スタッフの雑記
世間では「歴女ブーム」だそうです。ビジネス雑誌の広告で「信長型の攻めの経営」という言葉を見かけることがありますが、戦国時代の武将に憧れるなんていうのは、従来は男子(おじさんともいう)の特権だったのに、このジャンルにまで女子が攻めてこようとは思いませんでした。「歴女」の起源については諸説あるでしょうが、私が思うにNHK大河ドラマ「風林火山」でGACKTさんが上杉謙信公を、常識を覆すほどの凄いビジュアルで演じてから「戦国武将=カッコいい」的な公式ができたのではないでしょうか。歴女にお会いしたことがないのでわからないのですが、「わたしは六文銭の幸村が好き」「家康の気の長いところがいいわ」とか、今年だったら「直江兼続の子役を抱きしめたい」などという会話がなされているのでしょうか。
大河ドラマというと、中年のおじさんの私は昨年放送された「篤姫」は全て見ましたが、今年の「天地人」は3月で挫折しました。ドラマの制作に携わっている方のご苦労には頭が下がりますが、戦国時代の武将を描いた作品は画面が暗いことが多くて、見るのがしんどいことと感じてしまいます。(もちろん作品によってさまざまです)やはり「篤姫」のように毎回艶やかな、いかにもお金がかかっているような着物を召した姫(美しい女優さん)が入れ替わり立ちかわり出演されるほうが華やかでよろしいなあ。(←女子かっ!)
「歴女」のインタビューをテレビで見ていると、戦国武将の「男らしい」「スジが通っている」というところが好きで、「平成の男子にないものを持っている」というのが大半の意見のようです。そういえば「草食系男子」という言葉もよく聞きます。休日にはクルマで外出することもなく、1日を家の中で過ごし、友達にあわせるよりも自分のライフスタイルを大切にする男の子というのが定義でしょうか。私は世間の景況でいうと「バブル世代」、マスコミの分類では「新人類」と呼ばれた世代(年齢がまるわかり)に属していて、ひとことで言うと「なに考えとんのかさっぱりわからん!」といわれた年代なのですが、各時代の若者を評して「○○世代」とか「○○人」とかいって喜んでいるのは大人の特権で、「新人類」と呼ばれた私たちもひとつ上の「シラケ世代」や、ひとつ下の「ネクラ世代」とすっかり同じ「オジサン世代」になって「アイツらはわしらみたいなギトギトのおっさんと違うて、カッコええ草食系男子いうねん!」と若者をいじって遊んでいるのです。(世代の呼称、分類についてはご意見、ご反論もございましょうがこらえてください)
さて、年代的には私よりも若干下の世代なのですが、この2009年夏、甲子園球児たちよりも熱く、サマソニに出演するアーチストよりヒートアップしそうなのがバッファロー吾郎さん。20周年を記念して「ガンガン行こうぜ!1ヶ月31種類公演」(8月5日~9月4日)を挙行されます。毎日違う内容のライブなんて凄いとしかいうほかありません。「草食系男子」の価値観からすると真夏はエアコンの効いた部屋で世界水泳を見て涼しく過ごすのが正解なのでしょうが、夏休みの1日くらいはABCホールに足を運んでみてはいかがでしょうか。
(乗組員・F)
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- 2009年06月13日土曜日
■さっき電車の中で「諸子百家」という本(新書)を読み始めたんですね。ほんの20ページくらい、序章しか読んでないんですが、びっくりしたー■1990年代に中国で新しい古文書が(変な言い方)大量に発掘されて、諸子百家の評価とか解釈とか、いまどんどん変わりつつあるんですって。へー。紀元前数世紀っていう時代の人たちですから、「子曰く」っていうアレですから、今更そんなことが起こっていたなんて露知らずでした■諸子百家が活躍したのは春秋戦国時代。「焚書坑儒」で彼らの業績を無きものにしようとした秦の始皇帝が中国を統一したのが紀元前221年のことで、つまりその前の時代なわけです。ちなみに日本はその頃弥生式土器が真っ盛り。その後、漢代(前漢・後漢)があってその間に遠くベツレヘムでキリストが生まれてB.C.がA.D.になって、3世紀の前半に中国はまた分裂して三国の時代。レッド・クリフの頃ですね。その時代のことを記した歴史書が「三国志」で、その中の「魏志」には魏の武将・曹操のことが書いてあったりするわけですが、同じ書物の一部「魏志倭人伝」にあの邪馬台国についての記述が登場するわけです。この頃の日本人(というか日本列島の住人)はまだせっせと弥生式土器を作っていました。もちろん文字すらない時代です■・・・えっとまあ、このあたりの記述は僕と話すとみんなが困る、本筋と関係ない「学校で習ってまだ覚えてるミニ知識披露コーナー」なんですが、でね、「面白いー!」と今朝個人的に気に入った発見があるんです。■諸子百家の中でも一番有名な孔子の「論語」。あれの有名な書き出し、
子曰、學而時習之、不亦説乎。有朋自遠方來、不亦樂乎。人不知而不慍、不亦君子乎。
し、のたまはく、まなびてときにこれをならふ、また、よろこばしからずや。ともあり、えんぽうよりきたる、また、たのしからずや。ひと、しらずしてうらみず、また、くんしならずや。
■この言い方って、アレじゃないですか、『じゃないですか話法』。
最近特に若者が多用してますよね。「アタシってほら、うどんよりソバが好きじゃないですかぁ」って初対面みたいな人に言われて「知るかいな」って心の中で突っ込むしかない、みたいなあれ。
『勉強して後で復習するって、すごく楽しいことじゃないですか』
『友達が遠くから会いに来てくれるって、すごく嬉しいことじゃないですか』
『他人が自分の頑張りを知ってくれないからといって恨みに思わない、それって君子じゃないですか』
・・・ね、「じゃないですか話法」で訳すとしっくりくるじゃないですか。学校ではこういうのを「反語表現」と習います。断定を強めるために反対の内容を疑問の形で述べる手口ですね。丁寧に現代語訳すると「喜ばしくないであろうか、いや喜ばしい」なんてやったりします■強引で無神経な「じゃないですか話法」はどうかと思うこともありますが、でもさすがにいいこと云うなあ、孔子(艦長)
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- 2009年06月12日金曜日
■まもなく近畿地方も梅雨入りですが、おそらくその梅雨が明けた後、本格的な夏が到来した頃の情報です。
■まず、7月31日(金)から8月2日(日)までは、劇団赤鬼の公演「FOR LIFE!」です。艦長、赤鬼初心者でして、あまり語る資格はないのですが・・・ていうかそういう堅苦しい理屈とかいいんです、って感じのガッツリエンタテインメントな集団です。なのでちょっと書きます■ここのキャッチフレーズは『ライブシアター』だそうなんですが、ちょこっと劇団ウェブサイトから引用させていただくと、『ライブシアター』とはつまり...
《 「生」という意味である「ライブ」、そして体感する「劇場」という意味での「シアター」という二つの言葉を組み合わせた造語・・・それは日常から出発する普遍的なテーマで親近感を抱きつつも、その壮大なストーリーに入り込み、等身大のキャラクターに感情移入し、スピーディーな展開に笑って感じて楽しんで、最後には感動の涙を流し、劇場を出ていくときには元気になるという新しいエンターテインメント・ジャンルにふさわしい作品です。》
■いや私、観劇回数は少ないんですがこれまで確かにハズレなし、必ず楽しめるお芝居を提供してもらえます。先日の「中之島春の文化祭」でも、たった20分の間に、巧みな設定と確実な演技に場内大爆笑、やがてとっても温かい気持ちになるという魔法の時間を創り出してくれました。5月はその後、京橋花月で16日間のロングラン、よしもとの芸人さん・役者さんたちも交えた舞台『FAKE HEART』を上演、とても素敵な作品でした■お笑いの人と劇団系の人の共同作業って、一般論としてなかなか難しいものがあると思うのですが、両者の絶妙のアンサンブルが光っていたのが印象的でした。それだけ作品の世界観や演出意図が明確で、誰にも伝わりやすくブレがないってことだと思います。さあ、久々の大阪、初めてのABCホール本公演、ご期待ください!
■そしてあなた、
バッファロー吾郎です!
キングオブコントです!
1ヶ月です!
すごいですね~!長くなったのでこちらについては次回!公式ページでどんどん詳細が発表されているようです。ななんと、あの企画もやはり登場っ!?
チケット購入はお急ぎくださいっ!(艦長)
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- 2009年06月08日月曜日
■秦万里子コンサート~主婦の半径5メートルをもっと明るく!withまいどオーキニーズ~ チケット好評発売中です!
■さて、村上春樹さんの久々の新作小説が発売即売り切れ状態、予約段階ですでに大ベストセラーとなることが確定していたそうです。すごいですね、これだけ本が読まれなくなっている時代に。僕も買い損ねてしまったので、落ち着いてから買って読むことにします■村上さんがベストセラー作家だというイメージはかつてあまりなかったのですが、「ノルウェイの森」がきっかけですよね、人気が爆発したのは。僕が初めて読んだのは「1973年のピンボール」だったでしょうか、その後デビュー作の「風の歌を聴け」に戻ってどちらにも衝撃を受け、以来どっぷり村上春樹の世界に漬かってしまいました。「羊をめぐる冒険」、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」みたいな初期の長編がやはり好き。古くからの春樹ファンは往々にして「ノルウェイ」以降の読者をちょっと軽んじたりする傾向があると思うのですが、でもすごいですよね、誰にも媚びず孤高の存在であり続けながら、大衆に愛され、海外での評価も非常に高い。この間のエルサレムでのスピーチもかっこよかったしなあ・・・■ま、村上さんでも何でもいいんですけど、とにかくみんなもっと本を読もうよ、と思うんです。本を読むというごく普通の行為が、いつの間にか、かなり敷居が高くて面倒で効率の悪い作業とみなされつつある。みんな、携帯、電子ゲーム、ネットばっかりじゃん■手に入れたい情報があったり、心の拠り所を見つけたかったり、大冒険譚にドキドキしたり恋物語に胸を熱くしたりしたいときに、自分で本屋に行き、棚の中の膨大な本の中から一冊を選び、ページをめくり活字を追う。そういう能動性が人間を人間たらしめている部分だと思うんですよね■目の前のディスプレイに現れる、誰かの手によって選別されコントロールされた情報だけで生活していれば、人間はいつか本当に、映画『WALL-E』に描かれた無気力な未来人みたいになってしまうような・・・。かつて評論家・大宅壮一さんが、テレビばかり観ている日本人を憂えて「一億みんなバカになっちゃうぞ」という意味の、ひょっとしたら今では「不適切な表現」とされかねない発言をされましたが、ここ10年ほどのケータイ、電子ゲームの進化による文明の急激な変化は、かつてテレビの出現がもたらした変化に匹敵するのではないでしょうか■僕自身は別に携帯電話やゲーム機を嫌っているわけではありません、もちろん電話は使いますし(電車の中で半数以上の人がうつむいて携帯をいじっている図にはゾっとしますが)、休日には、例の体を動かして遊ぶ大ヒット家庭用ゲーム機に登場するフィットネス・インストラクターのお姉さん(CGキャラ)に癒されたりもしています。(あれ時々、「今日は彼女の代わりに僕が!」って言って男性が教えに出てくるんですよね...余計な趣向!)■でもとにかく、なるべく本は読むようにしています。というか活字がないと生きていけない。乗り物に乗るときも、トイレの中でも本は必需品。うっかり本を持たずに一人で飲食店に入り、お店にも新聞・雑誌がない場合は、店の案内チラシやメニューを読んだり、ひどいときには財布の中から何かのレシートを探し出してそこに書いてある字を読んだりすることも■こんな活字依存症の人間って昔から結構いたと思いますが、どんどん減ってるんじゃないでしょうか?携帯依存症は間違いなくいっぱいいるし、そういえば先日雑誌で、「ネトゲ依存症」に関するかなり恐ろしい特集を目にしました。
■でね、日本に「格差社会」というものが到来しつつあるとすれば、その大きな原因のひとつに読書習慣の衰退があると思うんです。うまく説明できないんですが・・・(艦長)
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- 2009年06月06日土曜日
■今ホールではまもなく公開の映画「守護天使」の試写会上映中です。最近この映画の宣伝で、主演のカンニング竹山さんたちがテレビなどに登場しまくっていますが、今夜ウチでも、上映前に竹山さん、佐々木蔵之介さん、怱那汐里さんの舞台挨拶がありました。
■で、あさって4日(木)はOSK日本歌劇団「ブルー・アンバー」の小屋入りです。公演は5日(金)~7日(日)。もちろんABCホールとはこれまで全くご縁のなかった劇団さんなので、直前になっていろいろ変更などが生じているようで、少々あわただしい感じ。さてさて・・・
■そして9日(火)は試写会「愛を読むひと」。注目度の高い作品ですが、聞くところによると大女優・ケイト・ウィンスレットが中年のセクシーな肢体をさらしているそうで・・・なんだか、うふ。お、申し込みは明日、3日(水)の朝までですよ。
それから3日間だけ隙間があって、その間にわれわれスタッフは、ABCホール2年目の方針などについて真剣にミーティングなどを重ねたりなんかする予定です。ん?でももう2年目突入してるし、今年度の予定はもうほぼ固まっちゃっているのか、うーむ・・・
■13日(土)は、「兵動大樹のおしゃべり大好き23」。毎回満員、大好評ですね。これ、イベント情報から抜けてました。ごめんなさい。チケットは、チケットよしもとなどでまだ間に合うようです。絶対お勧めのイベントです。お早めに・・・
■14日(日)は秦万里子さんの2回目のコンサート。大阪で秦さんの音楽が楽しめるのはここABCホールだけ。ワンアンドオンリーな素敵な歌を、是非!めっちゃ面白いです。音楽会だと思わないほうがいいです(いやもちろん音楽は本場NY仕込みなんですが)。ちょっと平たい言い方をすると、「女性版綾小路きみまろ」みたいなところがあります(秦さん怒らないでください、・・・なんてこと云ったらきみまろさんにも悪いか)。
■15日(月)は、「第36回 サンデープロジェクト・フォーラム」。ご存知田原総一朗さんを司会に、平松大阪市長ほかの面々が「世界の挑戦 ニッポンの再起」というテーマで語り合います。(観覧申込受付終了)
■16日(火)は「新婚さんいらっしゃい!」2本録り。永年毎週火曜のお昼に1本ずつ録っていた「新婚さん」ですが、この春から、ついに2本録りになりました。大人の事情ってやつですね。でも ご存知のように山瀬まみさん、7時から日本テレビの生放送を抱えておられるので大変です。
■17日(水)は伊藤えん魔プロデュース「悪いヒトたち。」の小屋入り。公演は18日(木)~22日(月)です。関西小劇場界のカサ高い人たち、もとい、重鎮というか、座長・幹部クラスが揃ってのプロデュース芝居です。日曜よるの部は何やらイベントが予定されていたりして・・・楽しみですねっ!
・・・つうわけで、ほんと混沌とした状況が続いています。ま、頑張りましょう■あ、さっきカンニング竹山さんが、「ホントいいホールですね~」と気に入ってくださいました。んじゃ、東京の若手芸人引き連れて、爆笑ライブやってください!是非是非(艦長)
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- 2009年06月02日火曜日
■15兆円を越える補正予算が成立しました。ものすごい額です、15兆円。ある資料によると、アメリカが国家の威信をかけて遂行したアポロ計画の総予算を、今の貨幣価値で日本円に換算すると13~14兆円なんだとか。わ、月に行けるやん!■話は飛びますが、この間、奥田英朗さんの小説「オリンピックの身代金」を読み終えました。物語の舞台は1964年、夏から秋にかけての東京。世界の一等国に再び仲間入りするための試験ともいえた東京オリンピックの開幕直前、日本中がその成功に向けて必死になっていた時期の、ある犯罪計画にまつわるサスペンスです。2段組で500頁超という結構なボリュームの本で、通勤バッグにいれるのは大変だったので、読むのは就寝前のみ。というわけで読了までにものすごい日数がかかってしまったのですが、その分、60年代の気分に長く浸っていられて良かったかもしれません■オリンピックを契機に、日本が、東京の街が、やや乱暴に成長を遂げていく姿。その背後に置き去りにされていく地方・・・。そんな時代に思い出や興味がある方には実に面白い物語です■さて、また話は変わりますが、東西冷戦下の宇宙開発競争でアメリカがソビエトにかなり遅れをとっていた1961年、青年大統領J.F.ケネディが、『60年代の終わりまでに人間を月に送る』と宣言しました。当時まだアメリカは、月どころか、有人宇宙船で地球の周りを1周することすら成功させていない段階です。なのにそんなことを断言してしまうJ.F.Kのはったり精神がすごい!そしてわずか8年後、公約ギリギリの1969年7月に、本当に月旅行を実現させてしまうアメリカという国もすごい!(ケネディ自身はその快挙を見ることは出来なかったわけですが・・・)■その間、日本は東海道に高速道路を作り、新幹線を走らせ、東京オリンピックを成功させました。そして国を挙げての次の目標となった1970年の大阪万国博覧会で、アポロ11号が持ち帰った月の石を何時間も並んで見た僕たち・・・なんだか60年代の総決算といえるような風景です■関係ないですけど、いつの間にか「体育の日」は10月の第2月曜になってしまいましたが、やはりこればっかりは毎年10月10日、つまり東京オリンピック開会式の日であってほしいなあ...と密かに思っている中高年は案外多いのではないでしょうか。戦後日本の一番の晴れの日だったわけですから■もちろん、1960年代、インドシナでは悲惨な戦争が続き、世界中の若者は圧政に怒って立ち上がり、公害問題も深刻化していたのですが、それでも、少なくとも人類は進歩している、未来は今よりもっと良くなる、とみんなが信じていた時代だったと思います■さて。高速道路、新幹線と並んで東京オリンピックの時期の日本の運輸事業での特筆すべき快挙に、YS-11の完成があります。敗戦後GHQにより航空産業の解体を命じられた、つまり「キミタチ危ないからヒコーキは金輪際作るな!」と言いつけられた日本が、独立を回復してから初めて自力で開発した航空機。就航がまさにオリンピックイヤーの1964年!日本各地に聖火リレーのトーチを届け、大喝采を浴びたのが、何と出来たばかりのこの国産機だったんですね。その後YS-11は日本の国内線のみならず海外でも大活躍しました。しかし寄る年波には勝てず、日本の空からは数年前、最後の機体が惜しまれつつ引退したのです■で・・・。話は長くなりましたが、このYS-11を主人公にしたお芝居があるのです。その名も
「翼をくださいっ!さらばYS-11」。
上演するのは前にこの欄でもご紹介した福岡の人気劇団・ギンギラ太陽's。役者全員がカブリモノをかぶり、乗物や建物を擬人化して演じることで知られる劇団です■ギンギラ太陽'sには、初代新幹線を主人公にした「BORN TO RUN さよなら初代0系新幹線」という作品もあって、これは昨年の0系引退に合わせて東京で上演され、大評判となりました。そして今年、ギンギラ太陽'sは代表作である「翼をくださいっ・・・」を引っさげ、初の全国ツアーを行うことになったのです。関西でもこの秋に初のお目見えとなります■役者たちが、YS-11やゼロ戦や空港に扮して繰り広げる「人間が登場しないヒューマン・ドラマ」!ギンギラ太陽's注目の関西初公演、その劇場は・・・ふふ。詳細は近日!(艦長)
PHOTO WORKS 藤本 彦
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- 2009年05月30日土曜日
ブログの管理がおかしくなっていたようで編集中の文章が公開されてしまったようです。不体裁になっていたことをお詫びします。ではあらためて・・・
売込隊ビーム公演「星が降り、夜が来て」無事終了しました。新型インフルエンザの国内感染発生以来、当ホールの入口には消毒液を設置、観客のみなさまには手の殺菌をお願いし、スタッフは自主的にマスクをするなどの対応をしてきました。当初はいったいどうなることやらと心配していましたが、大阪・兵庫では今日から大半の学校も授業が再開しましたし、それなりに落ち着きを取り戻しはじめているようです。
当ホールの目と鼻の先、中之島の特設会場で開催されていたビーチバレーの国際大会も終了しました。当初は中止の可能性もいわれていただけに、関係者のみなさんもほっとされているでしょう。「ほたるまち」(ABCのある文化・情報・生活エリア)の大丸ピーコックにも外国人選手と思しきひとたちが買い物に来ていましたよ。私は時間がなくて見にいけなかったのですが、ABCの南側の窓から豆粒より小さい選手たちの動く姿が見えました。(見にいったつもり...)
肌の露出が多いといえば(少し強引?)、大相撲夏場所も昨日が千秋楽。白鵬、朝青龍、日馬富士、稀勢の里のまれにみる混戦を制したのは、日馬富士(まだ安馬のほうがピンとくるなあ)でした。優勝決定戦で白鵬を破って悲願の初優勝、来場所は綱取りの場所になる可能性が。まだまだ書きたいことはありますが、あとは相撲専門のサイトにおまかせします。
国技や国際大会と当ホールを同じように論じるのもどうかと思いますが、大勢の方が何らかの催し物やイベントのため会館・ホールに来られるということは、少し大げさな言い方かもしれませんが一時的に観客のみなさんの生命をお預かりすることになります。今回の新型インフルエンザに関する報道をみていると、「マスコミは騒ぎすぎだ」「こんなに過剰反応しているのは日本だけだ」とおっしゃっている専門家(評論家)の方がいます。しかし一方では、成田で最初に発見された大阪の高校には「なんでそんなところに行ったんだ」という抗議・苦情が寄せられたとも聞きます。
現在、不特定多数の人が集まる会館やホールでは、入口には消毒液を設置しているところが多いと思います。これが過剰反応なのかはわかりませんが、もし何の対応もせずに結果として感染拡大を助長してしまった場合、必ずバッシングされるでしょう。といって、国際空港の検疫のようにサーモグラフィカメラを設置して発熱者がいないか確認して、1人ずつ問診表を書いてもらってから入場してもらうのがいいのでしょうか。
いったいどのような対応をするのがホールとして正解なのでしょう?いえ、そもそも正解などないのかもしれません。いろんなことを考えさせられたこの1週間でした。
(乗組員・F)
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- 2009年05月25日月曜日
■ビーチバレーの国際大会がABCの対岸で始まりました。新型インフルエンザの感染拡大で開催が危ぶまれていたのですが、決行に踏み切ったんですね■都会のど真ん中に大量の砂を運び込み立派な客席スタンドを組んで、という催しなので、もし中止になったら大変だな、と心配していたのですが、まずは良かったです。川を渡って歓声が聞こえてきます■もちろんいろいろな対策が講じられていて、選手・スタッフはマスク着用励行とのことですが、まさか試合中は、ね■とにかく大変です。早く沈静化することを祈るばかりです(艦長)
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- 2009年05月20日水曜日
■新型インフルエンザの感染拡大によりABCホールの公演スケジュールに変更があった場合は、速やかにこのページでもお知らせ致します。よろしくお願い致します。
■さて、昨日までのスクエアの公演はなんとか無事に、そして大好評で終えることが出来ました。スクエアは今週東京公演です。そしてちょうど入れ替わる形で、先週東京公演を終えた売込隊ビームが今週の金・土・日とABCホールで公演です■さっき、まだ東京におられる売込隊ビームのスタッフの方と電話でインフルエンザがらみのお話をしたのですが、東京と関西ではこの事態に関する温度差がまだかなりあるようです。なんだかなあ。こちらではマスクは売り切れ、電車もいつになくすいているのですが...。
■さてこの間、人間の知覚について本欄に書いていた時にめぐり合った、すごい画像があるのでご紹介しますね(作った人のHPに「自由に使っていいよ」、と書いてあったので貼り付けます)。
■これ、アメリカのEdward H.Adelsonという学者が十数年前に作った「Checkershadow illusion」という図形なんですが。どこがすごいか分かりますか?■実は・・・市松模様の板のところの、Aのマス目とBのマス目は、同じ色なんです。信じられます!?■錯視図形には昔からいろいろ有名なのがあって、私結構見慣れているのですが、こんなに驚いたものはありません■なぜこれほど違って見えるのか、考えてみてください。・・・どうやら、市松模様と円柱の影が、脳に何かイタズラをしているんじゃないか、ってことは想像できますよね■つまり、「市松模様だから当然Aは色が濃くBは薄い」という思い込みが生じる。そしてそれをBの周辺に描かれた円柱の影が強化する(「実際はもっと白っぽいのだ」という方向に誘導するというか)■あくまでこれは、脳の無意識の情報処理を擬人化して表現したわけで、第一私の勝手な推理なのですが、コトホドサヨウに人間の知覚というのは、常識や経験やそのほか様々な情報と結びついて作られているのです■本当に同じ色であることの確認法などについては元のページに載っているので興味のある方は探してみてください。でもたしかに、虚心坦懐に?ジーーーーーっと見てると、同じだなって・・・。それにしてもびっくり!(艦長)
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- 2009年05月18日月曜日
■またウダ話です■電車に乗ってるとよく、クイズ形式の広告で私立中学の入試問題などが貼ってあったりするじゃないですか。その中でどうしても分からない「理科」の問題があったんです。ほぼこんな問題・・・
【問】見通しの良い広い平地で、南北にのびる直線道路と東西に伸びる直線道路が交差している。Aさんが乗った自動車が南北の道路を北へ、Bさんの乗った車が東西の道路を東へ向かって走っている。いまAさんがBさんの乗った車を見たらどのように見えるか?①~④の中から1つ選べ。
①北東の方向に走って見える ②東向きに走って見える ③南東の方向に走って見える ④南向きに走って見える
■わざわざ広告に使われるくらいだから、業界的に「良問」と認識されている問題なのだと思います。しかし僕にはどうしても正解が分かりませんでした。いや正直に云えば、実際自分の入試に出されたら、出題者の意図を推測し、③と答えて点数を稼いでおくとは思うのですが、良心に従えば正解は②だろう、と。東向きの道路を走っているのだから、東に決まってるやん、と■出題意図としては、北向きに走る車の窓の風景は見かけ上後方(南)に動いているように「見える」ので、東向きに走る車にその南への動きが加わって「南東」に動いているように見える、というわけですが・・・ホントですか?実際確かめましたか?■人間の目は、脳はそんな単純なものでしょうか?Aさん自身が感じている加速度、揺れ、北に向かっているという認識などを総合し、自分が走る道路と直角に交わる道路を走っているBさんの車を見れば、間違いなくそれは「東向き」に見えるはずです■この問題は本来、『移動する2つの点の相対的な位置関係の変化を、一方を固定させた座標系で考えてみれば?』という数学的?な問題であるはずです。そこにうっかりというか安易にというか、『どのように見えるか』という言葉を使ってしまった。そのおかげで、人間の『視覚』という極めて複雑なメカニズムの問題に否応なく足を踏み入れてしまっているのです■本来理科が教えなければいけないのは多分次のような事実です■知覚とは、光や音などの物理的刺激に対する単なる定量的な認知ではない。刺激をベースに、そこに身体感覚・経験などの要素が加味された複雑なプログラムを経て見事に情報処理がなされた結果である、と■表現を変えると、つまりこの問題って云わば「天動説」なんですよね。「動いている」という自覚を全く持てない地球表面に暮らす我々人間が、何の目印もない大空を見上げたときには、そりゃ天体の「見かけの動き」をそのまま信じてしまいます。人類が地動説を獲得するためには長い年月と多くの犠牲が必要でした■でも、単なる原っぱでしかも道路が通じてるんじゃ、なあ・・・。人間はもっと賢いって(艦長)
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- 2009年05月16日土曜日