂利の線の引く専用の道具がない場合の方法を質問された「匠」。
専門道具は各自やりやすいものを作っていると答えながらも、自分なら…おもむろに手で線を引き始めます。
これにはドイツの庭師も「まさか手を使うとは」とビックリ。
話題はなんでも手袋なしで触る「匠」の手の硬さへ。
ドイツには「手袋をつけて植物を触る人は本物の庭師ではない…」という言い伝えがあるそうです。
次に3人が訪れたのは「粗大ゴミ処理場」。
一般の人たちもマイカーで直接、粗大ゴミの処分に訪れますが、持ち込んだゴミを分別するのは常識。
この処理場だけで20種類に分類されています。
捨てられた廃材は自由に持ち帰れると聞き、早速、「匠」の宝探しが始まりました。
廃材を持ち帰る人はいないと言われながらも、ご主人は「匠」の仕事だから信じる、と信頼を寄せています。
何にどう使うのか全く見当もつかないまま、信頼する「匠」が選んだ廃材やキッチンシンク、タイヤを次々と車へ運び入れます。
荷台が一杯になるほど詰め込まれた廃材。
「奥さんはどう思いますかね?」のスタッフの問いにご主人も思わず「内緒にしておきましょう」との回答。
現場に戻り、いよいよ念願のガーデンリフォームがスタート。
「匠」の指示に従い、リフォームに関しては玄人はだしのご主人とユージさんも手伝います。
そこへ、重機が運ばれてきました。
運んで来たのはドイツの庭師さん。約束通り手伝ってくれるようです。
日本では荷台に足場板を架けその上を重機で渡って降ろすのが一般的ですがドイツでは荷台ごと斜めに傾け、直に道路に降ります。