渡辺小五郎(東山紀之)ら、仕事人たちの裏家業は休みを知らない。今宵の「的」は、若い娘を毒牙にかける悪人たち。最近の江戸では、きれいな着物で絵師のモデルになれると少女たちをだまし、食い物にするあくどい商売が横行しているのだ。
ところが、翌日、小五郎が相棒の同心同心町奉行所に勤める下級役人で、今で言う警察官にあたる。市中をパトロールし犯人を逮捕する“定町廻り同心”や、極秘に事件を捜査する“隠密廻り同心”などがいた。・結城新之助(田口浩正)と現場に戻ると、昨夜の「仕事」では覚えのない死体が発見される。なんと南町奉行所町奉行所奉行を筆頭に与力や同心らが勤め、江戸の行政・司法・警察を管轄した。江戸の警察という印象が強いが、今で言う東京都庁・警視庁・裁判所を兼ねた強力な役所だった。の同心だという。お菊(和久井映見)やリュウ(知念侑季)は、前回から仲間に加わった仕事人・瓦屋の陣八郎(遠藤憲一)の仕業ではないかと疑うのだが?
そんななか、本町奉行所に幕府から大目付大目付幕府の政治について監督する要職。大名や老中、その配下の役人たちの働きを監察する役目を果たしていた。定員は四~五名。 預かりの役人・朝比奈藤十郎(安田顕)が派遣されてくる。奉行所内のムダを省くためリストラをおこなうと宣言した朝比奈は、結城の真面目な性格を見込んでリストラ候補を選べと命じる。最近、年頃の長女・お絹(浜辺美波)との仲がギクシャクして悩んでいた結城は、公私で難題を抱えるはめに。ひょんなことから再会した幼なじみの絵師・鬼頭進之助(寺島進)にグチをこぼすものの、冷たく突き放される。
一方、お絹は油問屋の初音屋にいた。ここもまた、若い娘を食い物にするあくどい商売人の巣であった。誘われるまま絵師たちの前に連れて来られるお絹。そこには、あの鬼頭進之助の姿もあったが、絵師として日銭を稼ぎにやってきていた経師屋経師屋「書」や「絵」を、紙や布と 糊 を用いて、 屏 風 ・ 襖 ・掛軸・巻物などに仕立てる職人。修理や張り替えも行なった。表具師とも呼ばれる。の涼次(松岡昌宏)が、ヤクザ者の弥助(温水洋一)から大金を渡され、お絹の春画を描けと言われてしまうのだった。
そのころ、奉行所では、結城の先輩の同心・河原崎長七(尾美としのり)が、奉行所にムダな人員などいないことを示すために、一致団結して大きな成果を上げようと提案する。リストラ要員の選定に頭を抱えていた結城も大賛成し、初音屋に大々的な手入れをすることが決まった。しかし、この手入れをきっかけに、結城は思わぬ陰謀の餌食となり、窮地に追い込まれ……。
表の相棒のピンチに、どうする、小五郎!?