EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 久米信行
4月〜
5月
古田貴之
5月 中溪宏一
5月〜
6月
中村真菜美
6月 鈴木幸一
7月 GOMA
7月〜
8月
馬場直子
9月〜
10月
北澤 肯
10月〜
11月
川端由美
11月 システム7
11月 福岡 司
12月 小西雅子
12月 ハセベケン
12月 2007年を
振り返って
1月 林家木久扇
1月 イルカ
2月 松尾直樹
2月 上岡 裕
3月 箕輪弥生
3月 冨田秀実
3月〜
4月
中島 悠
1月19日ゲスト:イルカさん

イルカ1 手塚「イルカさんは歌手としての活動他に、動物や自然保護に関わる活動も行っています。今日はその中の一つ、IUCN(国際自然保護連合)の親善大使についてお伺いしていきます。まずIUCNがどういう機関なのかお教えください」イルカ「まず『IUCN国際自然保護連合』って見ないと言えないですよね。私は2004年に親善大使に任命されたのですが、私も最初『IUCN国際自然保護連合』って言えなかったんです(笑)
 歴史はかなり古くて今年2008年で60歳、還暦になります。このIUCNは『レッドリスト』という今すぐにでも絶滅してしまいますという生物のリストを、毎年世界中の学者さんとか自然保護を扱っていらっしゃるNGOの方々と一緒に調査の結果を国連などに出す機関なのです。そういう地道な活動で表立ってはいなかったので、欧米ではわりと知られているのですが、日本を始めとするアジアのみなさんには広まっていませんでした。それでアジア地区でも広めるために、それも日本からということで私が親善大使に任命されました。私は昔から動物の歌や地球の歌を作って歌ってきたので...。でもやってることは歌っていることばかりなんですが(笑)」

 手塚「イルカさんのコンサートに行くとIUCNの募金箱があったり、パンフレットがあったりと、その活動は影響力があると思います」イルカ「こういうこと草の根的にやってる方が多くいらっしゃいます。でも地球のためにやっている気持ちが同じなら、どこの団体だろうが、加盟していてもしていなくても関係なくみんなで手を結びましょうと思っています。このIUCNのことを知っていただくために年に一回必ずコンサートを大阪と河口湖で行っています。こういう活動を行っていて気が付いたのは、最終的に人々の心ではないかということです。そう思うと子供達がもっと豊かな心で育って欲しいと思い始めて、ストリートチルドレンの活動をされているみなさんと手を組んで活動を始めました」手塚「あ、自然保護活動だけではなく...」イルカ「IUCNのひとつの活動として、貧困の問題があります。私たちが“木を伐ってはいけません”と言ってもそれによって生活をされている方もいらっしゃるわけです。それを高い視点でまとめていく人がいないと将来的に幸せには出来ないと思います。一方的な考えでは環境問題を語ることは出来ない、持続可能なことを長く保つためには、『今も大切に、今を大切に』ということですね」

 手塚「イルカさんはそもそも動物とか自然に関心を持たれていたのですか?」イルカ「小さい頃からいろんな生き物が好きです。私一人っ子でお友達はいたんですけど気が付くとアリんこと話しをしたり、葉っぱと話しをしたり石ころと遊んだりということが好きで、勝手にお話しを作って空想の中で遊ぶ子だったんです」手塚「ええ、はいはい」イルカ「なんかすごく分かってもらえたような(笑)今大人にはなっているんですが、今でも山に行ったり海に行ったり、家の小ちゃな植木鉢でもいいんですが、そこには必ず会話があるんです(笑)」


イルカ2 手塚「IUCNの会議にイルカさんも参加されているのですか?」イルカ「時間がある時は参加しています。4年に一度、『世界自然保護会議』があります。私は4年前のバンコクの会議に出席しました。私は幸か不幸か言語が流暢ではないので(笑)英語で長いスピーチが出来ないので、歌でご挨拶したんです。そしたら次の日に大きなコンベンションホールで、会ったこともない国の人から“イルカ〜”と声をかけられました。“昨日は歌をありがとう。いつも会議は自己主張が激しくてなかなかスムーズにいかないけど、昨日は歌を唄ってくれたおかげでみんな優しい表情で、会議がスムーズに進んでありがとう”と言われたのは非常に大きな喜びでした」手塚「それは親善大使として充分な役割を果たしたことになりますね」イルカ「私は相当緊張しましたけど...。今年は60周年で、バルセロナで会議があるので私も出席することになっています。なんとかまた歌で(笑)」

 手塚「“アジア地区に広める”という活動をされて反響はいかがですか?」イルカ「まだ“アジア”までなかなかいかなくて、日本のみなさんに知っていただこうという段階です。ただ私はアジアに沢山友達がいるのでそういうところに行く時は必ずリーフレットを持っていくんです。それで説明するとみんな思いは同じなんです。去年ラオスにプライベートで行った時に偶然IUCNの事務局があったんで行ったのですが、どなたもいらっしゃらなくて...。その時もリーフレットを持っていたので、言語の違うリーフレットを交換して“また仲良く一緒にやりましょう”と言ってきました」

 手塚「リーフレットもイルカさんが親善大使になる前にはなかったそうですね」イルカ「そうなです。私は親善大使というお話しを頂いた時にいろんなことを期待してて、みなさんよくご存知で、資金もたっぷりあるんだろうと思っていましたら、誰も知らなくて、資金もゼロだったと言う(笑)それでしょうがないので最初の印刷代だけは外務省に掛け合って頂いて、会費の中から貸していただいたの、20万円(笑)」手塚「ボランティアみたいな...」イルカ「全員ボランティアです、確実に。ですからいろんな方に“メッセージをお願いします”というのは、私が自筆でお手紙書いてお願いしているんです(笑)今はみなさんから頂いた募金で、リーフレットやレッドリストの中から抜粋したものを小学生向けの小冊子を作ったり、送ったりすることが出来るようになってきました。まずまず少しずつ歩んでいます。嬉しいのは若い世代とか、お子さん達が私たちが思う以上に関心を持ってくれているということです。子供達に何か、私が手塚先生の『鉄腕アトム』で考えるきっかけを頂いたように、小ちゃな種を手渡してあげられたらと思っています」手塚「今の子供達の方が私たちより地球だ、自然だ、未来だということ関心が強いと思います」イルカ「そうだと思います。無意識のうちに危機感を感じているような、それが心にとっていい方向に行けばいいなと思っています。ただ危機感で終わるのではなく。だからこそ自分たちがやれることはないかなとか、ゴミを分ければとってもいいんだよね、外へ捨てちゃいけないしとかね。それがマナーにもつながっていくし、心にもつながっていくし、外国に行った時にも“他所の国だから”じゃなくて、戦争があったら悲しいと思える心につながって欲しいなと、思うんですよねぇ〜」


1月26日 ゲスト:イルカさん

イルカ3  手塚「イルカさんは手塚アニメ映画『ユニコ』の挿入歌を作っていただいたのですよね」イルカ「すごく可愛いくてね...。まず今日はいろいろ隠し球を持って来たんです。私の宝物の『ユニコ』の...」手塚「本ですね」イルカ「手塚先生の代表作は『火の鳥』だと思うのですが、この『ユニコ』は『火の鳥』をお子さんが見ても分かるように噛み砕いて、愛情込めて作られたんじゃないかなと、私は勝手に解釈しているんですけど...。私そのお話し頂いた時すごく嬉しくて...。私の夫が手塚先生の大ファンで家には漫画部屋というのがあって、好きな作品があると夫が大人買いをしてくるんです。それで作家ごとに棚に並べていて、その中で手塚先生の作品が一番多いですね。私は作品も好きなんですけど、手塚先生を時代の思想家と思っているんです。それで『ユニコ』のお話しを頂いて、いい思い出です」

 手塚「実際に父とは会ったのですか?」イルカ「会ったんです。それでまた次の隠し球に(笑)手塚先生には『ユニコ』の時はお会いしていないんです。それからしばらく経って『子供達に旅の楽しさ伝える』というシンポジウムが会って、手塚先生も参加されるということで、引き受けたんです。そして同じパネリストとして机を並ばしていただいたんです。その時に大変失礼だと思ったんですが大好きな作品を2つ持っていって、もし隙あらばサインを頂こうと思って、サインを頂いた本なんです。もちろんひとつは『火の鳥』。畳のお部屋が控え室で、“ダメって言われたらどうしよう”と思いながら“私イルカと言います”“どうもね〜”と優しい、るみ子さんとお顔がそっくりで今日ドキドキしてるんですけど...」手塚「(笑)」イルカ「それで“サインいいですか?”“いいですよ”って描いてくれたんです。それでもう一つ『ライオンブックス』このシリーズがすごく好きで、ラブソングではなくて生き物の歌を自信を持って作っていこうと思えた、勇気を頂いた作品なんです。それで“これもいいですか?”て言ったら、先生が私に見せないようにサインを書いて“お家に帰ったら見てね”って悪戯っぽく“ヒヒヒヒ”って笑われたんです。それで家に帰って見たら『ユニコ』が描いてあったの。その時には『ユニコ』のお話しはしなかったんですけど、先生は分かっててくれて描いてくれたんだと私は解釈してるんです。この話を公の場でするのは今回初めてするんです。あまりにも心の中に大きくあるものだから、軽はずみに言いたくなかったんです。だから今回は“やっとその時が来たんだな”って。るみ子さんにとってはお父様で、生前の思い出として他人からそう言うことを一つでも二つでもお聞きになるということは、喜んでもらえるかなと思って」手塚「ありがとうございます。まさにその通りで、生前はあまりに仕事が忙しかったので、作品への思いなどは気付かなかったんです。亡くなってから作品を読み返してはいるのですが、なかなか...。でもイルカさんのようにそういうお話をしてくださると、父が生きていた証しのような、息吹が残っていると感じられます。本当に嬉しいです」


イルカ4

 手塚「イルカさんは歌もそうですが、絵本作家としても活躍されています。『小さな空』シリーズと言う4冊の可愛いお話しの絵本を作られていて『真冬の天使』という本を出版されています」イルカ「これは世界中に親もなく、住むところもないと言われているストリートチルドレンが沢山いるという記事を読んだのが18年ぐらい前なんです。それを読んだ時にすぐに『真冬の天使』という言葉が浮かびました。子供達は天使なのになんで心は震えているんだと思って。世界の大人としてみんなが子供達を愛する気持ちを持たなければいけないと思って、それには歌だけではなくて絵本があたらもっと多くの人達に感じてもらえるかなぁ〜と思って、去年の春に出しました」手塚「イルカさんは歌の通りの絵を描かれると言うか、柔らかくて暖かい絵を描かれるんですよね。絵は元々描いていらしたんですか?」イルカ「ただ好きなだけで、もっと本格的に大きな油絵とか描きたいんですけど...、これから描きたいと思います、墨絵をやりたいとかいろんなことを思っているんですけど」手塚「CDも付いているんで、なかなかお得な感じもします(笑)」イルカ「(笑)」

 手塚「今後の活動をお教えください」イルカ「今年もやっぱりコンサート活動が一番の中心ですから、いろんなところへ行って...。今年はシカゴでもコンサートを、秋にはバルセロナでも歌ってこようかなと思っていますけど、日本中コンサートしたいと思っています。夏にはIUCNをアピールして頂くためにコンサートもあると思いますので、是非大勢のみなさんに来ていただきたいと思っています」


林家木久扇さん 松尾直樹さん

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