スタッフの雑記
■昨日は東京に行ってました。ミュージカル「アイーダ」の製作発表会見があったんですね。ワイドショーなどでその模様をご覧になった方もあるかと思います■舞台は古代エジプト。主人公である女奴隷・アイーダは逞しい戦士・ラダメスと恋に落ちています。しかし実は彼女は敵国・エチオピアの王女。祖国が戦いに敗れた際に囚われ、身分を隠して敵国の王女に仕えているのです■・・・つまり、古代国家の抗争の間で引き裂かれる愛を描いた悲しく美しい物語なのですが、なんやこれもエジプトやん!やはりブームなのかエジプト!?
■もちろんこの物語はオペラの名作であり、劇団四季のレパートリーでもあり、なのですが、今回梅田芸術劇場が制作し東京と大阪で上演される『The Musical AIDA』は、主役のアイーダを、つい先日宝塚を惜しまれつつ退団された元星組男役トップスター・安蘭けいさんが演じることで話題です。実はアイーダは安蘭さんの宝塚時代の当たり役で、本来男役の彼女が女性を演じ、しかも大好評を博したという伝説の舞台なのだそうです。全く不案内な世界なのですが、とても楽しみですね■昨日の会見には安蘭さんの他にキャストとしては、戦士ラダメス役の伊礼彼方さん、エジプト王女アムネリス役のANZAさんも出席されたのですが、伊礼さんのイケメンぶりに僕ちょっと感動してしまいました。あの男前はちょっと反則。こんな顔してたら僕の人生も全然違ってただろうなー・・・って感じです■安蘭さんに先日お話をうかがったのですが、宝塚では、女性役を演じていてラブシーンがあったとしても、相手の男性も実際は女性なわけで、これから「普通の女優」になったら、相手役が本物の男性であるだけでちょっと緊張するでしょうね、とのこと。なるほどねー。でも最初の恋人役としてはインパクト強いよなー、伊礼さん(小さくてわかりにくいですが、写真の中央が安蘭さん、その右が伊礼さんです)■さて、アイーダについてはおいおいご紹介していきますが、実は会見の前に個人的に困ったことが。最近スーツを着る機会があまりなくて昨日も久し振りに着たんですが、問題はスーツ用の靴。前回雨の日に履いてそのまま放置していたせいでしょうか、塩なのかな?白いシミがあちこちに黒い革に浮いていることに現場で気づいたんです!■どないしょ!? 場所は新橋、新橋といえばガード下の靴磨きが有名ですが、あいにく見つからず、何か応急処置のできるグッズを、と探し回って3軒目のコンビニでやっと写真の靴クリーム389円也を発見。塗るだけで結構ピカピカになる優れモノでした■誰も僕の足元なんか見てないとは思うのですが、不思議と人間そういうことを気にしていると態度がオドオドしちゃうんですよねー。今夜はコネタですみません。安蘭アイーダの超かっこいいビジュアルは次回以降に!(艦長)
■さて、ABCホールではスクエア「泊、」の初回上演が始まっています。ゲネプロとかも拝見できていないのですが、事務所の音声モニターからは大爆笑の声がひっきりなしに聞こえてきます。楽しみー!明日明後日のスケジュールをおさらいしておきましょう
17日(日) 14:00
※各回当日券あり。開演1時間前からホールにて発売です!
- 個別ページ
- |
- 2009年05月15日金曜日
■昨日はお休みをいただきまして・・・■あ、のっけからナンですが、この敬語おかしいですかね?・・・大抵この言い回しってね、ある会社のAさんに仕事の電話をかけてきた人に対して、代わりに出た人が『申し訳ありません、Aは本日お休みをいただいておりまして・・・m(_ _)m』みたいな場合に登場しますよね。で、『別にその人から休みをもらっているわけではないのだからこの謙譲表現はオカシイ』、という理屈でよく批判されていると思うですが、僕は、《わざわざ電話をかけてきていただいた貴方は働いているのにAは生憎休んでいるのです、無駄な手間をとらせてしまい申し訳ありません》という、電話を受けた人の気持ちの表出としては理解できるし、自分でも使います。馬鹿丁寧な敬語は却って気持ちが伝わりにくくなって考えものですが、これは許容範囲な気がするんですよねー。今がシーズンの企業の新人研修などではどんな風に教えているのでしょうか?■でね、お休みをもらっちゃって、朝から小1時間歩いて、とある場所に預けていた(汗)自転車を受け取り、そのあと朝9時過ぎから夕方5時過ぎまで、そのチャリで京都をのんびり散策したのです。ま、気分転換っすね。名所見物するわけでもなくほんとブラブラして、鴨川をぼんやり眺めたり、友禅染めのアロハを買おうかと迷ってみたり(ン万円するので断念)、久し振りに京都文化博物館(わりと好きな空間)を覗いてみたり、商店街で豆乳ソフトなめたり、そんなんですが、まー焼けた焼けた!■うす曇りだったのですが、そうだった、雲はUVカットしてくれないんですよね。帰って確かめたら顔や腕が赤くはれて、体全体が火照ってしまって、めちゃ疲れました■紫外線というのは太陽が一番高く昇る夏至に最も強くなるわけですが、昨日(5/12)は今年の夏至(6/21)の40日前。ということはつまり、夏至の40日後、7/31頃とほぼ同じ紫外線量なわけです、多分。そう考えれば納得なんですが、ちょっと前まで桜が咲いてたりするからこの季節はうっかり油断するよなぁ・・・。トシなんでね、メラニンができちゃうと新陳代謝もままならず・・・うーん。でも楽しかった■京都散策は中途半端な時期がいいと思いますね、混み過ぎないし(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2009年05月13日水曜日
■ただ今東京の劇団、カムカムミニキーナ「アザラシ」絶賛公演中。
■来週は スクエア「泊、」
5/15(金) 19:00
5/16(土) 14:00 19:00
5/17(日) 14:00
■再来週は 売込隊ビーム「星が降り、夜が来て」
5/22(金) 19:30
5/23(土) 15:00 19:00
5/24(日) 13:00
どちらもThis is関西小劇場、みたいなとこですね。「中之島演劇祭2008」,そしてこの前の「春の文化祭」で奮闘していただいてて、本公演が楽しみ楽しみ。
■その次の週末は某超大物芸能人の秘密イベントと笑い飯のライブ(5/31)があって、
■さてその次、6月第1週はあーた、なんとOSK日本歌劇団さんの登場です!
すごいね、ABCホール。笑い飯の次がOSK。多様性です、地球はこれが大事です。エコロジーの原点です■エコロジーって言葉、何だか省エネとかリサイクルのことみたいに使われてますが、もともとはこの地球上の多様な生命と自然環境の関係をいろんな観点から研究する学問、「生態学」のことです。以前何かの機会に大学でエコロジーを教えておられる先生に話を伺ったことがあるのですが、曰く、「一番大切なのは種の多様性である」、と■つまり...僕なりに解釈するとですね、この広大な宇宙に地球のような豊かな星が他にあるかどうかは分かりませんが、とりあえずこの星にかつて原初の生命が生まれ、それが数十億年の間に何百万種類もの多種多様な生物に進化し豊饒な世界を作り上げた。これは地球という惑星の、重力、大気、水、温度、その他奇跡のようなバランスで形成された自然条件の賜物である、と。今、無数の種の中のひとつに過ぎない人間がこの奇跡の星のバランスを壊し次々と種を絶滅に追い込んでいる。何より阻止すべきは人間の勝手な行いである、と。■何だかね、関係ないですけどね、石油が高騰したら『無意味なドライブが減っていい』と云ったり、高速道路を安くして『じゃんじゃんドライブして景気を刺激してね』と云ったりする人たちが政治やってる国があるじゃないですか。結局『環境』問題なんて多くの人(特に人の上に立つ人)にとっては、イメージ作りの道具だったり免罪符だったりで、本当に地球のこと、宇宙のこと考えてる人は無論いっぱいいるんだけど、実に無力なんだよなぁ...■で、OSKです。この3文字の元をただすと大阪松竹歌劇団。宝塚と並ぶ歴史と伝統あるレビューの女王です■僕が若い頃、朝日放送では年に一度、奈良のあやめ池遊園地で開催されるOSKの公演の中継録画があって、華やかなお嬢さんといっぱい会えるので若いADには人気の仕事でした。僕には何故か回ってきませんでしたが...。その後OSKは元の親会社の事情等でいろいろあって苦難の道をたどるのですが、どっこい、元気に生きてます。「踊りのOSK」は健在だそうです。そのたくましくも美しい姿を是非確かめに来てください!ABCホールはさながら豊饒な海であります■なんて、僕も初体験なんですが(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2009年05月09日土曜日
■今回の文化祭で改めて思ったのですが、まあなんと舞台芸術というのは贅沢な営みであるのでしょう。叶姉妹の生活並みかもしれません。たった数百人のお客様にご覧いただくために、この数週間の間、いったい何人の人が一所懸命知恵を絞り額に汗し努力されたかと思うと、本当に頭が下がります。
■前にちょっと別の場で書いたことがあるんですが・・・例えば小劇場で芝居を打つ総勢20人の集団があるとします。この20人が1日平均5時間、1か月の間公演のために作業するとします。本を書く、稽古をする、道具を作る、その他一切合財の作業。その結果、2時間の芝居が出来上がるとします。そしてその作品を1500人のお客様がご覧になるとします。まあ、これはあくまで机上の思考ゲームみたいなものなんで「芸術的営為は時間になど換算できない!」という至極真っ当なご意見は無視するとですね、
のべ作業時間: 5時間×20人×30日=3000時間
のべ観劇時間: 2時間×1500人 =3000時間
と、等しくなるんです。一人の役者が青春を賭けて?汗だくになって稽古に励む時間と、お客様が劇場の客席に座ってその成果を楽しむ時間は、同じくらいの濃密さを有しているのだと。作る側からみれば実に非効率的な作業であり、観る側にとっては実に贅沢な体験であるわけです■例えばテレビ番組を作る作業は、たとえ100人が10日間徹夜して作ったとしても、その番組を最終的に何十万何百万の人が観るわけで、【作業量対鑑賞量】という点では比較になりません■繰り返しますが、芸術作品を作り上げる作業をこんな数字で語るのは不当であるとは分かってはいます。しかしここに小劇場演劇に代表される舞台芸術が根本的に抱える難しさがあることは疑いなく、商業ベースに乗るとまではいかないまでも、各人が活動に専念できるだけの保障を得ることの困難を思い、嘆息してしまうのです■あ・・・昨日打ち合わせで梅田芸術劇場へお邪魔したのですが、そこで気づいたことがあるんです。これも「舞台」というものが抱える矛盾・・・こっちはなんというか「華」のある矛盾なんですが、何だかあわただしいので次回にします■カムカムミニキーナさん、先ほど劇場入りされまして、作業の真っ最中なんですよ~(艦長)
5月 9日(土) 14:00 19:00★
10日(日) 14:00★
★...松村武、八嶋智人、藤田記子+日替り劇団員によるおまけトークあり
【当日券について】・・前売り券はほぼ完売していますが、各回若干当日券が発売されます。開演1時間前からホール受付にて発売です!
- 個別ページ
- |
- 2009年05月07日木曜日
■舞台上に出演者が居並び、最年長(?)の牧野エミ姉さんの音頭による一礼をもって、「中之島春の文化祭」、無事2日間の日程を終わりました。新型インフルエンザの流行で興行場の閉鎖などという物騒な話題も飛び交う中、とても幸せな時間を過ごさせていただきました。
いろんな方々に心をこめて少しだけですが感謝の言葉を述べたいと思います・・・
■とてもマナーよく鑑賞してくださったお客様、ほんとうにありがとうございました。1日出入り自由、そして当然ながら予約のあるお客様はいつ来られても全員入場可能・・・これらの条件をクリアしながら客席をなるべく満席に近い状態に保つこと。これは理屈で考えたら不可能なことです。でも今回そのあり得ない状態が実現しました。途中退場の際に席取りをされる方がなかったこと、予約したものの諸事情でお越しになれなくなった方からちゃんとキャンセルのご連絡をいただけたこと。これらが勝因です。そしてもっと大切なこと、うれしかったことですが、お目当ての演目だけでなく、すべての出演者に対し平等に温かい拍手や笑いをいただけたこと。とてもうれしかったです。失礼な表現ですが、本当に「いいお客さん」でした。
■当方の突然なお願いにもかかわらず快く参加してくださった出演者の皆さん、本当にありがとうございました。セットなし、短い持ち時間、限られたリハーサル・・・数々の悪条件の中で素晴らしいパフォーマンスを見せていただきました。「持ちネタをチョロッとやってもらえれば」みたいな安易な気持ちでいた自分を恥じております(ちょっと考えたら無理って分かることなのにネ)。皆さん1回きりの舞台のために滅茶苦茶稽古してくれはって、もちろんホンも書き下ろしてくれはって、恐縮至極です。今度はABCホールで思い切り暴れてください!
■そして上田剛彦アナウンサー、君はすごいね。阪神タイガースに詳しいアナウンサーは大阪にゴマンといるけど、関西の舞台パフォーマーにこれほどの愛情と知識を持っているアナウンサーは他にいないでしょう。大いに文化祭を盛り上げてくれました。5月2日(初日)のオープニングでいきなり『ABCホール、明日でまる1年!』と言ったのも許そうと思う。『今日』やで。
■そして続けて手前味噌ですがホールスタッフの皆さん、お疲れ様でした。技術の柴田さん、辻さん、舞台監督のサコさん、制作の猪瀬さん、それぞれがチームを引っ張ってプロの仕事をみせてもらいました。
・・・本当に皆さんご協力ありがとうございました。今回の文化祭、「成功」いやきっと「大成功」と呼んでもいい成果を挙げられたと思います。次回があるのかどうか、全く白紙ですが、どーだかなー?
- 個別ページ
- |
- 2009年05月04日月曜日
■いやー「中之島春の文化祭」、予約好調ですよ。まもなく予定枚数に到達します。お早めにね■先日、「私はインターネットを利用しないのですがどうやって予約すれば・・・」というお問い合わせのお電話を頂きました。・・・誠に、まっことに申し訳ありません!この催し、極端に経費節約全員手弁当形式で運営しておりまして、実は紙のチケットというものがないのです。各参加団体のサイト、またはこのHPからネット予約をいただき、それを事務局で集計するのみという方式で・・・■当日券は若干ご用意しておきますので、そちらをご利用ください・・・って見られないですねこの文章m(_ _)m■奇跡的なのは、5月2日、3日両日の人気がほぼ同じで、毎日予約枚数の合計が抜きつ抜かれつの状況だってこと。うーん、素敵。素晴らしいラインアップってことだよね、I君。
■さて、文化祭といえばすごいのを発見しましたね。先日終わってしまったのですが、「さよならシアタートップス 最後の文化祭」。東京・新宿の大通りをほんの少し入ったところに建つ小さなビルの上の劇場・THEATER/TOPSが先日惜しまれつつ閉館しました。そのラストの数週間、「最後の文化祭」と題して連日ゆかりの劇団や芸人さんが公演を続けたのですが、そのトリがなんと三谷幸喜さん率いる東京サンシャインボーイズ!■この劇場には僕も二、三度足を運んだことがありますが、席数たった150、ロビーもまともになく、トイレはたしか男女各1室・・・みたいな狭くて古い所です。そこで今をときめく三谷さんが、西村雅彦さんなど昔の仲間を集めて芝居をするんですから、そりゃもうファンにはたまらんでしょう。ここは関西人の出番じゃないよなとハナからチャレンジしなかったけど、そうとうなプラチナチケットだったのは間違いありません■いやはや・・・ABCホールは最初の文化祭で、THEATER/TOPSが最後の文化祭。何だか感慨深い■うちのホールも、いつかは最後の日がくることでしょう(一番望ましいのは老朽化で建て替えのための一時閉館かな?)。その時、「ABCホール最後の文化祭」を開催したら、今回の春の文化祭出演メンバーの中から誰が駆けつけてくれるでしょうか?・・・なーんてね(艦長または委員長)
- 個別ページ
- |
- 2009年04月13日月曜日
■この4月、ホールの担当スタッフが一人増えました。Fくんです。前の仕事の引継ぎとかが残っていて、まだこちらの仕事のこととかがちゃんと伝えられおらず、このブログの更新の仕方もまだしらないんじゃないかしら?近々デビューしてもらいますね■さて昨日・土曜日、僕はF君らに仕事を任せてお休みをいただきました。そして本日の朝、出勤してF君の机の上を何気なく見ていたら1枚のメモを発見。いわく「艦長にメールすること」・・・。律儀に艦長て・・・。いやつまり、「日曜の入り時間が決まったらメールで教えてね」って僕が金曜の夜に頼んでいたからなんですが、40代と50代で何やってんでしょうね、ほんと■さて土曜日は親戚の家の法事に行って来ました。 山陰の某市のはずれにある絵に描いたような農村です。早朝から結構な時間クルマの運転をしたので疲れてしまって、着くなり集落の入り口にある児童公園のベンチでうたた寝してしまいました。現地ではこの広場のことを「遊園地」と呼んでいます。いいなあ■散り初めの桜の下で、まだ雪の残る大山を眺めたりヒバリの声に聞き惚れていたりしていると、数年の間ほぼ絶え間なく僕を悩ませている耳鳴りがいつの間にか消えていて・・・なんだかここに小さな家を建てて住みたくなってしまいました。でも、寄り合いとか共同作業とか、ちゃんと近所付き合いができないと駄目なんだよな。協調性ないからなあ、僕・・・■さて、夜明けに出発したので辛うじてつかまらなかったものの、中国道は料金割引のせいでかなり渋滞していた様子。途中のサービスエリアで知ってる方に偶然会いまして、その人も「千円になったので出雲大社にでも行こうかと」と云ってました。しかし!ウチの車にはETCがついてないので、出口で泣く泣く正規料金の五千円強を払いまして・・・涙涙でした■あんまり悔しかったので帰りは海沿いの国道で帰ろうかと提案したら、あっさり同乗者に拒否され(倍近い時間がかかるしねえ)・・・当然帰りも同額払って、まさに往復ビンタです。うまい!■うるさいわ(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2009年04月12日日曜日
■私、艦長改め文化祭実行委員長を5月3日まで名乗ります。皆さん、「中之島春の文化祭」、もう予約はお済みですか?ABCホールのホームページから予約ができます。またいくつかの参加団体のHPからも予約可能です。ご贔屓の役者さんや劇団のページに予約フォームがある場合は、是非そちらからもどうぞ。近日中に予定枚数到達は必至ですのでお早めにお願いしまーす!
■近所の駅のホームで撮った桜です。京都の某有名観光地へ向かう私鉄の支線の途中駅にあるのですが、僕、実は京都のどの観光地の桜よりここの桜が好きなんです。この日は入場券を買って久しぶりホームに上がり、コンビニで買ったコーヒーをこの木の下で飲む、というささやかなお花見を楽しみました。
■しかしふざけて周りから「艦長」って呼んでもらうのやめましょうかねもう。なんだか世の中きな臭いしねえ。以前ちらと書きましたが、艦長というのは僕が小学校のころ大好きだった「サブマリン707」という漫画の登場人物に由来しております■思い起こせば・・・僕が小学校1年のお正月、家族でたまの外食をした帰り道の街角で見つけて買ってもらった、「少年サンデー新年増刊号」が少年週刊誌との出会いでした。そして、その付録についていた、「≪707艦隊vs.敵キャラ≫カード式軍人将棋」(的なゲーム)が「艦長」との出会いだったのです(「軍人将棋」から若い方には説明が要りそうですが・・・)
■昭和中葉の少年雑誌の漫画や絵物語には「戦記もの」というジャンルがありました。代表作は「紫電改のタカ」や「0戦はやと」ですね。特に前者は名匠・ちばてつやの初期の名作として有名です。発表されたのは1960年代半ばですから、戦後20年近く経っていたとはいえ、現在と比べればまだまだ戦争の思い出が日本人の心の表面に濃厚に残っていました。つまり、「親は戦中派で、読者(僕たち)は戦後生まれ」みたいな時代だったのですが、そんな時期にこういう種類の作品が人気を博したというのも、微妙というか不思議な感じがします■題名からわかるとおり、「紫電改のタカ」も「0戦はやと」も日本海軍の航空部隊の優秀なパイロットが主人公なのですが、結局戦争には負けるんだし、彼ら自身の運命も悲しいものであるのがわかりきっているわけです。さらにテレビに目を向ければ、「コンバット」のような、かっこいい米軍が日本の同盟国ナチス・ドイツの兵隊をやっつけるドラマに僕たちは毎夜快哉を叫んでいたわけで・・・複雑だなぁ■そんな中、登場したのが「サブマリン707」なんですが、これ、今思えばすごい作品でした■というのは・・・舞台は作品発表時における現代(60年代半ば)。707号は海上自衛隊の潜水艦で、艦長はもと日本海軍のイ号潜水艦の名艦長なのですが、この707号が世界中の海で悪者をやっつけまくるというのが物語の柱なのです。まあ作品の分類上は「かっこいいメカを操る正義の味方」という類型にはいるのでしょうが、改めて考えればちょっとありえない設定ですよね。専守防衛を義務付けられていた自衛隊所属の艦が、魚雷やロケット弾を撃ちまくって次々と敵潜水艦(「わるもの」とはいえ...)を撃沈するって・・・■敵は、ドイツのUボートの元艦長(707号・速水艦長の元ライバル)が結成した世界征服をたくらむ秘密結社であり、海底でひそかに栄えるムウ帝国の王女を操り悪の艦隊を編成した元米軍大佐であり、技術の粋をこらして建造され進水直後に乗っ取られてしまったアメリカの超大型空母であり・・・。スケールが大きいというかむちゃくちゃというか・・・■しかしとにかく当時の僕(と多くの同世代の男子)はこの作品に登場するメカや海中戦闘シーンのかっこよさに夢中だったわけです■プラモデルも大いに売れたようで、主役の707号、そしてそれ以上に人気があったのが707に搭載されている小型潜航艇・ジュニア707のプラモでした。僕も性能によって3ランクあった商品の中から、「電動式・自動浮沈装置つき」という最高級モデルを母艦、ジュニアともどもお年玉はたいて買ったわけですが、一所懸命作った挙句、あえなく進水直後近所の池に水没させてしまいました。当時相当数の日本の少年たちが同じ失敗を犯していて、今なお日本各地の池や沼の底には707と記された艦体が数多く眠っているといわれています。だってあれ、防水のゴムパッキンと、ネジの部分のグリースの処理が子供にはめちゃくちゃ難しかったんですよ、ねえ(ねえ、ていわれても)■でね、僕が驚くと同時に狂喜したのは、707のプラモデルを買ったとき、その箱の肩の部分に「テレビ放映決定!」という文字を見つけた時なんです。まあ、短期間の連載でしたが大人気作品ではあったのでテレビアニメ化の話も当然といえば当然なんですが、上に書いたように、自衛隊が世界中で魚雷撃ちまくるハナシですから・・・今なら大変な問題になるんじゃないですか?■結局、事情はわかりませんがテレビ化は取りやめになり、雑誌連載も急に終わりました■女性がほとんど出てこない無骨な作品でしたが、「メカで男の子を魅了する」タイプの漫画のハシリでしたね。
すみません、長くなりました。パロディフライさんの通し稽古中にちょっと更新しちゃお、と思って書き始めたのですが・・・お、もう終わりそう■でもかっこよかったなー(委員長)
- 個別ページ
- |
- 2009年04月08日水曜日
■先日記した、東京のスズナリという劇場に行ったときのこと■ご存知のように、劇場に入ると、お客は大抵「チラシの束」を受付で渡されたり、あるいは自分の座席の上に置いてあるのを手にとります■その劇場で近々上演される芝居、今夜出ている役者さんが次に出演する芝居、同じ主催者による芝居、それら以外・・・同じようにみえてもチラシ1枚1枚がその束の中にいるのにはそれぞれ違う「事情」があります。、そしてその「事情」によって、束の中のどのあたりに挟まれるかという順番が決まります。そんなことをこの1年のうちに学びました。チラシの束の厚さが、その公演の人気のバロメーターのひとつであることも。艦長、大人になりました■新聞やテレビなどの高価な媒体を利用することのない小さな演劇集団にとっては、チラシというのは昔も今も一番大切な宣伝手段です。いやあるいは、テレビでスポットを流している公演であっても、ひょっとしたら演劇ファンが最終的に信用するのは魅力的なチラシの方かもしれません(ええのんか?放送局の人間がこんなこと書いて)■さて、その夜もらった束の中に、ある在京の人気劇団が行う東京・名古屋・大阪の3都市公演のチラシがありました。ところが実は、、、そこに記された大阪公演の会場が、今ちょっと微妙な状況なのです。はっきりとはわかりませんが、その公演の時期にはひょっとすると閉館しているかもしれない。チケット発売はまだかなり先ですから払い戻しなどの問題は生じませんが、大きな予定変更を強いられる可能性も否定できません■大阪の街からまたひとつ劇場が消えるのか?ということも含めて、心配です・・・(艦長)
- 個別ページ
- |
- 2009年03月23日月曜日