EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 久米信行
4月〜
5月
古田貴之
5月 中溪宏一
5月〜
6月
中村真菜美
6月 鈴木幸一
7月 GOMA
7月〜
8月
馬場直子
9月〜
10月
北澤 肯
10月〜
11月
川端由美
11月 システム7
11月 福岡 司
12月 小西雅子
12月 ハセベケン
12月 2007年を
振り返って
1月 林家木久扇
1月 イルカ
2月 松尾直樹
2月 上岡 裕
3月 箕輪弥生
3月 冨田秀実
3月〜
4月
中島 悠
11月10日ゲスト:システム7

システム7_1 手塚「イギリスのテクノユニット『システム7』のスティーブ・ヒレッジさんとミケット・ジローディさんです」二人「今晩は」手塚「(笑)このお二人は10月24日に『フェニックス』というアルバムをリリースされました。ジャケットには手塚治虫の火の鳥が描かれています。実は私は彼らの音楽が非常に好きで、彼らの音楽に『火の鳥』の世界観が見えたので、その音楽を作ってもろうと、今から3年前に私が彼らに『火の鳥』原作本を渡しました。まずその『火の鳥』を渡された時の感想を聞いてみたいと思います」スティーブ「すごくシリアスな部分とユーモアが混在しているユニークな作品だと感じました。過去と未来を行き来する、時空の捉え方が面白かった。いい身で変な感じ、前に読んだことがある錯覚を受けました」

 手塚「手塚治虫という存在はご存知でしたか?」スティーブ「手塚先生の名前は知りませんでしたが、アストロボーイは世界中で有名なので、そのキャラクターは知っていました」手塚「そのアストロボーイの原作者の娘が“火の鳥を読んでください”と言った時はどんな感じを受けましたか?」スティーブ「直接来て、手渡していただいたことをすごく光栄に思っています。内容が自分たちの作品に似ているところもあったので、他のフランス版や英語版を自分たちでネットで調べて12巻、買い集めました」手塚「そうですね、私は最初の1巻しか渡しませんでしたからね。イギリスでは日本のコミックはどのように扱われているのですか?」スティーブ「アンダーグラウンドのものとして扱われいますが、フランスは大きなマーケットで学生が好んで読んでいるようんです。ヨーロッパではマンガよりアニメーションが注目されています。今回の作品のプロモーションビデオは友達から奨められてアニメーションにしました」

 手塚「『火の鳥』の中で気に入ってるお話や、キャラクターは?」ミケット「ムーピーとか、ムーピーゲームの話しが気に入っています。日本をもっと知りたくなってくる作品ばかりで、自分の中にあるの探究心をくすぐられます」手塚「日本をどのように感じてますか?」スティーブ「今回15回目の来日ので、旅行者とは違う見方で日本を見ていると思います。日本は精神面の部分で非常に興味深くて、僕らはクリスチャンではないけれど、そういう文化の国から見る日本の宗教観は面白く感じました。21世紀は宗教を越えて繋がっていくことが大事だと思いますが。日本に来るといろいろな出会いなどが行った先であるので、アーティストとしてのインスピレーションが広がります」ミケット「行った先々で、神道は地球と非常に密接な関係を保って成り立っている宗教だと感じました。その精神とテクノロジーの美しさの融合を考えながら今後やっていきたいと思いました」スティーブ「日本は伝統文化と、テクノロジーも最先端を行っています。そのバランスが大切で、システム7の音楽もバランスをとりながら音楽を作っていきたいと思います」


システム7_2 手塚「今回宝塚の『手塚治虫記念館』や、生前使っていたスタジオの書斎にも行かれましたが、どういう感想をもたれました?」スティーブ「手塚先生が実際使っていた机を見て、すごく感動しました。心を打たれたと言うか、神聖な気持ちになりました。手塚記念館はものすごくエンターテインメント性のある楽しいところで、もっと長くいたいところでした」ミケット「近くのいらっしゃる方は、子供連れで行った方がいいわよ(笑)」

 手塚「この『フェニックス』というアルバム、どのように聞いて頂きたいと思いますか?」スティーブ「自分のスタイルで聞いてもらえればいいと思います。音楽は自分自身を写す鏡みたいなものだからその時の自分感情で変わるので、好きに聞いてください。自分たちも感じたものを音楽にして広げているだけなので、そのエネルギーをみなさんに分けられたらと思っています。またそうは言いましたが、今回の『フェニックス』は手塚作品をイメージしたもの音楽にしましたので、シーンを思い浮かべながら聞いてもらえたら嬉しいですが...」


11月17日 ゲスト:システム7

システム7_3  手塚「この『フェニックス』という曲はどのように作られたのですか?」ミケット「まず『火の鳥』の原作を読んで、作品の内容を理解して、勉強しました。理解するのに2ヶ月かかりましたが、把握してからは原作を忘れて音作りに集中しました」

 手塚「マンガを元にアルバムを制作する難しさと面白さを教えてください」スティーブ「難しいとはまったく思いませんでした。作品を読んですごくワクワクし、エネルギーをもらいました。そうしたエネルギーはアーティストにとって、非常に創作意欲がわくもので、とても楽でした」ミケット「あまりマンガがベースと言うことを考えずに作ることが出来ました」スティーブ「出来上がるまでに2年近くかかりました。長い期間があったのでリラックスして出来ました。これが締め切りがあって、時間も短かったら、こうはいかなかったと思います。今回アルバムを作りにあたって、パートナーがミケットだけではなく、共感してくれるアーティストが沢山いて、そういう人とチームを組んで作れたことがとても楽しかった」


システム7_4  手塚「ファンやスタッフは手塚治虫のマンガを元にアルバムを作るという話しをした時にどういう反応をしましたか?」スティーブ「みんなが興味を持ってくれたからこそ出来上がったともいます。『火の鳥』は手塚治虫のライフワークという作品で、たんなる『マンガ』とは捉えていません」

 手塚「今回『フェニックス・ツァー』を東京、名古屋、大阪で行いましたが、日本の観客の反応は?」スティーブ「全てに於いて、いいコンサートでした」ミケット「今回のアルバムには日本語のヴォイスサンプルが入っています。イギリスのフェスティヴァルで演奏した時に、観客の中に日本のお客さんもいて、日本語に反応してくれたのがとても面白かったのですが、日本ですと日々日常聞いている言葉なので、そんなに反応はしてくれませんでした。でも面白かったです」

 手塚「アルバムの中に特典映像として、『火の鳥』のプロモーションアニメが収録されています。この映像を作ることになった過程をお教えください」スティーブ「友達に勧められて作りました。アルバムでは小さい画面でしか見られませんが、充分世界観は伝わると思います。日本では大きい画面で『火の鳥』は見られていますので物足りないかもしれませんが、イギリスやヨーロッパ、アメリカのシーンに衝撃的な効果があることを期待して入れました。これをきっかけに手塚治虫の作品をヨーロッパに人達に見てもらえたらと思っています」

 手塚「今後の活動予定をお教えください」スティーブ「システム7はミラーシステムというプロジェクトも持っています。そのアルバムを今制作しています。システム7はダンストッラクが中心ですが、アルバムの中にゆったりした曲を入れています。『ミラーシステム』の活動はそのゆったりした曲のイメージだけのプロジェクトです。そこで今回やりきれなかった『火の鳥』の部分を表現したいと思っています」


川端由美さん 福岡司さん

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