北澤肯さんは今年3月にこの番組ご出演されています。
手塚「今回はフェアトレードについてお伺いします。2003年に『FLO(国際フェアトレード認証機構)』の日本支部、フェアトレード・ラベル・ジャパンにお入りになりましたが、ここではどういうことをされるのですか?」北澤「本部はドイツにあって、フェアトレードの基準を決めます。例えばコーヒーでしたら『1ポンドにつき最低これぐらいのお金を払いましょうですとか、生産者は民主的に代表を決めて、入って来たお金を分配しましょう』と言ったことを決めています。『フェアトレード・ラベル・ジャパン』は日本国内に於いて、それがちゃんと行われているか監査します。生産地のチェックは本部が行います」
手塚「この団体はいつ発足されたのですか?」北澤「元々は1989年にオランダで始まりました。神父さんと経済学者の二人とメキシコのコーヒー生産者組合、三者の協力によって始まりました」手塚「フェアトレードの考え方もこの時に始まったのですか?」北澤「もっと前で、1950年、60年代です。手工芸品などで現地の人が現金の収入を得られるように職を作って、欧米のNGOがそれを本国に持ち帰って教会やチャリティーショップで売っていました。またコーヒーなどもそういう形で細々とやっていましたが、コーヒー生産者組合は大量のコーヒーを作れます。ですからその一部だけではなく全部を売るために、もっと大きなフェアトレードの市場が必要ということで『フェアトレードラベル』が始まりました」
手塚「フェアトレード商品の見分け方はラベルが貼ってあるということですか?」北澤「一般のお店だとそうですね。ただフェアトレードの専門店に行くとラベルの付いていないものもあります。それは各団体が独自の基準でやっているものなので、必ずしもラベルがついているとは限りません」手塚「ラベルを付けなくても問題にはならないのですか?」北澤「使うと費用がかかったり、報告したりの手間がかかるという理由でつけられない場合もあります...。基本的にフェアトレードは多様性を大切にしていますので、それはそれで言いのかなと思います」
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