スタッフの雑記
■いやはや。『だーてぃーびー』が終わってはや1週間以上が経ちました■まあ現在はいろんなところから請求書をいただいて、「お、これはなかなか厳しいゾ」とか思っている最中で後処理はまだいっぱい残っているわけですけど。それにしてもここである程度まとまった文章を書いておかないことにはなあ。あまりたくさんの人には読んでもらえていないであろう当ブログですが、何より自分の記録として印象のはっきりしているうちに書き残しておかねば。・・・なのですが、うかうかしているうちに大変なテレビ番組を観てしまった■8月28日(日)に放送されたETVの「バリバラ~検証!『障害×感動』の方程式~」です。すでにネット上でかなりの話題になっているようですが、恒例の「24時間テレビ」がクライマックスを迎えようとする時間帯の真ウラで、実に刺激的な番組でした。われらが『だーてぃーびー』はまあ有体に云って「テレビに対する風刺」の演劇だったけれど、その点に関してだけ比べれば、先日の「バリバラ」の前では吹き飛んでしまうくらいにライトだ。うーむ。恐るべしバリバラ■あ、明日(か明後日)まとめて書きます(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2016年08月30日火曜日
終わりましたですよ、『だーてぃーびー~汚れたテレビ~』。みんなの努力の甲斐あって、6ステージ全ての回、満員のお客様にお越しいただくことが出来ました。うれしー!そしてきっと、みなさんに楽しんでいただけたと確信しています。うれしー!千秋楽が終わって4日も経つのですが、まだまとまった文章を書く気力が復活しません。別に何もしてないのですが、疲れました。心地よい疲れです。スタッフ・キャストみんな素晴らしかったよ!本当にありがとうございました(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2016年08月26日金曜日
■『だーてぃーびー』、半分の3ステが終了。羽曳野の伊藤がクライマックスで爆笑鉄板の台詞を噛むなど、いろいろありますが、絶好調で進んでおります。お客さまも大満足していただいている様子で、スタッフ・キャストのチームワークも最高。言うことありません■昨日の19日(金)、ABCテレビの夕方の報道番組「キャスト」で、≪テレビ局内のホールでテレビの裏側を描く問題作≫としてこの芝居を取り上げてもらったのですが、その中で、「この公演を企画したテレビマン」として紹介された艦長の唯一の不安は、身内、というか、放送にたずさわる人たちがこのお芝居をどう見るか?でした■売れっ子放送タレントである黒田さん、小塚さんがキャストにいることもあり、毎回、放送関係者が多数観に来られます。劇中、言葉尻だけとると、結構過激な台詞、僕が聞いてもドキッとするようなテレビに対する辛辣な批判がありますからね。怒られへんかなぁ・・・。でも、杞憂でした。単純に楽しんだり、共感したり、みなさん、感じ方はそれぞれだとは思いますが、テレビ界の人たちにとっても、この作品を観るのは無駄ではないと思います。「オレはそんな気持ちでテレビ作ってねえよ!!」と怒ることだって一つの正しい反応なんじゃないかな。作り手が、自らの握っている力(権力、影響力)の大きさに自覚的になることが、大切だと思うのです■とにかく皆さん、観てみてください。とりあえず笑えます。そして、娯楽の王様・テレビについていろいろ考えさせられます。観る側も、作る側も■8月22日(月)千秋楽のチケットも残りわずかとなりました。この機会を逃さないで!!(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2016年08月20日土曜日
『だーてぃーびー』初日まで6日。今日は稽古をお休みして劇中で使用する映像・音声の収録です。朝から大勢の若手役者さんとヒミツのある大物タレントがABCホールに集合して、馬鹿馬鹿しい録音や撮影を真面目に行っています。 一番最初に撮影したのはこれ!真夏の日差しが照りつけるABCホールの玄関前で昭和のコメディアンのようなポーズをとるおっさん。私・艦長ですね。来月下の娘が30になります。でも頑張るのです。お芝居の方は、とんでもない問題作に仕上がりつつあります。この作品を観て、演劇とテレビと、両方をより好きになってほしい!そんな思いを込めてみんなで作っています。残席がどんどん少なくなっています。急げ!(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2016年08月12日金曜日
■夏を制する者は・・・なんて昔云いましたよね、今でも云うのかな?周りに受験生やその関係者がいなくてさっぱり分からない。そもそも受験とか大学とかって今でもあるの?そういえば現在私立大学に入学する人の過半数はいわゆる「入試」以外の方法で入るんだって読んだことあるなあ。40度に達する勢いの猛暑ではないけど、今年の夏はひと際こたえます。認めたくないけど年のせいかなあ・・・。なんて、よしなしごとならいくらでも書き連ねてしまいますがそんな場合ではない!この夏を制するのに、絶対必要なのはこれを観ること。
- 個別ページ
- |
- 2016年08月05日金曜日
■ABCホールプロデュース公演第5弾『だーてぃーびー 汚れたテレビ』(8/18-22)、昨日キャスト、スタッフ全員の顔合せ・本読みがありました。初日までひと月余り、いよいよ本格始動です■自他共に認める非常なサッカーファンであり、つい先日まで行われていた欧州選手権の間はフランス時間で生活していたと伝えられる大王・後藤ひろひと氏が、ちゃんと台本を書いてくるのか!?・・・直前まで実は私たちヤキモキしていたのですが、無事、顔合せの定刻にはキャストの前にコピーが並び、それを読み始めるともう・・・!大王5年ぶりの新作は、大変な作品になるに違いないと確信したのでした■川下大洋、楠見薫、久保田浩という大王ファミリーともいえる面々は初見の本読みで台詞の意図を100%汲み取って既に爆笑を誘い、小塚舞子ちゃんほかフレッシュなメンバーも、大王の明快な説明ですぐさま勘所をつかみ・・・何より、黒田有さんさすがです。最初から、この作品の舞台となるテレビ番組『夕方ゆうたったー』の司会者・土橋雄太以外の何者でもない感じ。 というわけで、一安心すると同時に、期待は大きく膨らむのでした。 ■この本読みの様子は、7月21日(木)深夜、ABCテレビ『スタンダップ!』でちょこっと放映されます。是非ご覧ください■そして終了後はご覧の通り、ワイワイ楽しく・・・。みんなで良い作品を作りますので、チケットまだの方はお早目にお求めください!(艦長)
(写真)画面手前左から時計回りに、橋田雄一郎、竹下健人、小塚舞子、近藤貴嗣、満腹満、久保田浩、楠見薫、黒田有、後藤ひろひと、川下大洋
- 個別ページ
- |
- 2016年07月14日木曜日
■さあー、来週はいよいよ『だーてぃーびー』稽古スタートだ!胸が高まるぞっ!・・・その前に、ABCホールであさって日曜、こっそりと1回きりの演劇公演があります。
- 個別ページ
- |
- 2016年07月08日金曜日
■本欄でいつか一度は記させていただきたいと思っていたのが、先ごろ亡くなった蜷川幸雄さんのことです■逝去が報じられてから数日間のメディアの扱いの大きさはものすごいものでした。後世に残る戯曲を書いた劇作家でもない、まして俳優業からは遥か昔に足を洗われている、あくまで裏方である「専業演出家」として、これだけ多くの人から注目されてこられたのは驚くほかはありません■僕が最後に鑑賞した蜷川作品は、今年2月にシアターBRAVA!で上演された『元禄港歌』だったのですが、先日、蜷川さんも大好きだったというこの劇場のお別れ会に出席させていただき、色々感じることがありました。その席上、BRAVA!の11年の歴史で動員したお客様が200万人に達する、という劇場の方の言葉がありました。すごい数です。しかし同時に、テレビの人気番組なら毎回常にそれよりたくさんの人が視聴している、という数字でもあります■誤解ないように申し添えますが、無論僕はテレビがすごいとか、BRAVA!がどうだとか云いたいのではありません。劇場とは、演劇とはそういう媒体(?)だということです。劇場という狭い空間での作業の積み重ねが、これほど多くの人からの賛辞を獲得するというのは、ヨーロッパのように(よく知らないけど)、演劇が文化の大切なジャンルとして手厚く保護されているわけではない日本では、本当に驚くべきことだと思うのです■蜷川さんの作品を初めて観たのは、1980年前後、『NINAGAWAマクベス』が先だったか『近松心中物語』だったか・・・いずれも、アングラから商業演劇に転向されてからの初期の傑作とされる作品です■強烈だったのは、シェイクスピア劇なのに舞台装置がどう見ても仏壇で、その中に登場する人物が全員身に着けている、当時NHKの人形劇等で人気になっていた辻村ジュサブロー(現・寿三郎)デザインの衣装の異様さとか。平幹二朗、太地喜和子の二人が大量に舞い降る雪の中を道行するクライマックスで、森進一が歌うオリジナルソング(作曲:猪俣公章)が大音量で流れる、そのかすれ声、とか。こういうのを『異化効果』って云うのかなあ、などと思いながら観ていたような気がします■『異化効果』というのはドイツの劇作家・ブレヒトが唱えた、たぶん一筋縄ではいかない演劇理論で、≪観客が劇の流れに感情的に没入してしまわず批評的に観るように仕向ける仕掛け≫で完全な間違いではないと思うのですが、社会の変革を目指す運動という側面も有する種類の演劇で、かつてよく使われていた言葉です■当時、蜷川さんは、小劇場から商業演劇の世界に進出したことで多くの人から批判されたそうですが、それが的外れだったことは、その後の歴史が示しているのではないでしょうか。『高いチケットを買って観に来る全ての観客を満足させるための美しさ、豪華さ、役者の見せ場など商業演劇に必要な要素は担保しつつ、演出の底にはしっかりアンダーグラウンドな精神が残っている』、というのが、ずっと変わらない僕の蜷川演劇についての感想です■アンダーグラウンドという言葉が余りに時代遅れだとすれば、『民衆に寄せる思い』と言い換えてよいと思います。晩年の作品で拝見した中では、『ヘンリー4世』、『元禄港歌』で特に印象に残っていますが、蜷川演出の舞台では、大量に登場する市井の人々、中でも社会的に弱い立場にある人たちが、明るく、猥雑だけれど常に力強く描かれます。そしてその描写が、お話の展開の触媒として作品の中で有効に機能しているのです。「実は物語を動かしているのはこの人たち民衆のエネルギーなんだ」、と思わせる部分が確かにあるのです■幸運にも、僕は蜷川さんの稽古場でのお姿を何度か取材、というより見学させていただいたことがあります。実はその体験で、一番強く記憶に残っているのが、アンサンブルと呼ばれる"その他大勢"的な人たちへの細かい目配りなのです。蜷川さんは、どんな若くても無名でも、彼ら一人ひとりが「自立した俳優としてそこにいる」ことを求めます。あくまで厳しく、深い部分で優しい。有名なモブシーンの迫力は、技術ではなく、そんな姿勢から生まれるのだと知りました■蜷川幸雄の『ひとびと』への思いは、きっと劇中の登場人物に対しても、生身の役者に対しても、同じだったのではないでしょうか(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2016年06月10日金曜日
■イキウメ『太陽』、あす初日です■2011年に初演され、読売演劇大賞・大賞ほか多くの賞を受賞した、劇団の、そして代表で作・演出の前川知大さんの代表作です。2014年には『太陽2068』というタイトルでリライトされ、先ごろ他界された蜷川幸雄さんが演出されています。さらに、神木隆之介・門脇麦という若手実力派俳優のW主演による映画版『太陽』(監督:入江悠)が、現在まさに公開中です。と、いうわけで、文句なしの話題作。僕は初演版を当ホールで、映画版を試写で拝見しました。蜷川版はTV放映された際に録画したきりまだ・・・という状態です■余談ですが、僕はテレビで舞台中継の番組があると見境なく録画してため込む、という趣味というか本能がありまして、Betamaxに始まり、VHS、DVD、BDと三十数年以上にわたり録り続けてきた結果、その数が現在5~600。ちょっとしたコレクションです。田舎の日本家屋で梅コブ茶など飲みながら、大型モニターで毎日1本古い芝居のビデオを観る、というのが理想の最晩年なんですけど、どうなりますか■余談ついでにさっき使った舞台『中継』という言葉ですが、本来、劇場・スタジアム・事件現場など、放送局の外からリアルタイムで映像を放送局に伝送し、局が『中継ぎ』となって各家庭の受像機に届ける、という意味。だから、もともと生放送の際に使う用語です。演芸はともかく、芝居の生中継なんて今は滅多にありませんが、昔の資料を見ると、テレビ草創期においては、漫才、落語、講談、浪曲、軽演劇はもとより、新劇、歌舞伎、オペラ、能狂言でさえゴールデンアワーに生放送していたそうです■そもそも『テレ・ビジョン』とは、『遠い』+『視覚・光景』ってことで、直接目にすることはできない遥か遠方の映像を、家に居ながら目の当たりにできるというのが真骨頂です。まあ、テレビ局の開局初期はとりあえず無事に電波を送りだすのに手一杯で、自分たちで番組を全部作って番組表を埋める余裕がなかったから、いろんな『中継モノ』が多かったのかもしれません。しかし、簡単には劇場に行くことができない多くの人々のためにも、もっと演劇の番組が増えればいいのにな、と思います■ようやく本題ですが、今回の『太陽』、前述の通り、僕などが今更何も云うことのないほど、すでに各所で高い評価を得ている作品です ■・・・近未来の日本。数十年前のバイオテロで恐ろしいウイルスが地球全土に拡散し、大多数の人間が死滅。わずかに生き延びた人類は、二つの種族に分かれてしまっていた。感染を免れた旧い人類と、感染した後にそれを克服する力を獲得した新しい人類。いつまでも若く強い肉体と知力を持つ、彼らの弱点はただひとつ、太陽の光を浴びると死に至る、という点。夜に生きる彼らは自らを「ノクス」と呼び、旧人類を限られた地域に隔離し、社会を支配していた。そんな暗い未来で繰り広げられる、夜と昼の間の物語■映画版は相当にダークで凄絶な描写もある作品(しかし傑作!)でしたが、イキウメの2016年アップデート版はさて?前川さんの書く台詞にいつも漂う独特のユーモアが、このディストピアSF的世界にも潤いと温もりを与えているはずです■自分ならどちらを選ぶだろう?どう生きるべきだろう?現実世界の諸問題を映す暗喩に満ちた『太陽』、すでに売り切れの回もあるようですが必見です!(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2016年06月02日木曜日
■恒例、『かたりと落語とハーモニカ』、本番中です■山田雅人・桂む雀・三代澤康司・・・同い年で仲良しの三人が50歳になったのを記念に、還暦まで続けようと始めたこのライブ、当ホールでははや5回目。今日は桂む雀さん55歳の誕生日です。おめでとうございます!■来年もこの日に開催して、11年前脳溢血に倒れて以来懸命のリハビリを続けているむ雀さんを応援しよう、その努力する姿をお客様にも見ていただこう、とさっき決定しました。でも、僕は彼らより少々年長さんで一足早く還暦を迎えてしまったため、残念ながら来年の今日はここにいないんだなあ。ちょっとだけ淋しいです■それはそうと、6月から当ホールのホームページがお色直しして少々スリムになります。公演の情報などについては本ブログで積極的に補足していきたいと思いますので、これからもよろしくお願い致します(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2016年05月31日火曜日