1998年9月。夏の終わりに少女たちの飛び降り自殺が立て続けに起こる。 現場はいずれも廃墟と化した、しかし、かつては街のシンボルタワーだった 巫条ビル。屋上には浮遊する「彼女」がいた。
「彼女」の名は巫条霧絵。自在に浮遊する自身と窓の外を眺めるだけの自身を持つ、哀しい「二重存在」だった。
自殺した少女たちは学校も家庭環境もちがい、交友関係も皆無、自ら命を 絶つ理由も見あたらず、関連性は謎のまま。 事故か事件か、センセーショナルにマスコミが伝えるさなか、 唯一かつ絶対の共通点に気付く者がいた――蒼崎橙子。
「伽藍の堂」と呼ばれる場所に暮らす人形師である。
やがて5件の自殺を数えたころ。
橙子の人形に惹かれ助手として働いていた黒桐は、孤独な「彼女」に魅入られ 深く昏い眠りの中にいた。
一方、異能の能力「直死の魔眼」を持つ式は、黒桐がいない苛立ちを抱えながら 巫条ビルへと向かう。 その表情はどこまでも静かで不敵、けれど内には深い怒りを秘めていた。かくして式は、黒桐のため、そして黒桐を想う自分のため、 煌めくナイフを手に走り出す―――。
原作:奈須きのこ「空の境界」
(講談社ノベルス)
監督:あおきえい
キャラクター原案:武内崇
キャラクターデザイン:須藤友徳
作画監督:高橋タクロヲ
脚本:平松正樹(ufotable)
美術監督:池信孝
美術コーディネーター:東潤一
色彩設計:千葉絵美
撮影監督:寺尾優一・松田成志
3D監督:中村慎太郎
音楽:梶浦由記
アニメーション制作:ufotable
配給:アニプレックス
製作:劇場版「空の境界」製作委員会
-キャスト-
両儀式:坂本真綾
黒桐幹也:鈴村健一
蒼崎橙子:本田貴子
黒桐鮮花:藤村歩
巫条霧絵:田中理恵
アナウンサー:中村修三
レポーター:中尾衣里
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