天秤棒をかついでさまざまな品物を売り歩く人々の姿は、時代劇でもおなじみの光景です。このような人々は棒手振(ぼてふり)と呼ばれ、庶民にとって便利な存在でした。
魚介を扱う棒手振だけでも、鰹売りや鯛売り、飛び魚売りや鮎売り、アサリ売りやハマグリ売りなど、さまざまな種類があったと言われています。
ドラマに登場する志乃は、シジミ売りの少女。味噌汁の具として私たちにもおなじみのシジミですが、江戸では一年中手に入れることができ、朝食用の食材として親しまれていました。
しかし、志乃は何やら事情を抱えている様子で、しばしば小宮山診療処をのぞいているようですが……。