関西ニュースKANSAI

　兵庫県が設置した第三者委員会について、「調査設置要綱」や「委員名簿」などの不開示決定を取り消すよう、大学教授が訴えを起こしました。

　神戸地裁に提訴したのは、去年の兵庫県知事選をめぐり斎藤知事とＰＲ会社代表を公職選挙法違反の疑いで刑事告発している、神戸学院大学の上脇博之教授です。

　兵庫県では現在、「斎藤知事の告発文書問題」を調査する第三者委員会とは別に、・元総務部長が、告発文書を作成した元県民局長の私的情報を県議会議員らに漏洩した疑いに関する第三者委員会と、・ＮＨＫ党の立花孝志氏が、元県民局長の公用パソコン内にあった私的情報をＳＮＳで公開した問題に対する第三者委員会の２つがあり、いずれも今月中に調査結果がまとまる見通しです。

　上脇教授は２月から兵庫県に対して、２つの第三者委員会の調査設置要綱や設置経過文書、委員名簿などの情報公開を請求しましたが、県はすべて非公開と決定したということです。

　上脇教授は、県に非公開決定処分の取り消しを求める訴えを２５日、神戸地裁に起こしました。

　上脇教授は「要項や名簿などを公開したからといって調査に何か支障があるのか。公開しないことで不信感を生んでいる。常識ではあり得ない」と指摘しました。

　兵庫県は２つの第三者委員会の結果について、「懲戒処分につながる内容になれば、公開を検討する」としています。

　２５日の上脇教授の提訴については、「訴状が届いていないので、コメントできない」ということです。