関西ニュースKANSAI

　奈良市の東大寺学園が、教師に残業や休日出勤手当あわせて約１３０万円を支払わなかったとして、校長らが書類送検されました。

　労働基準法違反の疑いで書類送検されたのは、奈良市にある東大寺学園と校長（６４）や事務局長（５６）ら３人です。

　奈良労働基準監督署によりますと、学園側は中学や高校の教師３６人に去年１０月分の残業代や休日出勤の割り増し賃金、あわせて１３０万円近くを支払わなかった疑いがもたれています。

　東大寺学園はおととし１２月にも残業代の不払いで労基署から是正勧告を受けていますが、その後、労基署が再び調査に入った時にも支払われていないことが分かり、立件に至りました。

　校長らは労基署に「慣習的に厳格な管理ができていなかった」という趣旨の説明をしているということです。

　東大寺学園によりますと、学園では残業や休日出勤をした教師には法律で定められた残業代ではなく、学園独自の手当を支給していました。

　２０２３年の労基署の是正勧告を受けてから改善を進めていたものの時間がかり、再度の調査で指摘を受けたというこです。

　書類送検を受けて、東大寺学園は「生徒や保護者、関係者にご心配をかけ深くお詫びします。今後は法令に則って労務管理をして、二度と再発をしないようにします」とコメントしています。

　これまで職員の勤怠管理は出退勤の際に出勤簿にハンコを押すだけで時間を記録していなかったとといい、現在は勤怠システムを導入していて、管理の方法を是正していくとしています。