家族の窮地を救うために、2013年、立ち上がった匠は17人。17軒の家・寮・学食を劇的に大改造しました。登場した「匠」たちが、互いに厳しい目で評価し、2013年の優秀作品を選びます。
「家具・収納」、「キッチン・水回り」、「空間アイデア」、「再生」の4部門。それぞれのテーマで受賞した物件と、最も多くの「匠」たちから支持された2013年のビフォーアフター大賞の物件をご紹介いたします。
壁いっぱいに作られ、大容量になった押入れは、間口も大きく開き、布団の出し入れも楽々です。さらに軽くて丈夫な紙管を使っている棚板を動かせば、2つの3段ベッドに大変身します。
居酒屋と共有していた薄い土壁に遮音シートや断熱材、石膏ボードなど異なる素材を重ね、防音効果を高めました。その壁際には壁面収納を設置。お母さんが大切にしている美しい水草の水槽や設備までも収納されています。
屋根を上げた高さを利用して作ったロフトは、唯一の男性であるご主人がくつろげるスペース。ロフトへ上がる階段は、強度の安全を得られ、収納としても利用できる箱階段を採用しました。
元の大きなステンレス製の浴槽を磨き上げ、ジェットバス機能を取り付けました。
浴槽から見える坪庭の緑を愛でながら、身も心もリラックスでき、明日への英気を養えます。
左半身を麻痺されているお母さんの部屋から直接行けるようにトイレの場所を移動。出入りに必要な手すりや、背もたれ、アームレストなど、数センチ刻みで調整、すべて右手でこなせるようになりました。
板場の背の窓の向こうに違う世界観を作りました。石の積み方も「笑い積み」という縁起の良い積み方を採用しています。井戸水の管を引き、水を流して表情が変わる工夫も凝らしています。
隣に豊かな緑があるのに背を向けて暮らしていたのはもったいないと、テラスを第2のリビングのような空間として作りました。テラスには檜を全面に貼る、収納式の網戸をつけるなど虫対策も万全です。
耳の不自由なお父さんのために万全の体制を整え、あらゆる危険を取り払いました。専門家の意見を取り入れた反響を押さえた吹き抜けで家族のコミュニケーションが取りやすくなりました。
元々作業場だった空間を活かして、広いリビングを計画しました。海側に設けられたスキップフロアの最初のフロアは海も望める小窓が並んだリビング。次のフロアは寝転んでくつろげる畳の間に。リビングには床の高さを活かして、床下収納を設けました。
食堂をランチをとるだけの場所ととらえず、ホールや、外につながるテラスなど様々な空間を設けました。生徒それぞれが、お気に入りの場所を見つけられる賑やかで楽しい学食になりました。
古民家の素材を最大限残すだけでなく、ずっと眠ったままだった家財道具や納屋をさほど手を加えず、それでいて魅力的に仕上げました。使わなくなった梁を離れに再利用し、母屋と共通の雰囲気に仕上げています。
改築時に取り壊す予定だった庭に張り出していたトイレを東屋として再利用。父が集めていた黒竹やコンクリートなど使い、風情のある外観になりました。天気の良い日はベンチでくつろぎながら庭の風景が楽しめます。
低かった天井を取り払い、現代的な吹き抜けを取り入れました。柱を表に見せる伝統の真壁仕上げを残す、昔ながらの民家ならではの堂々たる小屋組を活かすなど、丁寧に古民家を再生しました。
おばあさんが一人で暮らす築70年の平屋は、だんじり祭りの季節になると20人以上の親戚が集まりすし詰め状態。少しでもお祭りを楽に迎えたいというおばあさんの願いを受け、一人暮らしとお祭りバージョンの両立をリフォームで見事に実現!
ただ暮らしやすいだけでなく祭りを愛する依頼者の思いに答えた「匠」長谷川渉が見事2013年のビフォーアフター大賞に輝きました。